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RPAを学ぶ 2020.09.15  [最終更新日] 2023.07.28

RPAでも実現可能!スクレイピングとは?活用例やメリット・デメリット、利用方法を解説

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ビジネスにおいて必要なデータをさまざまなWebサイトから取得して活用することは、多くの企業にとって当たり前になっています。しかし、人の手で必要な情報をWebサイトから収集するのは、なかなか骨が折れる作業といえるでしょう。
そこで、おすすめしたいのが「スクレイピング」という方法です。
スクレイピングを導入することで、欲しいWebサイトのデータを効率よく収集できるようになるため、業務効率化や生産性の向上につなげることが可能です。
今回は、スクレイピングがどのようなものなのか、メリットやデメリット、導入時の注意点、実際の利用方法などについて解説します。

【目次】

 

スクレイピングとは

「スクレイピング」は、一般的に「Webスクレイピング」や「Webデータ抽出」、「データスクレイピング」とも呼ばれている、Webサイトから情報を抽出して分析や加工を行うことによって新たな情報を生成する技術のことです。なおスクレイピングを行うプログラムは「スクレイパー」と呼ばれています。

一方、同じようにWebサイトの情報を取得する方法には「クローラー(Webクローラー)」という技術もありますが、スクレイピングとの違いは、

・クローラー:Webサイトの情報を取得する
・スクレイピング:Webサイトから情報を取得し、分析・加工できる状態にする

と考えるのが一般的です。ただし、両者の違いについては、明確な定義がありません。そのため、スクレイピングとクローリングを同じ意味で扱うこともあるため、その内容については注意を払うようにしましょう。

スクレイピングの活用例とは?

スクレイピングの活用例としては、ニュースサイトから最新ニュースを集めたり、価格サイトから各商品の情報を集めることで比較一覧表を作成したりすることなどが挙げられますが、一般的には次の3つの目的に分類されます。

・マーケティング活用

・業務効率化

・新規事業やサービスの開発

それぞれ詳しく見ていきましょう。

●マーケティング活用

スクレイピングを活用すると、展開中の事業に関連するWebサイトの情報を毎日定期的に収集して確認することができます。マーケット情報を定点観測できるため、市場予測がしやすくなり顧客ニーズを把握しやすくなどの効果を生み出すことができます。

また、株価やネットオークションの価格変動をリアルタイムにトレースして予測を立てたり、自社サイトやサービスの検索順位の情報からSEO対策に役立てたりすることもできます。

●業務効率化

スクレイピングは、TwitterやFacebookといったSNSにおける特定の検索情報を自動収集することもできるため、自社のWebサイトやサービスに関する評価情報を集め、その内容を自社サービスに反映することで顧客とのエンゲージメントを高めるといった使い方も可能となります。

こうした情報を集める作業は手動でも行えますが、莫大な工数が発生するため現実的ではありません。そのため、スクレイピングを導入して業務効率化することで、各企業は生産性の向上を実現しているのです。

●新規事業やサービスの開発

スクレイピングで収集したデータから得られた情報やマーケティングデータをもとに、企業は新規事業や新サービスを開発することができます。またスクレイピングの機能を実装することで、Webサイトの情報を定期的に収集して反映するアプリやサービスなどの開発も可能です。

APIとの違い

スクレイピングに似た方法として「API」が知られていますが、両者には大きな違いがあります。

APIとは「Application Programming Interface」の略語で、ソフトやアプリなどの一部、またはすべての機能をサードパーティ向けに公開することで、それらの機能を有したサービスの開発ができるソリューションのことです。そのため、APIが提供する情報や機能は、サービス側の許可の下に提供されています。

一方、スクレイピングは、情報ソースを持つ企業側の許可を得て行うものではありません。したがって、Webサイトによっては、規約によってスクレイピングを禁止している場合もあるため注意が必要です。最悪の場合、不正アクセス防止法の違反を理由に、Webサイトの運営企業から訴えられるリスクもあります。

よって、スクレイピングを実施する前には、利用規約を確認するか、企業側の了承を得るようにしましょう。なおAPIとして提供されていないデータを取得したい場合には、当然ながらスクレイピングを実施するケースが多くなります。

