※この記事は【RPAロボパットお役立ち通信(メールマガジン)】のアーカイブです。※
お客様第一主義の壁。
「うちは“お客様第一主義”なんです。」
創業以来ずっと掲げていたスローガンを誇らしげにお話しくださるA社長、
ですが、今はこのスローガンが少し悩みの種になっているとおっしゃるのです。
お客様のところに足を運び、雑談をしながら、長年研ぎ澄まされた営業の勘でお客様のニーズを拾って提案していく手法。営業の基本とも言える素晴らしいノウハウだと思います。
しかし、コロナ禍で訪問が減った時期からこの手法が通用しなくなり、コロナの規制が明けてからも、勘を取り戻せていないというのです。
「この手法はもう古いんですかね。でもうちの強みはこれなんです。」
積み上げてきたノウハウを活かせず、A社長も含め社員全員が消化不良のような状態でした。
売上も低迷。どうやって壁を乗り越えるか。
お客様のニーズが上手くつかめていないことは、低迷している売上数字から見ても明白でした。
このままではいけない。何かを変えなければ。
A社長がまず考えたのは、訪問主体の営業の仕組みを大きく変えることでした。時代に合わせた営業手法を取り入れることで、劇的な変化を期待しました。
ところが、「お客様第一主義の情熱なら誰にも負けない!」と自負する営業スタッフ達は、なかなか首を縦に振ってくれませんでした。
「今までの営業経験を活かせるやり方で、一度、自分たちで改善案を考えてみたいです。」
本当にできるのだろうか?反発しているだけではないのかな?
半信半疑ではありましたが、営業スタッフの気持ちを信じ、A社長は一旦現場からの改善案を待つことにしました。
営業スタッフで問題点を洗い出した結果・・・
まずは営業スタッフ全員で「お客様のニーズの変化」について、感じていることを洗い出しました。
たくさん意見が出た中で、共通していたことは、
「お客様は以前のように肌感覚の情報を欲しがっているのではなく、根拠となる数値データを欲している可能性が高い。」
ということでした。
コロナ禍で、お客様の情報の取り方が「会話」ではなく「データ」へと変化していったため、
自分たちが武器と感じていた「熟練営業の肌感覚トーク」は響かなくなっていたのです。
ですが、そもそも、この肌感覚はどこから来ているかというと、
実は会社としてしっかりとデータの蓄積があり、それを情報源として営業スタッフがトークで活用しているのです。
営業スタッフがお客様と深い話ができるのは、根拠のデータがあるからこそ。
データをお客様に上手く提示した上で、伝え方を工夫すれば解決できそうですが、
社内で蓄積している情報をお客様に提供するには、必要なもの・公開していいものだけをピックアップして分かりやすくまとめる必要があります。しかも常に最新のものを。
今の体制で資料作成の時間を確保するのは至難の業ですし、売上が低迷する中、スタッフを増員するのはもってのほか。
スタッフのみんなは頭を抱えました。
悩んだ結果、行きついた改善案は
お客様と話す際には可能な限り根拠となるデータを提示して、丁寧に説明すること。
データ作成やお客様対応の時間を確保するために、現状の業務を効率化させること。
この2つに絞られました。
A社長もこの改善案に大満足。
「想像以上の改善案で驚いた。なるほど、さっそく取り掛かろう!」
強みを捨てて無理やり時代に合わせるのではなく、強みをより活かす体制を会社全体で作っていくことになりました。
選んだ手段はRPA。
改善の方向が決まれば、あとは解決の手段を選ぶだけ。
A社長はこの2つを一気に解決する手段として、RPAロボパットDXを取り入れました。
RPAとは、パソコンの定型業務を自動化するソフトウェアロボットです。
資料の作成はRPAの得意分野です。
資料にしたい情報を抽出して提出用フォーマットにまとめるロボットをスタッフ自らが作成。常に最新の資料をお客様に提供できる体制が整いました。
また、通常業務においても、数値管理や報告業務などをRPAに任せることで作業の効率が上がり、よりお客様対応の時間を増やすことができるようになりました。
お客様のニーズを掴み、データを元に丁寧にお客様対応をする。
お客様対応の時間を増やすために、自社の業務を効率化する。
お客様第一主義の信念があるからこそ、辿り着いた業務改善。
今ではA社長だけでなく、スタッフ全員が今まで以上に誇りをもって“お客様第一主義”を実践しているそうです。