RPAとは?
RPAとは「Robotic Process Automation/ロボティック・プロセス・オートメーション」の略語で、一定の動作教え込むことで、定型的な作業を自動的に処理するソフトウェアロボットです。
RPAは「デジタルレイバー(仮想知的労働者)」とも呼ばれ、人が行っている作業を代替して負担を減らしてくれる業務自動化・効率化のソリューションといえます。
例えば、
・会社のデータベースから特定データをダウンロード
・Excelなどから基幹システムへのデータ入力
・Excelを使った数値入力、集計作業
・メール作成や送信
といった作業はRPAの活用による自動化が可能です。また、例のように複数のアプリケーションにまたがる作業であっても連続して実施できるため、人からロボットへ移管できる作業の範囲が多岐にわたる点も特徴といえるでしょう。
よくマクロと混同されがちですが、マクロがVBAを使用したMicrosoft Officeに含まれるアプリケーションの自動化に限定されるのに対して、RPAは基本的にアプリケーションに縛られずに作業を自動化することが可能です。
少子高齢化で労働人口が減少傾向の日本企業においては、人に定型作業をアサインするのは非常にもったいないことです。RPAを有効活用し、定型作業はロボット、クリエイティブな作業は人、といったように棲み分けることが、これからは求められるでしょう。
RPAを導入するメリット
RPAを導入するメリットはたくさんありますが、代表的なものを紹介します。
業務効率化
RPAは人間が手作業で行っている作業をソフトウェアロボットが代替して自動化するため、作業にかかる工数を大幅に削減できます。つまり「業務効率化につながる」という点がRPAを導入するメリットのひとつです。
自動化する作業範囲が増えるほど、作業にかかる工数はさらに削減されます。例えば、1回5分で終了する作業を、1日に50回実施していたとしましょう。この作業をRPAで自動化することで、1日250分の工数削減効果が期待できます。
さらに、1ヶ月(20日)に換算すると5,000分、1年であれば60,000分という膨大な工数削減につながるのです。自動化する対象の作業を増やすことで、さらなる業務効率化につながるため積極的にRPAを活用しましょう。
作業担当者にかかる負荷の軽減
人が同じ作業を繰り返し実施する場合、物理的にも精神的にも負担が重くなります。RPAでソフトウェアロボットに作業を代替させ、作業にともなう人の負担をゼロにできる点は大きなメリットだといえるでしょう。
単純作業の繰り返しによる負担がなくなり、別の重要な業務に従事することで、スタッフの仕事へのやりがいも高まり、会社へのロイヤリティ向上にもつながるでしょう。
生産性の向上
RPAで作業を自動化することで、これまで作業を行っていたスタッフは、空いた時間をコア業務に充てられるようになります。これまで実施したくてもできなかったクリエイティブな業務や、業務改善プロジェクトなど、より重要な仕事を行う機会が増えることで、企業の生産性向上も期待できるでしょう。また、結果的に残業代などの人件費削減につながる場合もあります。
特に経理や総務など事務作業が多い現場においては、RPAの導入で生産性の大幅な向上が期待できます。
業務の品質やスピードの向上
ソフトウェアロボットが作業を行うRPAは、人手による作業よりも早く作業が実施できます。また、24時間365日稼働し続けることも可能なため、人が働けない深夜や休日でも作業が行えます。これは納期の短縮化にもつながるでしょう。
また、人手による作業を行う場合、誤入力などのヒューマンエラーの発生をゼロにすることは困難です。しかし、ソフトウェアロボットであるRPAであれば、あらかじめ決められた作業を繰り返し実施できるため、そのようなヒューマンエラーは発生しません。
業務改善につながる
RPAを導入する際には、事前に業務の棚卸を行うことが一般的です。棚卸の結果、無駄な作業や慣例化された作業、同じような作業の重複などがみつかる場合もあるでしょう。このように、RPAの導入をきっかけに、業務効率化につながる可能性もあります。
また、現場のスタッフがRPAで作業を自動化できるようになることで、業務改善のアイディアや提案が自発的に出てくることもあり、仕事へのモチベーションアップを図りながら生産性向上へつながる効果も期待できるでしょう。
