RPAとは?
まず、RPAがどのようなITツールで、何ができるのかなどについておさらいしておきましょう。
RPAの基礎知識
RPAとは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略語で、人間がパソコンを使って行っている定型業務を、ソフトウェアロボットに操作方法を覚えさせることで自動化するITツールです。
例えば、Excelなどのデータ入力や集計作業、社内の基幹システムからのデータダウンロード、メール作成や送信、顧客からの問い合わせ対応といった定型作業であれば、RPAを活用して自動化できます。また、最近はRPAとOCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)を連携させることで、紙やFAXの文字をデジタル化することが可能になるなど、より幅広い業務に対応できるようになっている点も見逃せません。
また、RPAツールのいくつかはシナリオ作成にプログラミングや高いITスキルを必要としない場合があり、現場のスタッフが自走的に業務の自動化や効率化を進められる点も特徴です。そのため、働き方改革やDXを推進する企業の多くが、RPAを導入しています。
RPA導入の効果やメリット
まずRPAを活用して業務を自動化できれば、スタッフの負担や工数を大幅に削減することが可能です。例えば、1回5分の作業を1日5回実施する場合、単純計算で1ヶ月100分、1年では1,200分(20時間)の工数削減につながります。こうした作業が複数自動化できれば、かなりの工数削減につながるため、効率よく業務効率化が実現できます。
これによりスタッフの残業時間など人件費の抑制はもちろん、空いたリソースをコア業務へ割くことができるようになるため、生産性向上につなげやすいでしょう。また、スタッフは単純作業よりもクリエイティブな業務のウェイトが増えることで、仕事へのやりがいが高まる点や、ライフワークバランスの改善にもつながります。よって、会社とのエンゲージメント強化も期待できます。
次にRPAはロボットが作業をするという性質上、24時間365日働くことが可能です。つまり、人が働けない深夜や休日も継続して働けるため、納期短縮や業務量の分散につなげられます。経理や人事部門においては「毎月、月末月初は休めない……」という状況の現場も多いと思いますが、業務量の平準化が実現できれば、こうした課題も解決できるでしょう。
そして、ロボットが毎回決まった作業を的確に実施できるRPAであれば、手作業で発生するヒューマンエラーを抑制できます。例えば、会社の売り上げや給与の数字を扱う経理部門のスタッフは「ミスをしてはいけない」という精神的なストレスが高い点が問題ですが、RPAを活用することで緩和できるでしょう。
RPA導入までの手順・流れ
社内にRPAを導入する場合、以下4つのステップを踏む必要があります。それぞれについて解説します。
自動化する業務の洗い出し
RPAが自動化できる作業は、あくまでもパソコンで実施する定型的な作業が中心です。したがって、実施方法が毎回変わる作業や、人の感性や判断が必要な作業の自動化は基本的にはできません。
そのため、RPAを導入する際に、自動化する業務の洗い出しを実施することが必須です。その結果、自動化が実現すると大幅な工数削減効果が期待できる作業が多ければ問題ありません。しかし、そもそも自動化できない業務ばかりだった場合は、RPAの導入可否について慎重な判断が必要でしょう。
なお、RPAで自動化する業務を棚卸しする際には、実現可能かどうかを判断するため、業務フローの可視化も併せて実施する必要があります。このとき、明らかに非効率な方法で実施している作業や、似たような作業が重複している事実が見つかることもあるでしょう。
このように業務フローの見直しが行える点もRPAの導入メリットのひとつといえます。この場合は全ての工程をそのまま自動化せず、業務フローを見直し、変更するなど最適化してから自動化することがポイントです。くれぐれも非効率な業務フローのまま、作業を自動化することはやめましょう。
