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DX 2021.06.10

医療現場にはDXが必要|現状の課題とDXがもたらす効果とは

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新型コロナウイルスは世界中の医療現場に大きな影響を与えました。病床や医療従事者の不足によって、満足に治療が行えないケースもあり、業務効率化の必要性が浮き彫りになっている状況です。
その一方で、電子カルテや遠隔治療といった分野でデジタルヘルスを実現したことにより、成果を上げている事例もみられます。しかし、電子カルテでさえ200床未満の病院の導入率は59.3%(2020年)と、60%にも満たない状況です。
そこで今回は、医療現場における現状の課題とDX推進による効果などについて解説します。

【目次】

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

DXとは「Digital Transformation」の略語で、最新のITツールやデジタル技術を活用して業務効率化や生産性向上を実現し、収益拡大や新たなビジネスモデルやサービスの提供につなげること、そしてその結果として人々の生活を豊かにする取り組みを指します。ちなみに「DT」と略さない理由は、欧米では「Trans」を「X」と省略する習慣があるためです。

身近なDXの事例として挙げられるものが、Amazonが世界中に広げたAmazon.com(ECサイト)やAppleのiPhone、Googleの検索エンジンやAndroidなどでしょう。どれも我々の生活を便利で豊かなものにしている点が特長です。

医療分野でも2017年より厚生労働省がデータヘルス改革を推進しており、新型コロナウイルスの感染拡大によって、医療現場のデジタル化による変革の必要性はますます高まっています。

 

医療現場における現状と課題

2020年に世界的に感染拡大した新型コロナウイルスは、医療業界にも大きな環境変化をもたらし、医療現場における現状と課題を表面化しました。日本の医療現場は、そもそも以前からデジタル化が進んでおらず、非効率的な作業を実施するケースが頻繁にみられました。

本来は政府が主導となり、物資が不足している現場へ優先的に配分していくことが求められます。しかし、諸外国に比べDXが進んでいない日本では、総合的な医療物資用の管理システムが構築されていなかったため、医療崩壊リスクを招く一因となりました。

また、医療機関から保健所への連絡手段としてFAXが多用されており、現場のスタッフに多くの負担がかかったことも、感染状況の把握が遅れた原因と考えられるでしょう。

さらに、医療現場や感染者の状況を共有する「G-MIS(新型コロナウイルス感染症医療機関等情報支援システム)」と「HER-SYS(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム)」の開発から実運用に至るまでの期間が非常に長くかかったことも問題です。

このように新型コロナウイルスがきっかけとなり、日本の医療現場や医療サービスにおけるDX推進に拍車がかかったことは明白でしょう。

 

医療現場におけるDXとは?

医療現場におけるDXにはどのような例があるのでしょうか。ここでは、電子カルテやオンライン診察などの活用についてご紹介します。

 

電子カルテによる医療事務作業の効率化

電子カルテを医療現場に導入することで、多くのメリットが得られます。

まず1つ目のメリットが、医療事務作業の効率化につながる点です。従来の紙カルテによる作業が大幅に削減され、データ参照や共有も簡単にできることから、カルテの記録作業や予約・受付作業の効率化はもちろん、患者の待ち時間減少にもつながるでしょう。

また、患者のデータはデジタルデータとして管理されるため、大容量の保管が可能になるうえに、紙のカルテを管理するスペースが不要になり、家賃などの管理費削減にもつながります。また、追加・更新されたデータも他の場所からリアルタイムに参照できるため、スピーディーな治療や業務の実施が実現可能です。

カルテの記入を手作業で行わなくてよくなることから、入力ミスや癖字によるミスといったヒューマンエラーの抑制にもつながるでしょう。

 

オンライン診療やオンライン問診票

オンライン診療とは、病院から遠く離れたところに住んでいる患者に対して、インターネットを介して診察を行う方法で、遠隔医療とも言われます。足腰が弱く移動が困難な高齢者や、離島など医師がいない場所に住んでいる患者に対しての医療提供の問題も解決します。