現場主導で活用できる
RPA製品のいくつかは、IT知識やプログラミングスキルを持たない方でもシナリオ作成が可能です。そのため、普段現場で作業を行うスタッフの目線で、より実践的な作業の自動化や効率化が可能です。
一般的にITツールを導入する場合は、企業の情報システム部門のスタッフが主導になって推進することが多いと思います。しかし、情報システム部門のスタッフはIT知識については豊富ですが、現場の作業に関する知識はそれほど持っていないケースが多いです。その結果、現場目線でのツール活用ができず、大きな効果を上げられないケースも散見します。
一方、現場向けのRPAであれば現場主導で活用できるため、現場の実情に合った形で作業の自動化や効率化が進められるのです。
RPAの種類
RPAには「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3種類があり、それぞれの特徴に違いがあります。自社の課題解決につなげるためにも、より最適な種類のRPAを選ぶようにしましょう。
デスクトップ型
デスクトップ型は「オンプレミス型」とも呼ばれる、デスクトップPCにインストールして使うタイプのRPAツールです。
インストールして利用するため、パソコン内で完結する業務プロセスの自動化に特化したRPAツールで、導入までのリードタイムが短く手軽に利用できます。また、管理が楽な点もメリットです。
一方、デスクトップ型RPAツールのデメリットは、業務が属人化しやすい点です。作成したロボの管理や作成スキルがパソコンを使用するスタッフに委ねられるため、社内で一元管理する工夫が必要です。
サーバー型
サーバー型はサーバー内でロボの作成と作業の実施を行うタイプのRPAツールです。サーバー内で扱う膨大なデータを活用した作業の自動化や効率化が実現できます。
サーバー型のメリットは、ロボの一括管理が可能な点とセキュリティが堅牢な点です。そのため、全社的にRPAを導入したい企業に適しているでしょう。しかしながら、他の2種類のRPAに比べて費用が高い点がデメリットといえます。
クラウド型
クラウド型はベンダー保有のサーバー内に準備されたRPAツールを、Webブラウザ経由で企業が利用するタイプのものです。
クラウド型のメリットはサーバーやパソコンへのインストールが不要のため、導入までのリードタイムが短く、費用も安価な点が挙げられます。またクラウドサービスのため、新機能やセキュリティ強化のパッチなどが随時アップデートされ、追加コストを必要とせずに最新状態に保たれる点もメリットです。
一方、クラウドサービスということで、セキュリティ面ではサーバー型などに比べて弱い部分があることや、ローカルで使うソフトやアプリの起動や操作ができない点はデメリットだといえるでしょう。
おすすめRPAツール10選を機能・価格で比較
RPAツールはさまざまなベンダーからリリースされており、その種類が豊富です。今回は10種類のRPAツールについて、搭載している機能と料金・価格を比較してみました。
※下記は2021年7月時点でのものとなります。詳細な資料は各ベンダーへご相談ください。
WinActor
WinActor(ウィンアクター)はNTTグループが提供する純国産RPAツールです。フローチャートを使った方法と複数パターンのロボを組み合わせる2つの方法を活用することで、Windows上で動作するExcelやWord、IEなどのブラウザや各種DBで実施する作業を自動化できます。
- 主な機能
・フローチャート機能:一定の操作を記録しフローチャート形式で保存・編集が可能
・レコード機能:人がPC上で行った作業を記録し、ロボットに作業を代替させる機能
・ライブラリ機能:ExcelやOutlookなど、さまざまなソフトを操作するためのパーツを提供
・DB連携:ODBC経由でDB連携が可能
・セキュリティ機能:パスワードロックやログへの個人情報出力を制御する機能
・操作記録機能:座標指定型とUI識別型、IE専用型を活用した操作記録が可能な機能
- 価格
フル機能版(ノードロック) |
実行版(ノードロック) |
|
メーカー希望小売価格(年) |
998,800円/年 |