業務フローを可視化することで一部に人の判断が必要とされる業務の場合でも、他の工程はRPAで自動化する、といった柔軟な対応をすることがRPAをより効果的なものにしてくれます。
RPA導入の目的を設定
RPAを導入する場合は、達成したい目標を適切に決めることも重要です。またその際は、できる限り具体的なKPIを設定するようにしましょう。
例えば「DXを実現する」「働き方改革を実施する」といった抽象的な目標ではなく、「〇〇の作業工数を100時間削減する」「収益を20%改善する」といった具体的な数値によるKPIを設定することがポイントです。
そして、RPAによる業務の自動化で、KPIを達成するための方法やスケジュール、実現性を検討しましょう。妥当なKPIであると判断できたら、全社でベクトルを合わせるため、可能であれば経営層などから、RPAで実現する目的をコミットすることがおすすめです。そこから、各部門の目標へブレイクダウンして、現場のミッションに落とし込んでいきましょう。
なお、RPAの導入プロジェクトにありがちなケースとして、RPAツールの導入自体が目的になってしまっている企業が意外に多い点が挙げられます。しかし、RPAはあくまでも目標を達成するための手段に過ぎませんので、導入しただけで業務効率化が実現できるわけではありません。
このような残念な状況を回避するためにも、RPAを導入する際には達成したい目標を明確化しておきましょう。
RPAツールの選定
RPAの導入目的が決まったら、次はそれを実現するためのRPAツールを選定します。
RPAはデスクトップ型、サーバー型、クラウド型の3種類に分類され、それぞれ特徴が異なるため、自社に合ったものを選択しなくてはいけません。
各タイプのRPAについて、概要、メリット、デメリットをまとめました。
RPAの種類 |
概要 |
メリット |
デメリット |
デスクトップ型RPAツール |
パソコンにインストールするタイプのRPAツール |
・スモールスタートができる ・現場のスタッフごとに管理が可能 ・部門単位でも導入しやすい |
・個人管理になると属人化する可能性が高く、ロボのメンテナンスや他のスタッフへの引継ぎが困難になる場合がある |
サーバー型RPAツール |
社内に専用サーバーを設置して、その中にRPAの環境を構築するタイプのRPAツール 主に大企業で導入されている |
・全社の業務を一元管理できる ・PC1台でも、100体以上のロボが稼働可能 ・スケーラビリティに優れている ・堅牢なセキュリティ |
・初期費用は数百万円~、ランニングコストも数10万円/月~など高額 ・自社でサーバー構築が必要など、導入までのハードルが高く、リードタイムも長い |
クラウド型RPAツール |
ブラウザで操作するタイプのRPAツール(SaaS型と呼ばれることもある) |
・導入、ランニングコストが安価 ・ブラウザ上で動作するためインストールが不要でスモールスタートが可能 ・運用・保守の手間がなく、常に最新版の機能が使える ・パソコンでほかの作業を実施しながらRPAの稼働が可能 |
・パソコン上のソフトやアプリの自動化ができない(あくまでブラウザベースのソフトやアプリが自動化の対象) ・セキュリティレベルがベンダー側に依存する |
自動化したい業務の種類や達成したい目標に応じて、最適な種類のRPAツールに絞り込み、具体的なサービスをリストアップしていきましょう。
RPAツールのトライアル
RPAツールの候補が挙がったら、実際に社内の業務効率化にマッチするか確かめるために、無料トライアルを活用することがおすすめです。いくつかのベンダーは無料トライアル期間を用意しているため、本導入の前に期待した効果が得られそうか確認しておくべきでしょう。
複数のRPAツールを試してもっとも自社に適したものが見つかれば、業務効率化が成功する可能性が高くなります。積極的に活用しましょう。
RPAの選び方とは?3つのポイント
無料トライアルなどでRPAツールを比較検討する際は、以下3つのポイントを押さえることが大切です。
自社内で誰が使うか?用途に合わせて選ぶ