また、医師の移動時間も削減できるため、1日に診察できる患者の数を増やすことができます。近年は新型コロナウイルスの影響で、オンライン診療を希望する患者が増えている状況であり、今後もますますニーズが拡大していくことが予想されます。

 

オンライン問診票とは、診察前にWebやスマホなどで患者が問診票を入力できるITツールです。オンラインで問診票が回収できるため、医療スタッフの負担が軽減できます。

患者の待ち時間短縮にもつながるため、利便性向上だけでなく、コロナ禍で三密を避ける必要がある病院の待合室などには最適といえるでしょう。

 

医療現場のDXがもたらすメリット

医療現場でDXを推進することで得られる代表的なメリットを3つ紹介します。

 

業務効率化

前述した電子カルテやオンライン診療、オンライン問診の導入など、DXを推進することで得られる主なメリットは、以下の通りです。

 

・医療事務作業の効率化

・書類の保管コスト削減

・医療スタッフ・患者の負担軽減

・遠隔地からの診療が可能になる

・移動時間の削減

・患者の待ち時間削減

など

 

既存業務の効率化を実現することで、これまで手が付けられなかった仕事へも人員を充てることができるようになるでしょう。

 

データ連携による利便性向上

医療現場のDXを推進することで、さまざまなデータをオンライン上で共有できるようになります。また、医療分野におけるビッグデータ活用も広がっている状況です。

膨大な量の患者の医療データや検査データを集約して分析することで、再生・予防医療や製薬分野において、高い成果が期待されています。さらに、最近はAIを活用してビックデータを分析することで、創薬ベンチャーなど医薬品開発のスピードが飛躍的に速くなっています。

 

一方で、少子高齢化による人口減少社会の我が国においては医療費の抑制が課題となっており、健康寿命を延ばすためには、高齢者が寝たきりや生活習慣病になることを未然に防ぐ必要があります。そのため、患者の生活習慣や健康状態など、さまざまなデータを分析して、健康的な生活が送れるようなサポートを実施するAIエージェントを開発して、ヘルスケア事業に取り組むケースもみられます。

ただし、医療データには患者の個人情報が紐づいているため、セキュリティ面には十分配慮する必要があるでしょう。

 

BCP対策の強化

我が国は新型コロナウイルスの影響に加え、地震や台風などの自然災害による影響も甚大です。そのため、有事の際に備えて、すぐに医療活動を復旧させられる「BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)」対策を強化しておく必要があります。

医療現場でDXを推進することで、電子カルテやオンライン診療などが実施できるようになれば、最悪病院が崩壊してしまった場合でも、インターネットやバックアップを活用することで比較的早く医療活動が再開できるようになるでしょう。

 

医療現場のDX推進における課題と対策

医療現場でDXを推進する場合は、いくつかの課題に留意が必要です。対策とともにご紹介します。

 

現場のITリテラシーが低い場合

医者や看護士など医療現場のスタッフは医療のプロではありますが、ITツールやデジタル技術の知識はそれほど持ち合わせていないことがほとんどです。医療スタッフのITリテラシーが低い医療現場があることも想定されるため、誰にでも使いこなせるITツールを導入することが求められます。

例えば、直感的なUI・UXで誰にでも使いやすいものや、ノーコード・ローコードのツールなど「現場の医療スタッフが使いこなせるかどうか」という視点で選びましょう。

 

人手不足

日本の病院の約4割が赤字経営といわれており、医療機関は全般的に経営状況がよくないところが多いです。少子高齢化に伴い、政府は医療費抑制施策を進めている状況のため、今後も医療業界を取り巻く環境は一層厳しくなることが予想されるでしょう。

そのため、医療現場は少ない医療スタッフによる長時間・重労働の過酷な職場環境になりがちで、医療従事者が減少傾向にあります。その一方で患者は増加傾向にあり、需要と供給のバランスが完全に崩れてしまっている状況です。

したがって、医療スタッフの負担を下げるためには、電子カルテやオンライン診療を実現可能にする「ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)」や「IoT(Internet of Things:モノのインターネット接続)」の活用が不可欠でしょう。

加えて、医療現場にはパソコンを使った多くの定型作業がありますが、後述するRPAを活用して作業を自動化できれば、大幅な工数削減につなげられます。

 

医療現場でのDXに最適なITツールとは?