272,800円/年 |
月額 |
82,500円/月 |
22,000円/月 |
※価格はすべて税込
なお、フル機能版(ノードロック)とは、インストールしたPC上でのみ利用可能なタイプです。
一方、管理ツール上でライセンスの利用状況を管理し、端末を限定せずに使えるフローティングと呼ばれるタイプは、オープン価格となっています。
ロボパットDX
ロボパットDXは「現場で作って使える」をコンセプトにしたRPAツールです。直感的なUIと高度な画像認識技術を活用した操作感で、ITリテラシーが低い方でもロボ作成を行って作業を自動化・効率化できる点が特長といえます。また、充実したサポートが無料である点も魅力です。
- 主な機能
・文字・図形・色判別機能:表示された文字や図形、色を認識し、それぞれに対応した処理を実行する機能
・スケジューリング機能:決められたスケジュールになると、自動で作業を実行する機能
・エラー処理機能:エラー発生時など特定条件下で、あらかじめ決められた処理を実行する機能
・高速スクレイピング機能:Webサイト上の情報を自動で収集する機能。30秒で1,200項目のデータ取得が可能
・Web自動化ナビゲーションシステム:実施したい処理をマウスオーバーしていくことで、直感的にロボ作成ができる機能
・1ヵ月単位の契約でフレキシブルな利用が可能
- 価格
フル機能版(1ライセンス) |
132,000円/月 |
実行専用版(1ライセンス) |
44,000円/月 |
※価格はすべて税込
※年間契約での割引制度あり
フル機能版とはロボシナリオの作成と実行の両方が可能なタイプで、実行専用版はロボシナリオの実行と簡易な修正のみができるタイプです。
Robotic Crowd
クラウド型のRPAツールであるRobotic Crowdは、導入までのリードタイムが短く、ブラウザからの利用も可能です。業務フローの共有ができる点も特長で、チーム単位での作業効率化に適したRPAツールといえるでしょう。
- 主な機能
・フローチャート機能:一定の操作を記録しフローチャート形式で保存・編集が可能
・レコード機能:人がPC上で行った作業を記録し、ロボットに作業を代替させる機能
・プログラミング言語のルール設計機能:JavaやPHP、C#、Rubyといったプログラミング言語ごとに、処理やルールの設定が可能
・文字・図形・色判別機能:表示された文字や図形、色を認識し、それぞれに対応した処理を実行する機能
- 価格
Robotic Crowd 標準プラン:165,000円/月 (税込)
ワークフロー数およびワークフロー内のアクション数の制限はありません。
RoboTANGO
RoboTANGO(ロボタンゴ)は人がパソコン上で行う作業の様子を記録することが可能なRPAツールです。アナログな作業が多い現場のスタッフが、自ら作業を効率化する場合におすすめのRPAツールといえます。
- 主な機能
・プログラミング言語のルール設計機能:JavaやPHP、C#、Rubyといったプログラミング言語ごとに、処理やルールの設定が可能
・文字・図形・色判別機能:表示された文字や図形、色を認識し、それぞれに対応した処理を実行する機能
・トリガー設定機能:「メールの受信」「ファイルのダウンロード」など、事前の特定動作の後に自動で特定の作業を実行する機能
・エラー処理機能:エラー発生時など特定条件下で、あらかじめ決められた処理を実行する機能
- 価格
基本プラン |
リモレク ライト |
リモレク スタンダード |
リモレク アドバンス |
|
初期費用 |
110,000円 |
165,000円 |
165,000円 |
220,000円 |
月額費用 |
55,000円/月 |
88,000円/月 |
110,000円/月 |
165,000円/月 |
最低利用期間 |
1ヶ月 |
6ヶ月 |
6ヶ月 |
6ヶ月 |
※価格はすべて税込
※各プランともRoboTANGOのライセンスが1つ付属
Blue Prism
サーバー型のRPAツールであるBlue Prismは、フローチャート形式でロボ作成が行えるため、プログラミングの知識がない方でも作業の自動化を実施することが可能です。
AIとの連携や複雑な分岐処理もフローチャート形式で簡単に設定できるため、現場スタッフの作業負担を軽減し、業務効率化へつなげられるでしょう。