スクレイピングのメリット

企業側がスクレイピングを導入するメリットは、先ほど紹介した「業務効率化」以外にも、

・APIでは取得できない情報が取得できる

・自社データ以外の膨大なデータが活用できる

などが挙げられます。

●APIでは取得できない情報が取得できる

先述のとおり、APIで取得できる情報は限られているため、それ以外の情報を取得したい場合には、スクレイピングを利用するのが有効です。

またAPIが提供されている場合でも「欲しい情報がない」、「もっと詳細なデータが欲しい」といったニーズを満たすためにスクレイピングを活用することができます。

●自社データ以外の膨大なデータが活用できる

マーケティングや商品開発などを行う場合には、自社データを参考にすることも多いのですが、データの量や種類が少ないと導き出される結果の蓋然性はどうしても低くなってしまいます。

しかし、スクレイピングを使えば自社以外の膨大な量のデータを収集して活用することができますので、上記のケースでは顧客ニーズを満たす新たな事業やサービスが産み出せる可能性がより高められます。

スクレイピングのデメリット

多くのメリットがあるスクレイピングですが以下のようなデメリットもあるため、利用する方は事前に認識しておきましょう。

・Webサイト側の都合に影響を受ける可能性がある

・セキュリティ面のリスクがある

・事件に発展する可能性がある

●Webサイト側の都合に影響を受ける可能性がある

スクレイピングは「HTML」を利用することで情報を取得する仕組みになっているため、WebサイトのHTML構造が変わった場合には、スクレイピングプログラムの修正が必要となってしまいます。

もちろん単なる情報収集であればそれほど大きな問題にはなりませんが、もしスクレイピングの機能を用いたサービスを提供している場合には大きなダメージを受ける可能性があるでしょう。またWebサイト側の監視に目を付けられるとスクレイピングのアクセスを拒否される可能性もあるため、利用する際にはサイト側に問題を起こしてしまうような動きをしないように心がける必要があります。

●セキュリティ面のリスクがある

Webサイトの情報を取得する際、IDとパスワードによる認証が必要な場合にはサーバーに情報を登録しなくてはいけないため、セキュリティ面のリスクが生じる点に注意が必要です。

●事件に発展する可能性がある

スクレイピングの実施方法によっては、法律に触れたり事件に発展したりする可能性もあるので注意しましょう。

過去には、図書館のWebサイトにスクレイピングを実施していた男性が逮捕されたという事例もあります。スクレイピングによって図書館のWebサイトが閲覧しづらい状況になり、職員が警察に被害届を出したことで男性は逮捕されました。

スクレイピングを行った男性には業務妨害の意図はなかったものの、実際に図書館のお客さんがサイトを閲覧できないという不具合を発生させていたのは事実です。このようにWebサイト運営側の解釈によっては、スクレイピングが事件に発展する可能性もあることを覚えておきましょう。

スクレイピングを行う際の注意点とは

スクレイピングは他社のWebサイトから取得した情報を利用するという性質上、実施する際にはいくつか注意すべき点があります。

アクセス先に負荷をかけない

Webサイトにスクレイピングを行う場合には、クローラーがサイト内を巡回するため場合によっては大きな負荷がかかり、サイトの運営会社やWebサイトのユーザーに迷惑をかけてしまう可能性があります。スクレイピングで取得するデータは他社のものなので、提供側のWebサイトに迷惑がかからないようにするのが最低限のマナーです。

そのため、スクレイピング先のWebサイトにどの程度の負荷がかかるか、事前に検証してから実施することをおすすめします。もし大きな負荷がかかることが予想される場合には、スクレイピングの実施は控えるようにしましょう。

Webサイトの利用規約を遵守する

Webサイトをスクレイピングする場合には、必ず利用規約に書かれたルールの範囲内で実施する必要があります。Webサイトの中には「robots.txt(ロボット・テキスト)」と呼ばれるクローラーの巡回を制限するファイルが存在しているのですが、こちらに指定されている制限の範囲内でスクレイピングを実施するようにしましょう。

