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事例紹介(部門/業種別) 2021.02.08  [最終更新日] 2023.07.28

DXで企業が陥りがちな落とし穴と導入のポイント

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今や、あらゆる企業でDXの導入は必須だといわれています。そこで、日本企業を含む世界中の企業がDX導入に向けて多額の資金を投じて取り組んでいますが、95%の企業が失敗や頓挫しています。
そこで今回は、DX導入に際して企業が陥りがちな落とし穴と導入のポイントをご紹介します。

【目次】

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)とは、日本語で「デジタル変革」と直訳されます。意味としては、「デジタル技術による人々の生活の変革」と定義されます。

なお、デジタルトランスフォーメーションを「DX」と略す理由は、英語において「Trans-」という単語が「X」に短縮されるケースが多いためです。

DXの定義

DXを簡単に説明すると、「ITを活用して企業組織やビジネスに変革を起こすこと」と言い表すことができます。DXを推進する大きな目的のひとつが「企業の競争上の優位性を確立すること」となっています。

DXはスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって2004年に提唱されました。ストルターマン教授の定義では「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」としています。

例えば身近な例としてUber eatがあります。Uber eatの利用によって、いつでも時間を気にせずプロの作った料理をスマホで注文し、自宅で食べることができるようになりました。また、新型コロナウイルスの影響により、外出の自粛やテレワークの導入が進んでいる現在、食事だけでなく、生活必需品や娯楽のための商品などもオンライン上でリアルタイムに購入され、人々の消費行動に変化が起こっています。

しかし、この概念だけでは企業やビジネスにDXをどのようにして活用していくか不鮮明でした。

その後、IT調査会社IDCによって、ビジネスの視点から見たDXは「企業が第3プラットフォーム(クラウド・ビッグデータ/アナリティクス・ソーシャル技術・モビリティー)技術を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデル、新しい関係を通じて価値を創出し、競争上の優位性を確立すること」として明瞭に定義されています。

さらに、2018年12月に経済産業省がまとめた「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」の中では、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています。

この定義でDXはデータとデジタル技術を活用しての製品・サービスの変革は当然のことながら、企業の組織やビジネスの文化そのものまでを変革する必要性を示しています。

ここで注意すべき点はDXと「IT化」は異なるという点です。IT化はデジタルを活用して業務効率化を「目的」としているのに対して、DXはあくまでも情報化やデジタル化の推進は「手段」のひとつでしかないという点です。

なぜ企業にDXが必要なのか?

今、すべての国内企業はDXを実現するべきであるといわれています。その理由は、DXが進まなかった場合に「2025年の崖」が訪れるためです。

DXが推進されなかった場合に起こり得る国際経済競争の遅れや経済の頭打ちなどを表す「2025年の崖」とは、経済産業省が発信している言葉です。2025年までにIT人材の引退とシステムのサポート終了によって「2025年の崖」が引き起こされるとされており、もしそれを克服できなければ、2025年以降に毎年最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるとしています。

しかしDXを実現することで、「業務効率化の実現」「新規ビジネス・サービス開発」「市場の変化に合わせた柔軟な対応」というメリットを企業は得ることができるようになり、この「2025年の崖」を乗り越えることができるでしょう。

経産省も推進するDX、「DX銘柄」とは

2020年8月25日、経済産業省は東京証券取引所と共同で「DX(デジタルトランスフォーメーション)銘柄」を選定し、「DX銘柄2020」と「DX注目企業2020」を発表しました。

この「DX銘柄」とは、東京証券取引所に上場している企業の中でも企業価値の向上へとつながるDXを推進するための仕組みを社内で構築しており、デジタル活用の実績を持つ企業を選定したものです。デジタル技術などを駆使して、自社の製品やサービス、あるいはビジネスモデルの変革を推し進め、DX実現に成功している企業が選ばれています。

2015年からは「攻めのIT経営銘柄」として選定されてきましたが、2020年から新たな評価フレームワークに基づく「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」へと移行しました。

「DX銘柄2020」に選定されたのは、鹿島建設、ダイダン、アサヒグループホールディングス、日清食品ホールディングス、東レ、富士フイルムホールディングス、ユニ・チャーム、中外製薬、ENEOSホールディングス、ブリヂストン、AGC、JFEホールディングス、小松製作所、ダイキン工業、コニカミノルタ、富士通、ヤマハ発動機、トプコン、大日本印刷、東京ガス、東日本旅客鉄道、Zホールディングス、NTTデータ、住友商事、トラスコ中山、Hamee、日本瓦斯、りそなホールディングス、大和証券グループ本社、SOMPOホールディングス、東京センチュリー、GA technologies、三菱地所、DeNA、セコムの35社です。

同時に、「DX銘柄」に選定された企業の中から特に「デジタル時代を先導する企業」として、小松製作所、トラスコ中山が「DXグランプリ2020」として選ばれています。

また、「DX銘柄」に選定されていなくてもDXに対して注目に値する取組をしている企業も、「DX注目企業2020」として選ばれています。選定されたのは、サッポロホールディングス、帝人、三菱ケミカルホールディングス、花王、大日本住友製薬、THK、IHI、NEC、カシオ計算機、川崎重工業、SGホールディングス、野村総合研究所、伊藤忠テクノソリューションズ、PALTAC、ワタミ、丸井グループ、三井住友フィナンシャルグループ、ふくおかフィナンシャルグループ、東海東京フィナンシャル・ホールディングス、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、応用地質の21社となっています。