- 主な機能
・フローチャート機能:一定の操作を記録しフローチャート形式で保存・編集が可能
・レコード機能:人がPC上で行った作業を記録し、ロボットに作業を代替させる機能
・プログラミング言語のルール設計機能:JavaやPHP、C#、Rubyといったプログラミング言語ごとに、処理やルールの設定が可能
・文字・図形・色判別機能:表示された文字や図形、色を認識し、それぞれに対応した処理を実行する機能
・トリガー設定機能:「メールの受信」「ファイルのダウンロード」など、事前の特定動作の後に自動で特定の作業を実行する機能
・デバッグ機能:実行中の作業停止やデータ項目差替え中の作業実行といった処理が可能になるなど、デバッグを実行できる機能
・エラー処理機能:エラー発生時など特定条件下で、あらかじめ決められた処理を実行する機能
・AI機能:AIが作業を繰り返すたびに最適な処理を学習して実行する機能
・ダッシュボード機能:運用中のロボの状況を一元管理して可視化する機能
・ログ管理機能:各種操作やロボの実行ログを収集・管理する機能
・複数ロボット制御機能:一度に複数ロボの制御が可能
- 価格
・本番環境のロボ並列実行数1つあたりの希望小売価格は132万円/年(税込)
開発、テスト環境への課金・管理用のオプション課金は発生しません
UiPath
UiPathは「世界3大RPAソフト」のひとつで、世界中の多くの企業に導入された実績があります。ドラッグ&ドロップによる直感的な操作でロボのActibity(アクティビティ)という動作を指定することにより、作業を自動化できる点が特長です。
- 主な機能
UiPathは「開発」「実行」「管理統制」という3つの機能が、それぞれツール化されています。
・開発(UiPath Studio):ロボを作成するツール。レコーディング機能とActibityを活用した直感的なロボ作成を実現
・実行(UiPath Orchestrator):ロボの管理統制を実施するツール。各種レポートやリリース、アセットの管理をはじめ、遠隔操作や作業負荷平準化といったさまざまな管理が可能
・管理統制(UiPath Robot):作成済のロボを実行するためのツール。ユーザーによる任意のタイミングで処理が可能なAttended Robotと、管理者が設定したタイミングで実施するUnattended Robotの2種類が存在
- 価格
導入パターン |
UiPathライセンス価格: |
UiPath Studio |
約60万円 |
UiPath Orchestrator |
約250万円 |
UiPath Robot |
約75万円 |
※上記はあくまでも目安の価格になるため、ベンダーへの確認が必要
Attended Robotの場合、ライセンス販売はユーザーまたは同時接続数単位
Unattended Robotの場合は同時接続数単位
BizRobo!
BizRobo!は、現場における業務効率化から大手金融企業まで幅広く導入されているRPAツールです。サーバ型RPAの代表格です。
- 主な機能
・フローチャート機能:一定の操作を記録しフローチャート形式で保存・編集が可能
・レコード機能:人がPC上で行った作業を記録し、ロボットに作業を代替させる機能
・プログラミング言語のルール設計機能:JavaやPHP、C#、Rubyといったプログラミング言語ごとに、処理やルールの設定が可能
・文字・図形・色判別機能:表示された文字や図形、色を認識し、それぞれに対応した処理を実行する機能
・スケジューリング機能:決められたスケジュールになると、自動で作業を実行する機能
・トリガー設定機能:「メールの受信」「ファイルのダウンロード」など、事前の特定動作の後に自動で特定の作業を実行する機能
・エラー処理機能:エラー発生時など特定条件下で、あらかじめ決められた処理を実行する機能
・AI機能:AIが作業を繰り返す度に最適な処理を学習して実行する機能
・ダッシュボード機能:運用中のロボの状況を一元管理して可視化する機能
・複数ロボット制御機能:一度に複数ロボの制御が可能
・ログ管理機能:各種操作やロボの実行ログを収集・管理する機能
- 価格
ライセンス種類 |
金額 |
通常ライセンス |
年額99万円 |