RPAを導入する場合、情報システム部門がリードして全社一括で導入するケースと、現場主導で導入するケースの2つのパターンが考えられます。このとき、誰がメインで使うかによって、選択するRPAツールが異なる点に注意が必要です。
全社を横断する大規模な業務の自動化を実施する場合には、サーバー型RPAツールを導入する必要があるため、プログラマーやエンジニアといったIT人材でなければ対応できません。一方、現場で実施している作業を自動化したい場合には、デスクトップ型やクラウド型のRPAツールを選択するべきでしょう。
したがって、RPAで自動化する業務を棚卸しする際、社内の誰がRPAツールをメインで活用するのかについても明確化しておく必要があります。
導入コストと機能のバランス
RPAツールを導入する際は、当然ながら費用対効果が高いものを選択したいところです。そのため、できるだけ導入コストを抑えようとして、安価なRPAツールを導入したくなる気持ちは理解できます。しかし、安いだけで自社の業務効率化に必要な機能が提供されていなければ意味がありません。
一方、高価で多機能なRPAツールを導入した場合、自社では使わない機能がたくさん付いていても無意味です。必要な機能を見定め、コストとのバランスを判断することもRPAツールを選択する重要なポイントです。
導入後に使いこなせるか
現場主導でRPAによる業務効率化プロジェクトを推進する場合には、プログラミングや高いITスキルが必要なRPAツールを選択することは避けましょう。導入しても誰も使いこなせず、RPAの効果を体感できずにプロジェクトが失敗する可能性が高いためです。
例えば、経理部門のExcelで実施する集計業務やデータ入力業務を自動化したい場合に、サーバ型のRPAツールを導入しても、現場のスタッフでは使いこなせません。業務の自動化を検討する度に、情報システム部門と調整を行ってロボ開発をしてもらう必要があるため、現場主導で業務効率化を実施することが困難になります。
したがって、導入後にメインで使うスタッフが使いこなせるRPAツールを導入することが必須です。
また、ベンダーのサポート体制の手厚さも重要な判断基準といえるでしょう。導入サポートだけでなく、導入後の実運用に入った後も、丁寧にサポートを行ってくれるベンダーを選ぶと安心です。さらに、RPAを使いこなせる人材を育成することも必要になるため、RPAスキルのレクチャーなどを行ってくれるベンダーかどうかも判断するポイントになります。
最新版RPAツール一覧22種
RPAツールは現在さまざまなベンダーから提供されています。最新のRPAツールを22種類紹介するので、気になるものがないか違いをチェックしてみましょう。
※こちらに記載があるものでも価格などは変更される場合がありますので、事前にベンダーにお問い合わせください
WinActor
現在、多くの企業への導入実績を誇る国産RPAツールの代表格がWinActorです。働き方改革やDXを推進するために、さまざまな企業で活用され、導入事例も豊富です。Windows用アプリケーションやソフトの操作をソフトウェアロボットに覚えさせることで、業務を自動化することが可能です。操作を自動的に記録する機能もあります。
・初期費用:なし
・ランニングコスト:
フル機能版ライセンス |
実行版ライセンス |
有償トライアル(60日間) ※「WinActor初級研修(1日)」および「技術相談(2時間)」の特典付き |
年額 998,800円 |
年額 272,800円 |
209,000円 |
※価格はすべて税込
・無料トライアル:あり
画像参照元:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
UiPath
UiPathは「世界3大RPAソフト」のひとつといわれており、世界中の多くの企業で活用されています。ドラッグ&ドロップがメインのActivity(アクティビティ)という簡単な操作でロボ作成が行えるため、プログラムや高いIT知識を持たない方でも業務の自動化が行える点が特徴です。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
画像参照元:UiPath株式会社
BizRobo!
