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RPAを学ぶ 2021.01.14  [最終更新日] 2023.07.28

物流業界をRPAが支える!効果的な活用方法と運用のポイントを紹介

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物流業界の主役は荷物の配送を担うドライバーです。いわば、典型的な「労働集約型産業」だといえます。
しかし物流業界の業務量はECの発達にともない、年々増えていく一方、参入してくる若年労働者は減っており、業界全体の担い手としては年々減少傾向にあります。そのため、1人の労働者に対する業務量も増えてきており、人手不足の解決が急務となっています。物流業界によってあらゆる業界の商品の流通が支えられていることを考えれば、この問題を解決できないことは、その他産業界に大きな影響を与えてしまいます。
その人手不足はRPAによって解消することができます。労働集約型産業の物流業界にRPAを導入しても業務効率化しにくいと考える方もいるかもしれません。しかし、主にバックオフィス業務にRPAを導入することで業務効率化を実現し、人手不足の物流業界にも効果をもたらすことができます。

そこで本記事は、物流業界におけるRPAの導入メリットや活用事例、RPAで変わる物流業界の仕事などについて紹介します。

【目次】

 

物流業界でも活躍中!RPAとはどんな技術?

まず、RPAがどのようなツールかを説明します。そのうえで、そのRPAがなぜ物流業界の人手不足の解決に有効なのか、理由を説明していきます。

RPAとは?

「RPA(Robotic Process Automation)」とは、人がパソコンを使って行う定型的な作業を、ソフトウェアロボットに代替させることで自動処理できるツールです。RPAを導入することで、データのダウンロードやコピー&ペースト、さらにExcelを使った集計作業というような、バックオフィス業務を自動化できます。

RPAを導入することで、伝票の作成や入力・出力、集荷受付業務、出荷指示業務など、デスクワークの多くを自動化できるため、物流業界の人手不足を解決する効果が期待できるでしょう。

RPA導入のメリット

物流業界の主役はドライバーですが、配送業務以外にたくさんのバックオフィス業務が存在します。そのため、RPAを導入することで業務効率化が進めば、労働生産性は大幅に向上します。

また、配達以外の業務を人の代わりにRPAが行えるようになれば、物流業界の人手不足に貢献するほか、現在稼働している人員の労働環境改善にもつながっていくでしょう。

物流業界でRPAを活用するメリット

物流業界の現場にRPAを導入することで、多くのメリットが生じます。

定型的な事務作業をRPAに任せることで、そこに携わっていた従業員をより創造性を必要とする業務へ就けることができます。その結果、生産性の向上はもちろん、新たなビジネスチャンスを獲得できるようになるかもしれません。

また、これまで人手をかけて行っていた事務作業をRPAによって自動化することで、事務処理のための時間や曜日の制約が取り払われます。人は労働時間が決められており休憩時間や休日も必要です。しかしRPAには時間制限がなく、従業員が帰宅した後でも稼働させておくことが可能です。

これまで人が作業することで占有されていたパソコンも、RPAなら作業時間を削減して占有時間を減らすことができますので、そのパソコンを別の業務に活用できるようになります。RPAで作業に余裕ができた従業員に別の業務を担当してもらうことも可能です。

社内リソースを有効に活用できるようになることで、人手不足の解消につながるでしょう。

ただ物流業界にRPAを導入するに当たっては、まず物流業界が抱える課題について把握しておく必要があります。

物流業界が抱える課題

インターネット通販(EC)サイトが普及してきたことにより、物流業務は以前と比べて大幅に増加しています。近年ではフリマアプリやオークションサイトなど、個人間で物を売買するサービスも人気が高まっていることで、物流業務の増加に拍車をかけています。

また、配送料を無料にしているインターネット通販サイトも多く存在しており、消費者の注文のハードルを下げることで、物流業界の業務量を増加させる要因の一つとなっています。同時に、物流会社もその事情に合わせて配送料を安く設定する傾向にあり、物流業界の収入の低下にも結びついています。「配送料無料」でユーザーの満足度を上げたとしても、物流労働者に対する負担は増えることになってしまいます。

物流業界ではこのような課題があることから「キツい」「収入が低い」と言われ、人手不足を招いてしまう理由となっています。

RPAの活用でこう変わる!

物流業界と聞くと配達業務に目が行きがちです。しかし実際には単純な事務作業が多く存在していて、それが業務負荷となっています。

例えば、受発注業務や伝票の作成・入力・出力、配車業務、輸出入や税関に関する書類作成業務などが物流業界の事務作業として存在します。また、最近ではインターネット上で倉庫にあるのか、届済みなのかなど荷物のステータスを確認することができます。それらの情報を管理するためのデータベースの更新や管理も大切な業務の1つです。ただ、これらの業務は定型化されていることも多くあるので、RPAを導入して業務効率化しやすいといえます。

配達は事務作業の後に行います。事務作業を効率化することは、配送業務へのスピーディーな移行を実現し、物流業界全体の効率化にもつながっていくことでしょう。

 

 

物流業界におけるRPAの活用事例

物流業界の現場で、どのようにRPAが活用されているのでしょうか。その代表的な活用事例を紹介します。

夜間倉庫業務のリモート運用サービスにRPAを導入した学研ロジスティクスの事例

教育サービス事業、教育コンテンツ事業、教育ソリューション事業など、幅広く展開している学研グループの中で物流・倉庫業務を手がけているのが学研ロジスティクスです。同社では物流業務の事前準備として夜間のデータ処理が必要なため、リモート運用サービスを採用しました。