ガバメントライセンス(自治体向け) |
オープン価格 |
価格はすべて税込
※上記はあくまでも目安の価格になるため、ベンダー側への確認が必要
Automation 360
Automation 360は世界中の一流企業への導入実績が多数ある、Webベースのクラウド型RPAツールです。自動化できる作業量の多さと作業スピードの速さ、従来のRPAに比べてインフラコストが抑えられる点が特長といえます。
- 主な機能
・Discovery Bot:作業の自動化を迅速に実現するための機能
・IQ Bot:AIの活用により、隠れたデータや非構造化データを発見する機能
・RPA Workspace:繰り返し行う定型業務の自動化を実現する機能
・Bot Insight:ロボの可動ログを収集、分析する機能
・AARI:RPA を簡素化することで、ITリテラシーが低いスタッフでも使えるようになる機能
- 価格
プラン名・概要 |
価格 |
RPAの種類 |
小企業およびチーム向け Cloud Starter Pac |
月々:$750 USD 年間:$9,000 USD |
クラウド型のみ |
中企業・大企業向け Advanced Pack |
要問合せ |
クラウド型・サーバー(オンプレミス)型 |
BizteX cobit
国内初のクラウド型RPAであるBizteX cobitは、導入までのリードタイムが短く、複数拠点で利用できる点が特長です。また、直感的なUI・UXを実装しているため、誰でも簡単にロボ作成を実施して作業を自動化できるでしょう。
- 主な機能
・フローチャート機能:一定の操作を記録しフローチャート形式で保存・編集が可能
・スケジューリング機能:決められたスケジュールになると、自動で作業を実行する機能
・トリガー設定機能:「メールの受信」「ファイルのダウンロード」など、事前の特定動作の後に自動で特定の作業を実行する機能
・エラー処理機能:エラー発生時など特定条件下で、あらかじめ決められた処理を実行する機能
・ダッシュボード機能:運用中のロボの状況を一元管理して可視化する機能
・複数ロボット制御機能:一度に複数ロボの制御が可能
- 価格
エントリープラン:2.2万円〜/月(税込)
発行アカウント:1ID 作成ロボ数:無制限
Power Automate
Power AutomateはMicrosoft FlowのRPA機能「UI Flow(ユーイー・フロー)」をベースにしたRPAツールです。Windows10ユーザーはPower Automateデスクトップを無料でダウンロードして利用できますが、ロボの共有ができない点がデメリットといえます。また、ある程度のITスキルやプログラミング知識が必要なため、現場単独で活用するのは難しいでしょう。
- 主な機能
・テンプレート機能:作業自動化のテンプレートを活用することで素早く業務効率化を実現
・Microsoft Azureとの連携:安価かつセキュアな環境を提供
・コネクタ機能:Office 365やSlack、GitHubなどのツールや、FacebookやTwitterなどのSNSと連携するための機能
・AI Builder(エーアイ・ビルダー):ITスキルやプログラミング知識がない方でもAIを活用しやすい機能
・モバイルからの操作が可能:iPhoneやAndroidスマホ上でも利用可能
- 価格
ライセンスの種類 |
ユーザーごとのライセンス |
フローごとのライセンス |
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ユーザーごとのプラン |
アテンド型(人と共同作業が可能な) RPA ユーザーごとのプラン |
フローごとのプラン |
|
価格 |
1,630円/月ユーザー |
4,350円/月ユーザー |
¥54,350円/5フロー月額 |
プラン概要 |
クラウドフローを無制限に作成可能 |
・クラウドフローを無制限に作成可能 ・RPAとAI経由でレガシーアプリの自動化が可能 |
組織全体のユーザー向けの予約キャパシティでクラウドフローを実装 |
価格はすべて税込
知っておくべきRPAツールの選び方とは?
自社に合ったRPAを選ぶ際には、以下のポイントを確認しながら絞り込んでいきましょう。
自社の用途に適しているか?