BizRobo!はドラッグ&ドロップによる直感的な操作でロボ作成が行えるため、現場のスタッフが主体の自走的な体制で業務効率化が行えるRPAツールです。
なお、BizRobo!はクラウド型の商品もリリースされている点や、AI-OCRと組み合わせられるなど、自動化に適応できる業務の幅が広い点が特徴といえるでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
画像参照元:RPAテクノロジーズ株式会社
Automation Anywhere
世界中の企業で導入されているRPAツールAutomation Anywhereは、ユーザーが自由に使える500種類以上のロボ・テンプレートを活用することで、導入後すぐに作業の自動化を体感できる点が大きな特徴です。
また、Automation Anywhere はAIや分析ツールと連携させることが可能なため、一般的なRPAでは自動化が困難な非定型作業の一部を自動化することもできるでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
Blue Prism
サーバー型RPAツールのBlue Prismは、フローチャート形式でロボを作成して作業を自動化する点が特徴です。また、Blue Prismには高いセキュリティ機能が備わっているため、医療機関や金融機関などへの導入が多いことも特筆するべきポイントでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
Robotic Crowd
Robotic Crowdはクラウド型のRPAツールのためChromeなどのブラウザから利用できます。そのため、導入までのリードタイムが短い点が特徴で、すぐにRPAツールを導入したい企業におすすめです。
また、ロボの作成ノウハウなどを共有する機能も充実しており、チームとしての生産性が高まる効果も期待できるでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
Power Automate Desktop
Microsoftが提供するPower Automate Desktop はデスクトップ フローを使用したRPAツールです。Windows10ユーザーであれば無料で利用できる点が最大の特徴といえます。また、ドラッグ&ドロップが中心の操作と、数百ものテンプレートを活用することで、誰にでも簡単に業務の自動化が実現できるでしょう。
・初期費用:なし
・月額費用:
ライセンスの種類 |
ライセンス(ユーザーごと) |
ライセンス(フローごと) |
|
ユーザーごとのプラン |
アテンド型(人と共同作業が可能な) RPA ユーザーごとのプラン |
フローごとのプラン |
|
月額費用 |
1,630円/ユーザー |
4,350円/ユーザー |
54,350円/5フロー |
プランの概要 |
クラウドフローを無制限に作成可能 |
・クラウドフローを無制限に作成可能 ・AIと連携しレガシーアプリの自動化が可能 |
組織全体のユーザー向けの予約キャパシティでクラウドフローを実装 |
※価格はすべて税込
・無料トライアル:あり
ロボパットDX
画像認識とコマンド選択型でプログラミングスキルを必要としないロボパットDXは、事務スタッフが主導になって業務の自動化・効率化が行えるRPAツールです。
サポート体制が無料で非常に手厚い点も特徴です。導入前の無料トライアルから個社別に担当が着くサポートは、RPAによる自動化の効果を体感しつつ進められ、導入後の運用も親身になってくれるため、RPAをはじめて導入する企業でも安心でしょう。
・初期費用:なし
・月額費用:フル機能版(1ライセンス)12万円(税別)
実行専用版(1ライセンス)4万円(税別)
※フル機能版とはロボシナリオの作成と実行の両方が可能なタイプ、実行専用版はロボシナリオの実行と簡易な修正のみができるタイプ
・無料トライアル:あり
画像参照元:株式会社FCEプロセス&テクノロジー
BizteX cobit
BizteX cobitは国内初のクラウドRPAツールで、導入までのリードタイムが短くテレワークを実施している企業や複数の拠点を持つ企業には特におすすめです。
直感的なUI・UXで簡単にロボ作成が行えることはもちろん、エラー発生時など特定条件下においてあらかじめ決められた処理を実行する機能も搭載しており、安全に運用が行えます。
・初期費用:なし
・月額費用: エントリープラン:2万円〜(※税別価格)
・無料トライアル:あり
NICE
NICEはコールセンター業務に特化した企業が提供するRPAツールで、ユーザーサポート業務を効率化したい企業にうってつけのRPAツールです。
また、NICEではNEVAと呼ばれるバーチャルアテンダントが随時サポート対応を行ってくれるため、導入後も安心して利用できます。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
SynchRoid
SynchRoid(シンクロイド)はSoftBankが提供するRPAツールで、プログラミング不要で業務フローや作成中のロボをWebツール上で確認しながら自動化を実現することが可能です。
また、サーバーを準備する必要もないため、導入までのリードタイムが短くスモールスタートできるため、小規模・中小企業でも利用しやすいでしょう。
・初期費用:なし
・月額費用:
ベーシックパック(1ライセンスで10人同時アクセスが可能):66万円/月(税込)