「DX銘柄2020」と「DX注目企業2020」に選ばれたのは、「日本型DX」を実現した企業になっています。

企業がDX導入において陥りがちな失敗

企業がDXを導入する際、共通する陥りがちな失敗のポイントを見てみましょう。

既存のシステムや業務構造への理解が不十分

経営層が自社の既存のシステムや従来の業務構造への理解が不十分だと、DX導入に失敗する恐れがあります。既存システムや業務構造を理解していないと、レガシーシステムが社内に残りがちですが、レガシーシステムは新技術で開発されたシステムと連携できないことも多くあります。

こうした場合、DX推進を目指したシステムの構築も難しくなってしまいます。

特定の従業員に依存している

DXの取り組みを社内エンジニアなどの特定の従業員にすべてお任せにしてはいけません。なぜならば、その人材が退職をするというような事態が発生すると、今後のさらなるDXの推進に対応できなくなるためです。

ブラックボックス化を防ぐためには、経営トップが全体を把握し、段階的に最適化の意思決定を行うことが不可欠です。

DX推進の目的が周知、共有できていない

デジタル化がある程度は進んでおりDX導入の下地ができている企業であれば、DX実現に向けた新しいシステムの導入が検討されると思います。

しかしその際、DXのゴールが明確化されていないと、DX導入が失敗に終わってしまいます。DXの目的やゴールを全社に対して明らかにして、KPIやKGIなど具体的な目標を設定しましょう。

DXの目的やゴールを周知、共有しない場合、経営陣はDX推進に向けたやる気を持っていても現場はDX推進に乗り気ではないということが起こり得ます。

 

 

企業がDXを導入する際のポイント

企業がDXを導入する際、陥りがちな失敗にはまらず成功に導くために以下のようなポイントがあります。

DXのメリットを周知させ組織風土を変革する

どの企業も独自の組織風土や文化があります。その組織風土や文化を無視してはDXの推進は成功しません。まずはDXのメリットを全社に対して周知させ、デジタル変革の度合いに合わせて組織風土や文化を変革していくようにしましょう。

導入のハードルの低いものから始める

DX推進においては一気に全社的なDXの導入を考えるかもしれません。しかし初めてDXを導入する場合はスモールスタートを意識して、導入ハードルの低いものを取り入れる、一部の部署でテスト導入をするというようなところから始めることが重要です。

そこで浮かび上がってきた課題や意見を集約しながら改善をおこない、徐々にDX導入の対象範囲を広げていくようにしましょう。一度にすべてを変えようとせずに、取り入れた施策とその結果に対する分析、改善、全体への共有いうステップを丁寧に踏んでいくことが大切です。

他企業の成功事例を参考にする

DX導入に成功した他企業の成功事例があっても、そのまま自社に適用できるわけではありません。しかし自社に似たビジネスモデルを持つ企業の中にDX導入に成功した事例があれば、それを参考にすることで自社のDX推進に役立てることができるでしょう。

企業のDX導入成功事例

DXの導入成功した企業の成功例を紹介します。花王株式会社は「DX注目企業2020」に、住友商事株式会社は「DX銘柄2020」にそれぞれ選定されたデジタル化に関する先進の企業だといえます。

花王株式会社のDX事例

現在、デジタル変革を推進している花王グループでは、2018年に社内で先端技術戦略室を設置し、DXを強力に推進することを決意しています。

先端技術戦略室では、DX導入のアプローチを検討し、ほとんどの人に見えない形で新システムをつくっていく「サブマリン方式」でシステム移行をしていくことを決定しました。

現在では、花王が持つビッグデータを学習させたAIを活用して会社の生産性を向上させることができています。また、社員がDXの効果を実感できるソリューションを投入し、その内容を全社員に周知することでDXの「自分ごと化」ができるようになっています。

住友商事株式会社のDX事例

住友商事ではDXの推進を目的として、IoT&AIワーキンググループを2016年4月、社内に発足しています。また、2018年4月からはDXの専任組織であるDXセンターをデジタル事業本部に設置して、デジタル技術の活用における既存事業のバリューアップや新サービスの創出し、業界横断的なビジネスモデル変革を加速しています。

DX推進は日々進化する技術に対して迅速に対応することが大切です。そこで2017年からはアジャイル型でアプリケーションを開発しています。また、ユーザー視点からのUI/UX設計に強いNCデザイン&コンサルティングと資本業務提携をおこなっています。

さらに、住友商事のグループ企業であるSCSKや、出資している経営・ITコンサルティング企業「アジアンフロンティア」ほか、ベンチャー企業各社とも連携し、グローバルにDX推進を加速させています。

 

 

まとめ

今後も各業界でDXに取り組む企業が増えることで、さまざまな影響が出ることが予想されます。これまで当たり前だった業態や現状のビジネスモデルが崩れることも起こり得るでしょう。そのため、どんな業界においてもDX推進は必須になってきますので、いち早く取り組む必要があります。


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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

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