たとえば、「rel=”nofollow”」というメタタグが設定されているWebサイトは、クローラーを巡回させないように調整しておく必要があります。一方、「Pragma:No-cache」が設定されたWebサイトはデータのダウンロードが禁止されているため、スクレイピング時にダウンロードしないように調整しておく必要があるのです。もし、データを取得してしまった場合は、データを破棄しなくてはいけません。

また当然ながら、規約でスクレイピングを禁止しているWebサイトに対しては、スクレイピングの実施を控えましょう。

取得データの利用に関する注意

スクレイピングで取得したデータは自社の著作物ではありません。そのため、データを利用する際には、著作権法に抵触しない範囲で利用する必要があります。したがって、スクレイピングで取得したデータ(著作物)を利用する場合には、著作権者の同意を得なければなりません。このとき気を付けたいのが、データを活用しなくても自社サーバーにデータをダウンロードして保存する場合は、著作権者の同意を得る必要がある点です。

次に、ユーザーの同意を得ない状況で、スクレイピングで個人情報をWebサイトから取得した場合も「個人情報保護法」に違反する可能性があるため注意しましょう。当然ながら、スクレイピングで取得した個人情報を、ユーザーに無断で公開、売買するのはもっての外です。

したがって、スクレイピングで個人情報を取得する場合には、企業のプライバシーポリシーなどで利用目的をユーザーに明確化しておくことで、リスクを下げることができます。

ただし、人種や病歴といった情報は「要配慮個人情報」と呼ばれる個人情報の中でも特にクリティカルなものになるため、原則として本人の事前確認なしで取得することは違法です。しかし、スクレイピングで取得した「要配慮個人情報」以外の個人情報を、法人や業界などのカテゴリでリスト化して分析するような場合は違法ではありません。

スクレイピングの必要性を確認

ここまで説明してきた通り、スクレイピングを行う場合は適正な運用が必要になるため、企業側にも一定のリスクが発生します。

そのため、スクレイピングを実施する前に、取得したい情報がスクレイピング以外の方法で取得できないか確認しておくことも重要です。

たとえば、取得したい情報がすでにAPIで提供されているような場合には、わざわざスクレイピングを行う必要はありません。

スクレイピングを行う方法

スクレイピングを行う方法は2つあります。

・自社でスクレイピングのプログラムを構築する

・スクレイピング・ツールを活用する

前者のように自前で構築する方法もあるものの、実際には後者のスクレイピング・ツールを導入するケースが一般的です。そこで、おすすめスクレイピング・ツールとして「ロボパットDX」を紹介します。

RPAツール「ロボパットDX」の高速スクレイピングが便利

RPAツール「ロボパットDX」は、追加機能として「高速スクレイピング機能」を提供しています。なお「RPA」とはパソコンで行う定型業務を自動化できるツールのことです。

ロボパットDXの高速スクレイピング機能を使うことで、わずか30秒で1,200項目のデータ取得が可能になります。そのため、企業におけるデータ取得作業を大幅に効率化できる点がメリットです。また高速スクレイピング機能を使うことで、複数ページにまたがるWeb上のデータを一覧取得や、データの自動書き出し(CSVなど)も行えます。

RPAツール「ロボパットDX」は導入も非常に簡単なので、スクレイピングの業務活用を検討している場合は、ぜひこちらもチェックしてみてください。

RPA「ロボパットDX」 追加機能のご案内

データ活用にはスクレイピングが有効

先行きが読めない社会で、企業が勝ち残っていくためにはさまざまなデータを活用して、既存事業の改善やビジネスモデルの転換、新規事業や新サービスの開発を行っていく必要があります。

また、近年DXを推進するためにAIや画像解析といったテクノロジーを利用する企業が増えましたが、これらを利用するときにも大量のデータが必要です。そのため、膨大なデータを効率よく取得できるスクレイピングは、有効な手段のひとつといえるでしょう。

スクレイピングが必要な場合は、「ロボパットDX」などのツールを用いて、データを有効活用できる体制構築を進めてみてはいかがでしょうか。

 

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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

広報部・編集長

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