ライトパック(1ライセンスで1開発、実行環境を利用可能):99万円/年(税込)
・無料トライアル:あり
OCEVISTAS
OCEVISTAS(オーシーイーヴィスタス)は「BizRobo!」をベースにした、自治体向けのバーチャルスタッフを活用したRPAツールです。OCEVISTASがユーザーを適宜サポートし、事務作業の自動化や効率化をスムーズに進められる点が特徴となっています。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:
OCEVISTAS BasicRobo(集中管理・スケールアウトに最適なサーバー型RPA):66万円~/月(税込)
OCEVISTAS mini(スモールスタートに最適なデスクトップ型RPA):99万円~/年(税込)
・無料トライアル:なし
MICHIRU RPA
MICHIRU RPAはシンプルな操作で、パソコン上のほぼすべてのアプリを自動化、効率化できるRPAツールです。画面をキャプチャーして、クリックする場所や入力ルールなどを指示するだけで、業務の自動化が実現できます。また、Windowsのスケジューラーとも連動可能なため、決まったスケジュールでRPAを稼働させるといった使い方も可能です。
・初期費用:110,000円(税込)
・月額費用:55,000円/ライセンス(税込)
・無料トライアル:あり
WorkFusion
WorkFusionが提供するRPAツールは、BtoB向けの「WorkFusion Smart Process Automation」と、無料で使える「WorkFusion Studio」(旧名:RPA Express)」の2種類があります。
WorkFusion Smart Process Automationはサーバー型のRPAツールで、OCRや予測分析、AIによる機械学習などと連携できるようになっており、業務の自動化や効率化に必要な機能が網羅されている点が特徴です。また、広い拡張性を持っており、全社規模のシステム連携など大規模な業務効率化体制の構築にも適しています。
一方、WorkFusion Studioは無料で利用できるRPAツールですが、レコーディングやOCR連携など必要最低限の機能が備わっているため、安くRPAを利用したい方には最適でしょう。
WorkFusion Smart Process Automation
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:要問合せ
WorkFusion Studio
・費用:無料
RoboTANGO
RoboTANGOは「初心者でもカンタンに使いこなせるRPA」という触れ込み通り、プログラミングやITスキルを持たない方でも使いやすいRPAツールです。また、RPAツールには珍しく、1ライセンスを共有して使い回せるため、コスパが高いといえるでしょう。複数の拠点や支社を持つ導入企業には、効率的なRPAツールといえます。
・初期費用、月額費用:
基本プラン |
リモレク ライト |
リモレク スタンダード |
リモレク アドバンス |
|
初期費用 |
110,000円 |
165,000円 |
165,000円 |
220,000円 |
月額費用 |
55,000円/月 |
88,000円/月 |
110,000円/月 |
165,000円/月 |
最低利用期間 |
1ヶ月 |
6ヶ月 |
6ヶ月 |
6ヶ月 |
※価格はすべて税込
※各プランともRoboTANGOのライセンスが1つ付属
・無料トライアル:あり
ipaSロボ
ipaSロボはデスクトップ型のRPAツールで、ロボの開発とスクリプトの実行が行えるフル機能版と、スクリプト実行のみのライセンスの2種類が提供されています。ロボを動かすスクリプトの作成は、ソフトやアプリの操作方法を覚えさせるだけでできるため、プログラミングスキルは不要です。そのため、現場スタッフ主導で業務の自動化を自走的に行うことができるでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
Verint RPA
Verint RPAは、業務をすべて自動化する「全自動化」と、業務の自動化と人やAIによる判断とを組み合わせる「部分自動化」を選択できるRPAツールです。パワーポイントのような平易なUI/UXのため、スムーズに業務の自動化を実現できるでしょう。
また、スタッフのパソコン上の操作を記録して、ソフトやアプリの利用状況を分析できるVerint DPA(デスクトップ分析)を活用することで、自動化する業務の特定が簡単に行える点も魅力です。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:要問合せ
Autoジョブ名人
Autoジョブ名人はIE(Internet Explorer)の自動化に主軸を置いたRPAツールでしたが、現在はバージョンアップしてChromeやEdgeといったブラウザの操作や、Windowsアプリやファイル操作などの自動化にも対応しています。
Autoジョブ名人を導入して不明点が出てきた場合は、オンラインコミュニティ「名人+(Plus)」が用意されているため、こちらを利用することで課題解決につながるでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:ライセンスごとの年間契約
サービス名 |
1年ライセンス |
5年ライセンス |
サービス概要 |
Autoジョブ名人 開発版 |
660,000円 |
2,970,000円 |