リモート運用サービスは、システムの監視・障害対応というようなオペレーションやインシデント管理、ドキュメント管理などのシステム運用をネットワーク経由で代行するサービスです。このリモート運用サービスを委託された業者は、業務品質向上のためにRPAを導入しています。

同社ではリモート運用サービスを導入したことで夜間スタッフが不要になり、夜間専任スタッフの労働力を別業務へ割り振ることができました。

定型業務をRPAで自動化しグループ企業へもRPA化を展開したヤマトシステム開発の事例

ヤマトシステム開発は、ヤマトグループの一員として宅急便ビジネスなどの基盤を支えています。同社では、Excelの請求書関係データの転記作業をRPAで自動化し、3時間かかっていた作業を20分に短縮しました。

この業務時間短縮を実現した後は、グループ企業へとRPA化を展開しています。ヤマト運輸の財務部門では月次分析資料の作成をRPA化して、約2日かかっていた作業を約2時間に短縮しました。そのほか管理部門でも、RPAを導入して間接事務業務の見直しに着手しています。さらに、本社各部門の業務でのRPA活用も検討しています。

業務革新運動をグループで展開し、「働き方改革」ともうまく連動できているニチレイロジグループの事例

低温物流ネットワークを維持・発展させていくため、人手不足の中でもグループを挙げ、業務革新運動を展開しているニチレイロジグループでは、その運動の一環としてRPAを導入しました。

これまではファクスで届いた注文をパソコンで手入力していましたが、RPAにOCRを組み合わせ、手書き文字を自動的に読み取ってデータ化できるようにしました。このような工夫を重ねることにより、累計の業務短縮時間が1万時間にまでのぼりました。

各地の拠点の中には1カ月当たりの残業時間が前年の半分まで減ったところもあります。また、RPAで仕事量自体を減らすことを実現しているため、従業員が休みを取りやすくなるといった「働き方改革」ともうまく連動できています。

出荷問い合わせ作業を自動化したとある電気メーカーの事例

業務用の電気製品を扱うとあるメーカーでは、複数の運送会社を利用して商品を発送していたため、送り状の発行システムが煩雑化していました。

そこでRPAを導入して複数存在していた送り状の発行システムを一つに統合し、出荷情報を顧客に対してメールで自動連絡するシステムを構築しました。商品の出荷に関する問い合わせ数は減少し、業務負担を大幅に軽減できました。同時に、顧客側の利便性向上を実現しました。

11ある倉庫の在庫情報共有を自動化したとある食品加工会社の事例

11の外部倉庫を持つ、とある食品加工会社では、倉庫ごとに棚卸し情報のフォーマットが異なっていました。その11の棚卸し情報を集計して基幹システムに入力するという業務は負担が大きく、作業ミスも発生しやすい状況でした。担当者が変わるときには引き継ぎも煩雑で、業務効率が落ちる理由の一つとなっていました。

そこでRPAを導入し、作業効率を上げ業務改善に成功しました。RPAを使って11のフォーマットを自動的に統一フォーマットに変換することもできますが、多額のコストがかかります。そのため、業務を洗い出して整理し、3つのフォーマットまで減らしてからRPAを導入するというような工夫をしています。

BPRにまで踏み込んだRPAの導入を実現したSBS即配サポートの事例

1都3県を対象に、軽貨物車による共同配送などを行っている運送会社のSBS即配サポートでは、バックオフィス業務の生産性向上を目指してBPR(業務改革)にまで踏み込んだRPAの導入を実現しました。

同社では「やってあげたい」という気持ちが仇となり、属人化と業務量を増やしていたといいます。そこでRPAを導入することで毎日300通届く出荷依頼メールの処理を自動化し、年間3,000時間の労働時間削減を実現しています。

最適なRPA導入に向けて必要なこと

物流業界でRPAを効果的に運用するため、以下のポイントに気を付けながら進めるようにしましょう。

RPAはいきなり全社で導入せずにまずはスモールスタートから

RPAを導入する際、いきなり全社的な業務の自動化から取り組まないようにしましょう。まずは導入範囲を特定部署に絞り、小さな作業の自動化からはじめていくスモールスタートが大切です。

小さな作業の自動化と効果検証を繰り返し、その該当部署で一定の導入成果を確認できたら、対応部署を徐々に広げていくのが成功のコツです。

複数の部署をまたぐ大掛かりな作業をRPAで自動化したとして、もし不具合が発生したときにはその影響範囲も大きくなります。そのため、自動化した一つひとつの作業が、長時間かつ複数回、確実に実行されることを確認しながら徐々に導入部署を広げる必要があります。

サポート体制が手厚いRPAベンダーに依頼すべし

物流業界では一般的に、ITリテラシーが高い従業員や社内システム担当者が少ないことが珍しくありません。このような企業では、サポート体制がしっかりしているRPAベンダーにRPA導入を依頼するようにしましょう。

導入時にRPAの使い方やロボットの作成方法をレクチャーしてくれるRPAベンダーや、導入後のサポートが手厚いRPAベンダーを選ぶようにしましょう。

RPAは導入したらそれで終わりではありません。導入後の運用時にトラブルや不具合が発生する場合もあります。このような有事が起こったとき、すぐに相談できるRPAベンダーがいることで安心感を持ってRPAを導入することができるでしょう。

 

 

まとめ

本記事では、物流業界におけるRPAの活用事例や導入に必要なことなどを紹介しました。

物流業界で労働生産性を上げるための手段として、RPAは非常に有効です。物流業界が悩んでいる人手不足に対する解決方法として、一日でも早く導入を検討することをおすすめします。


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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

広報部・編集長

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