RPAの中には非常に多機能なものもありますが、過剰に高機能なツールを導入するのはもったいない場合があります。導入前に自社の課題を明確化し、解決できる機能が最低限提供されているRPAツールを選ぶことが大切です。
例えば、中小企業で従業員が15名程度しかいない場合に、サーバー型のRPAを導入しても使わない機能が多いうえに、導入コストや費用も非常に高くなります。導入の際には機能面だけで選ぶのではなく、デスクトップ型かクラウド型で、かつ自社の課題解決に有用な機能が提供されているRPAツールをみつけるべきでしょう。
現場スタッフにも扱えるか
RPAを活用して作業を自動化するのは現場のスタッフです。そのため、現場のスタッフが扱えないRPAツールを導入するのは避けましょう。
高いITリテラシーやプログラミングスキルがないと使えないようなRPAツールは、現場スタッフ主導で業務改善が行えないため、導入しても使われなくなる可能性が高いです。
また、いきなり有料版を導入するのではなく、無料トライアルを実施し、実際に現場のスタッフに体験してもらうようにしましょう。
運用をサポートしてもらえるか
ベンダーのサポート体制の手厚さも、RPAツールを決めるうえでの重要なポイントです。導入時はもちろん、実際の運用に入った後もしっかりとサポートしてくれるベンダーを選ぶと安心でしょう。
「ロボが正常に動かなくなった」などのトラブルが発生した場合に、すぐにサポートしてくれるベンダーか、導入時に丁寧にレクチャーしてくれるか、といったことを事前に確認しておく必要があります。RPAの使い方だけでなく、自社の組織にあった柔軟なサポートを実施してくれるベンダーが理想です。
価格だけで選んではいけない
「価格が安いから」という理由だけでRPAツールを選んだ場合も、失敗する可能性が高いでしょう。
いくら価格が安くても自社の課題を解決する機能が提供されていないRPAツールでは、導入しても意味がありません。また、ライセンス料が他のRPAツールより安く見えても、バージョンアップ代や初期費用、サポート料など、すべてを加味しなければ本当の価格はわからないため慎重に判断しましょう。
RPA導入の注意点
RPAの導入時には、自動化したい作業や社内体制について確認すべきポイントがあります。
RPAに向いている業務とRPAに向いていない業務がある
RPAはあくまでも繰り返し実施する毎回やり方が決まった定型作業を自動化するためのツールです。そのため、毎回実施方法が変わる作業や、ヒトの感性や判断が必要な作業の自動化には適していません。
したがって、RPAで自動化・効率化したい作業と、ヒトが行う作業の棲み分けを行ったうえで、導入の可否を検討する必要があります。
また、RPAが自動化できる作業はパソコン内の作業に限られます。
最近、ペーパーレス化を視野にOCR(光学文字認識)と組み合わせてRPAの活用を検討するケースも増えてきていますが、うまくいかなかったという声も聞こえてきます。OCRとRPAを連携して活用する場合は一気に導入するのではなく、まずRPAを定着させ、その後OCRを活用するという具合に二段階に分けて導入すると定着率が高まります。
RPAの導入推進や管理のための人材が必要
RPAを導入して社内に浸透させるためには、専用の組織をつくるなど特化した対応をとるべきでしょう。
また、そのためにはRPAに対する知見やスキルを持った人材の育成や確保が必要です。現場のスタッフはルーチン業務で多忙なことが多く、RPAの勉強をさらに加えるとかなりの負担がかかります。
よって、RPAのプロジェクトに集中させるためにも、専用の組織をつくっておくことがおすすめです。
管理やメンテナンスが不可欠
RPAの導入後は、社内で作成したロボの管理や定期的なメンテナンスが必要です。
現場主導でRPAを使いはじめると、スタッフのパソコンのみで使用される、いわゆる野良ロボットが増える可能性があります。業務の属人化を避けるためにも、社内のロボを一元管理しなくてはいけません。
また、アプリの仕様変更への対応やエラー回避などが必要な場合もあるので、定期的なメンテナンスを行う必要があります。こうした理由からも、可能な場合は社内に専用の組織を作ってRPAを一元管理するとよいでしょう。
自社の課題解決につながるRPAツールを選ぼう
RPAはあくまでも課題解決のツールに過ぎないため、RPAを導入しただけで自社の課題解決につながるわけではありません。
自社の課題解決につながる機能が提供されているRPAツールを選ぶことはもちろん、今回紹介したRPA選定時のポイントや注意点を確認することで、最適なものを絞り込むことが重要です。
くれぐれもRPAの導入自体が目的にならないように注意する必要があります。
なお、本記事でもご紹介した「ロボパットDX」は、「現場が自分で作業を自動化する」をコンセプトに、現場向けに開発されたRPAです。導入企業数も800社(※)を超え、業種毎の導入事例も充実しています。※2021年7月現在
本記事でご興味を持っていただけた方は、詳細はこちらからお気軽にお問い合わせください。