スクリプト開発機能、実行機能 |
Autoジョブ名人 実行版 |
198,000円 |
891,000円 |
スクリプト実行機能 |
実行指示クライアント |
26,400円 |
118,800円 |
即時に実行指示するためのソフトウェア、保守料 |
データ変換オプション 開発版 |
77,000円 |
346,500円 |
データ変換開発機能、実行機能 |
データ変換オプション 実行版 |
11,000円 |
49,500円 |
データ変換実行機能 |
※価格はすべて税込
・無料トライアル:あり
Pega Robotic Automation
Pega Attended RPAはチャットボットとバーチャルアシスタントが提供されているRPAツールのため、業務の自動化がスムーズに行える点が特徴です。また、AIを活用した意思決定やテキスト分析機能も活用できますので、さまざまなソフトやアプリはもちろん、日本企業に多いレガシーシステムとも連携した業務効率化が実現できるでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:要問合せ
Selenium
Selenium はWebアプリのUIやJavaScriptなどのテストをするために開発されたフレームワークです。しかし、Web上のさまざまなアプリの自動化にも活用できるため、RPAのような使いかたをすることもできます。ただし、プログラミングスキルが必須のため、現場主導で業務の自動化や効率化を行うことは困難でしょう。
・初期費用:無料
・月額費用:無料
batton
battonはシンプルな操作で現場スタッフ主導の業務自動化がしやすいRPAツールです。クラウド型のため、1台のパソコンで覚えた作業を他のパソコン上でもすぐに再現できます。よって、全社的な業務効率化へつなげやすいでしょう。
また、AIが以前のパソコンの環境を学習してくれるため、新しいパソコンに変わった場合でもスムーズに業務の自動化を引継げます。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:要問合せ
Automation 360
Automation 360は世界中のさまざまな企業への導入実績があるWebベースのクラウド型RPAツールです。作業の自動化を迅速に実現するためDiscovery BotやAIの活用により、隠れたデータや非構造化データを発見するIQ Botによって幅広い業務の自動化が可能な点に加え、大量のデータをさばける点が特徴で、大規模な業務の自動化に適したRPAツールといえるでしょう。
・初期費用:要問合せ
・月額費用:要問合せ
・無料トライアル:あり
おすすめRPAツール8選を詳しく解説
先ほど紹介した中から特に導入企業からの評価の高い選りすぐりのRPAツールを8選ご紹介しますので、ぜひ自社に合ったものをみつける際の参考にしてみてください。
WinActor
NTTグループが提供するWinActorは、多くの日本企業で導入されているRPAツールです。
複数のロボを組み合わせる方式とフローチャートを使った方式の好きなほうを選んで、業務の自動化を行います。そのため、プログラミングスキルや高いIT知識を持たない現場のスタッフでも使いやすく、現場が自走的に業務改善を行える点がメリットだといえるでしょう。
WinActorを有効活用することで、Windowsパソコン上で動作するExcelやWordなどのMicrosoft Office関連ソフトはもちろん、IEやChromeなどのブラウザ、OCRとの連携が可能なため、DX推進や働き方改革を実現したい企業にうってつけでしょう。
WinActorのおもな機能は以下の通りです。
・フローチャート機能:作業内容や操作を記録してフローチャート形式で保存・編集が可能な機能
・セキュリティ機能:個人情報のパスワードロックやログへの出力を制御する機能
・DB連携:各種DBとの連携をODBC経由で実現する機能
・操作記録機能:UI識別型、座標指定型などを活用した作業の操作内容の記録が可能な機能
・ライブラリ機能:さまざまなソフトやアプリを操作するためのテンプレートを提供
など
画像参照元:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
UiPath
UiPathは業務の種類に応じて、以下3種類のロボットを使い分ける点が特徴です。
・Unattendedロボット:バックグランドで独立した動作をするロボで、大量かつ長時間の業務の処理に適している
・Attendedロボット:おもにパソコン上の作業効率化を実施するロボ。スタッフの日常業務の効率化や自動化に適している
・ハイブリッドロボット:単一でAttendedロボットとUnattendedロボットの両方の機能を併せ持つロボで、バックエンド作業とスタッフの日常業務の両方を自動化することが可能
さらに、UiPathにはさまざまな拡張機能があります。
まず、自動化に必須のロボ開発を行うツールであるUiPath Studioは、Activityとレコーディング機能を活用して現場のスタッフでも簡単に業務の自動化が実施できます。
また、ロボの実行や管理統制を担うUiPath Orchestratorは、各種レポートの抽出やロボのリリースやアセットの管理、作業負荷の分散や遠隔操作の管理などが可能です。
これにより多種多様な業務の効率化や自動化を実現できるため、多くの企業への導入実績も納得できるものといえるでしょう。
画像参照元:UiPath株式会社
BizRobo!