医療現場のDXを効率よく推進するためにおすすめのITツールとして、電子カルテと医療情報システム、RPAを紹介します。

 

電子カルテ

先ほども紹介した電子カルテは、医療現場のDX推進にはなくてはならないITツールです。膨大な患者の医療データをデジタルデータ化して蓄積・管理することが、DX推進の基本といえるでしょう。心電図などの波形データや、CT や CR などの放射線科画像などの画像データとの連携も進んでいます。

 

医療情報システム

電子カルテの情報を病院や薬局、介護施設などで共有する医療情報システムの構築も、医療分野のDX推進には欠かせません。

例えば、電子カルテの情報が複数の病院で共有され、患者の同意を得たうえで閲覧できるようになれば、より効率のよい治療ができるようになります。かかりつけ医が大学病院などへ患者を紹介した場合でも、継続的に患者の状態を把握することができるでしょう。

これにより、検査の重複や不要な投薬などを回避することができ、質の高い医療を患者へ提供できるだけでなく、医療費の抑制にもつながります。

 

医療情報システムの事例としては「地域包括ケアシステム」が有名です。

地域包括ケアシステムとは、医療従事者や介護スタッフなどが連携し、高齢者が住み慣れた土地で自立して生きられるように、生活支援や介護、医療、住居などのサポートを行う仕組みになります。そのためにも、電子カルテの情報共有は不可欠といえるのです。

 

RPA

RPA(Robotics Process Automation:プロセスの自動化)とは、ヒトがパソコンを使って繰り返し行う定型作業を、ソフトウェアロボットに覚えさせることで自動化するITツールです。医療の現場には多くの事務作業が存在するため、これらを自動化できれば医療スタッフの負担を減らし、他の重要な仕事に割く時間を捻出することができるでしょう。

また、ロボットが作業を行うRPAは、24時間356日働き続けることも可能なため、ハードな医療現場にも最適です。医療スタッフが入力や集計作業などを長時間連続して行うと、ヒューマンエラーの発生率が上がりますが、RPAを利用すれば正確に作業を実施できるだけでなく「ミスをしてはいけない」という精神的プレッシャーからも解放されるでしょう。

 

ただし、RPAで自動化できる作業は、あくまでも定型的な作業だけです。ヒトの判断や感性が必要な作業や、毎回実施方法が変わる作業などは自動化できません。

そのため、医療現場においての事務作業はRPAに極力任せて、医療スタッフは患者の治療など優先度の高い業務を行えるようにするべきなのです。

 

医療現場におけるDX推進は待ったなしの状況

新型コロナウイルスや自然災害、少子高齢化といった外的要因に加え、長時間・重労働という内的要因の緩和が急務な課題となっている医療現場において、もはやDX推進による変革は待ったなしの状況といえるでしょう。

今すぐにでもDX推進をはじめ、医療現場の業務効率化を実現できなければ、医療崩壊などのリスクを回避できない可能性があります。しかし、忙しい医療スタッフがDXを推進するのはなかなか困難です。

そこでおすすめしたいのが、まずRPAを活用して、身近な事務作業から自動化をはじめる方法です。RPAで事務作業の工数を減らすことができれば、他の仕事に割く時間が増え、さらに大規模なDX推進につながります。また、多くのRPAはITリテラシーが低い方でも比較的扱いやすく、その点においてもおすすめです。

 

RPAツールはさまざまな種類がありますが、中でも「ロボパットDX」は「現場が自分で作業を自動化する」をコンセプトに開発され、多くの医療期間に導入されています。

本記事を読んでロボパットDXに興味が湧いた方は、ぜひこちらからお気軽にご相談ください。

 

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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

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