※この記事は【RPAロボパットお役立ち通信(メールマガジン)】のアーカイブです。※
本当に時間がない?
A社は、定型業務の自動化を目的に、経理部でロボパットを導入しました。
しかし、リーダーのBさんの思いとは裏腹に、経理部内の開発メンバーの取り組みの進捗が芳しくない日が続きます。
ヒアリングしてみると、理由は、「ロボットを作る時間がない。」
確かに、暇ではありませんが、優先順位のつけ方に問題があると、Bさんは感じていました。
例えば、夕方くらいに急ぎの仕事が終わりました。
定時まであと1時間くらいあったときに、多くの人が、慣れていないロボつくりではなく、
慣れている通常業務を選んで時間を費やしてしまっている。
その結果、「時間がない」と言っているケースが実際に多いようなのです。
これはどこの会社でもあるケースだと思います。
その上、今回は、トップダウンでのプロジェクトではなく、Bさんが企画者となって、良かれと思っての取り組みだったこともあり、Bさんは、このままRPAに取り組むべきなのかと悩み、一時期は中断させようか、という思いもあったようです。
やるべき理由=目的 に立ち返る
そこで改めて、RPAの導入目的や、経理部が抱えている課題を見つめなおしました。
- A社では50歳以上の社員が全体の23%以上、経理部に絞ると25%以上になる。
- ただでさえ、残業時間が増えている中で、今後の退職者の引継ぎ工数が45時間/月くらいは必要になる。
- 退職者が増えるたびに、メンバーの業務をひっ迫し、さらに残業時間が増える。
よって、最低でも45時間の業務時間は削減して、職場環境を改善していかないとメンバーが大変な思いをするから、絶対に取り組むべきだ。
Bさんは、このような決意新たに、改めてメンバーに取り組む背景や目標、役割を明確に伝え、プロジェクトが再スタートしました。
かみ合い始めた歯車
こうした結果、今まで「時間がない」といってメンバーも、ロボ開発の優先順位を上げ、時間を確保して取り組み始めました。
そのため、ロボパットに苦手意識があったメンバーも、実際に取り組んでみると、自分が作ったロボが動くことに喜びを感じ始め、徐々にプロジェクトが進んでいき、目標の削減時間を達成することができました。
今後は、経理部でのさらなる成果アップと、他の部署にも展開していきます、とBさんは心強くいってくれています。
いかがでしょうか。
目的に立ち返り、それをメンバーに共有することによって、プロジェクトが進んでいったという事例でした。トップダウンではなく、主体的にチームをまとめていかないといけない状態の時には、ぜひ、目的に立ち返っていただければと思っています。