BizRobo!は多くの企業へ導入されており、すでに100,000以上のロボットを開発・運用した実績とノウハウがある、安心して利用できるRPAツールです。また、10業界20業種40社とパートナー連携をしているため、各業界・業種にマッチしたサービスが受けられる点も大きな特徴といえるでしょう。もちろん、AIやOCRを含めたシステムの開発なども可能です。
さらに、BizRobo!単体でも実にさまざまな機能を備えています。おもな機能は以下の通りです。
・レコード機能:スタッフがパソコン上で実施している操作を記録して、ロボに代替させる機能
・AI機能:AIによる機械学習によって、作業を実施する度に精度を向上させられる機能
・フローチャート機能:一定の操作を記録させ、フローチャート形式で保存・編集が可能な機能
・プログラミング言語のルール設計機能:JavaやC#などのプログラミング言語ごとに、処理やルールを設定できる機能
・文字・図形・色判別機能:パソコン上の図形や画像、文字や色などを認識し、それぞれに対応した処理を実行できる機能
・トリガー設定機能:事前の特定動作の後、あらかじめ決められた作業を自動で実行する機能
など
画像参照元:RPAテクノロジーズ株式会社
Automation Anywhere
全世界90ヶ国に280万ものロボが稼働しているAutomation Anywhereは、クラウド型でありながらAIを搭載することで業務をエンドツーエンドで自動化するRPAツールです。
自動化の対象業務を検出してドキュメント化するDISCOVERY BOTは、非効率なプロセスを可視化し、業務自動化を最適化します。また、AI が高度な文書処理を行うIQ BOTを活用することで、さまざまなフォーマットのドキュメントから自動でデータ抽出することが可能です。これによりワークフロー全体の業務効率化ができ、エンドツーエンドの業務自動化が実現しやすくなっています。
そして、優れた拡張能力と効率性を担保するRPA WORKSPACEによって、大量、長時間業務の自動化を安定して行い、レガシーシステムを含む全社的な生産性向上が期待できるでしょう。RPAの導入後、実運用に入った際は、BOT INSIGHTを活用して高度な分析がマウス操作のみで実施できますので、さらなる業務効率化の実現も夢ではありません。
RPAを活用できる人材を育成するためのAutomation Anywhere Universityも準備されているため、IT人材が少ない会社でも安心して導入できるでしょう。
Blue Prism
Blue Prismは世界でもトップシェアを誇るRPAツールで、それだけに高度な機能を有している点が特徴です。スタッフのパソコンの中で個別に動作するタイプのスクリプト型のRPAツールとは異なる総合プラットフォーム環境が提供され、セキュリティやコンプライアンス対応はもちろん、企業ごとに最適なロボ開発やスケーラビリティが自在に実施できます。
Blue Prismは大規模な業務の自動化に留まらず、現場で実施するルーチン作業の自動化も簡単に行えるため、企業や事業規模に合ったライセンスを活用することで費用対効果の高い業務効率化が実現できるでしょう。また、AIやOCRといった最新技術ともスムーズに連携可能ですので、レガシーシステムを使った業務から最新のワークスタイルまで幅広く順応できます。
各部門で個別に運用されているロボを一元管理することが可能で、プロセスの制御や実行、監視、稼働スケジュールを自由に調整することが可能です。PCI DSS などの規格をクリアしているなど、セキュリティ面も非常に堅牢な点が特徴で、数々の医療機関や金融機関へ導入されています。
Robotic Crowd
Robotic Crowdはクラウド型(SaaS)RPA ツールです。Webブラウザ上で操作が可能なので、インストール不要でスモールスタートがしやすいでしょう。急なテレワーク対応が必要となった企業においても、在宅スタッフがRPAを活用しやすくなる点がメリットです。
また、ロボの開発に関してもプログラミングの知識は不要のため、現場のスタッフでも十分に扱えるでしょう。
さらに、Chromeアドオンと呼ばれる各種拡張機能を追加することで、業務に合わせた形の効率化が可能になります。もちろん、外部APIや各種システムをはじめ、AIやOCRとも連携可能ですので、幅広い業務の自動化が実現できるでしょう。
開発したロボのノウハウをスタッフ間で共有しやすいエディタモードや、手厚いサポート体制を活用することで、RPAを使った業務効率化プロジェクトをスムーズに進められる点もうれしいところです。
Power Automate
Power AutomateはMicrosoft FlowのRPA機能「UI Flow」をベースにしたRPAツールです。開発には若干のVBAなどプログラミングの知識が必要ですが、豊富に提供されているテンプレートを活用することで、比較的簡単にロボ開発が行えます。もちろん、Microsoft Office関連のソフトだけでなくGoogleやそのほかのアプリ、Slack、GitHubなどのツール、FacebookやTwitterといったSNSなどの自動化にも対応しているため、幅広い業務の自動化に活用できるでしょう。
また、AIを連携した業務の自動化を実施したい場合は、AI Builderを活用することでスムーズに実現できます。さらに、Microsoft Azureとの連携により、安価かつセキュアな環境を提供している点もメリットです。
iPhoneやAndroidスマホからの利用も可能なため、場所や時間を選ばず、テレワークにも最適といえるでしょう。
ロボパットDX
ロボパットDXは「現場で作って使える」をコンセプトにしたRPAツールです。
プログラミングや専門知識が不要、圧倒的に簡単な操作で、誰でもスムーズにロボ作成を行え、現場主導で業務の自動化・効率化が実現できます。自動化したい処理をマウスで指定することで、直感的にロボ作成ができるWeb自動化ナビゲーションシステムも提供されているため、RPA初心者の方も安心して利用できるでしょう。
また、ロボパットDXはさまざまなソフトやアプリ、システムの自動化に対応できるため、社内の基幹システムはもちろん、自社で製作したツールやシステムを含めた業務の自動化も実現可能です。ロボパットDXの特徴的な機能である高速スクレイピング機能を活用することで、Webサイト上の指定したデータを30秒で1,200項目のペースで収集できますので、マーケティング部門や営業部門の方は非常に重宝すると思われます。
なお、ロボパットDXの契約は初期費用無料、1ヶ月単位でも可能なため、繁忙期だけライセンスを増やすといった対応も可能になり、費用対効果が非常に高い点も特徴です。通常は年単位の契約が多いRPAツールの中では異例といえるでしょう。個別に担当がつく導入支援など、手厚いサポート体制も無料で利用できますので、これからRPAを導入しようとする企業には特におすすめです。
詳細はコチラからお問い合わせください。
画像参照元:株式会社FCEプロセス&テクノロジー
自社に最適なRPAツールを導入して働き方改革やDXを実現しよう
RPAツールは非常にたくさんの種類があるため、闇雲に導入しても業務効率化につなげることは難しいでしょう。RPAの導入目的を明確化し、自動化したい業務を棚卸しして、自社に最適なRPAツールを選ぶことが大切です。
また、その際は複数のRPAツールを比較検討するために、無料トライアルを有効活用しましょう。「自社の業務が本当に自動化できるのか」「現場のスタッフが使いこなせるのか」「費用対効果は適正か」といったさまざまな視点で検討し、最適なRPAツールをみつけることが大切です。それが働き方改革やDX実現の近道といえます。