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DXの基礎知識 2022.08.04  [最終更新日] 2022.08.04

製造業DXとは?課題点や推進のポイントを事例とともに徹底解説

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DX推進が各業界で進められています。製造業においても例外ではなくDX推進が必要な業種です。しかし、そもそもDXが何であるか、製造業はどのように取り組むべきかなど、不安に感じている経営者や担当者がいるのではないでしょうか。
本記事では製造業DXに関して課題点や推進のポイントを事例とともに解説します。DXの定義など基本知識も取り上げていますので、これからDXに取り組みたい場合はぜひ参考にしてください。

【目次】

 

製造業におけるDXとは

はじめに製造業におけるDXについて概要をご説明します。DXの定義から順に解説しますので、基本知識を把握しましょう。

 

 DXの定義

DXとは「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略称です。DXの概念は2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱しました。

同氏が提唱したDXの概念は「ITの浸透によって人々の生活のあらゆる面をより良い方向に変化させること」です。しかしこの概念だけでは理解しにくいでしょう。経済産業省は同氏の概念を日本向けに定義し直しました。

 

「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」によると、DXを以下のように定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジ タル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのも のや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」 

引用:デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)(P2)

 

また同ガイドラインは、DX推進のための経営のあり方や仕組み、DXを実現する上で基盤となるTIシステムの構築から構成されています。総合的に考えると、デジタル技術を活用してビジネスモデルや組織を変化させて、競争力を高めることがDXといえます。

なお、D「X」と表現するのは、「Transformation」の「Trans」を「X」で表すことがあるためです。

 

DXとデジタル化の違い

DXの定義に触れるとデジタル化との違いがわかりにくく感じるものです。DXはデジタル化を前提にして、その特性を活かして収益につながる取り組みを継続することが目的です。

一方のデジタル化はIT技術を応用したツールやシステムを取り入れれば目的達成となります。

DXとデジタル化を混同すると「DXはデジタルツールを導入すればいい」と勘違いをする可能性がありますので、注意しましょう。

 

DXが必要とされる背景

経済産業省が先頭に立ち、DXを推進する理由は何なのでしょうか。DXが必要とされる主な理由は以下のとおりです。

 

2025年の崖への対策

2025年の崖とは、複雑化や老朽化、ブラックボックス化した既存システムが残存した際に2025年以降、年間最大12兆円の経済損失があるという課題を示した用語です。

莫大な経済損失が予想されている背景には、既存システムのベンダーによるサポート終了があります。その結果、多くの企業が不利益を被る可能性が高まるのです。老朽化したシステムを刷新する目的からDX推進が必要となります。

参考:DXレポート(P2)

 

働きやすい環境づくり

DXが推進されると既存業務のデジタル化が進み、従業員の生産性が向上します。生産性が向上することで職場環境の改善につながり、働きやすい企業となるのです。定型業務を自動化させたりテレワークができる環境を整えたりすることはDXの目的を達成するための手法になるでしょう。

 

ビジネスを取り巻く環境の変化に対応

年々、消費者のニーズが変化しており、企業経営において常に顧客ニーズの把握が求められます。顧客ニーズの把握には、デジタル技術が不可欠です。理由は情報が溢れている状態から効率よくニーズを把握するためです。

ビッグデータを活用して最適な商品やサービスを提供するなど、ビジネス環境に適応するにはDX推進が必要といえます。

 

製造業におけるDXとは?

製造業においてもDXが求められます。特に近年の新型コロナウイルス感染症の拡大により、製造業の不確実性が顕著になりました。いかに先を読んでビジネスを展開するかは製造業にも必要な考え方です。

顧客ニーズの目まぐるしい変化から必要とされる製品が変わることもあります。そのような社会背景を捉えて製造をすることが求められるのです。例えばデジタルツールを導入して生産管理をしたり、作業効率化を図ったりすることでビジネスチャンスが窺えるようになります。

社会情勢の後押しから製造業においてもDXの重要性は高まりを見せています。

 

製造業におけるDXの課題点

製造業においてDX推進が求められていますが、取り組むにあたって課題点があります。現状の課題点として以下の2点をご紹介します。

 

DXを推進できる人材の不足

まず挙げられるのはDXを推進できる人材が不足していることです。いわゆるDX人材の不足により、適切にデジタル技術を導入できないのです。DX人材はデータの重要性を理解して、適切にデジタル技術を導入していくことが求められます。

戦後日本の経済成長を支えたものづくりの現場において、製品開発の方法やノウハウは、長期スパン前提で社員が実地で取得することが一般的でした。つまりOJTを通してアナログでノウハウが継承されていました。

しかし、少子高齢化による労働力不足やコスト削減を目的に人材育成にかける時間や手間を削減する圧力から、昔ながらの人の能力に依存する伝達方法では、生産性向上を実現するために効率的な進め方とは言えなくなりました。

ノウハウや作業手順のコツなどをデジタル化し、社内で一元管理されるようになれば、熟練の作業員でなくても、標準化された業務プロセスに基づいて安定した品質の製品をつくり出すことが可能になります。また、手作業で行っていた業務を自動化することも、状況によっては品質向上につながります。

 

上記のように製造工程を革新できるアイデアやスキルを持ったDX人材は希少であるため、適切な人員を確保できずDX推進体制を組めないことがあるのです。

今後の課題として、DX人材の採用と育成が挙げられます。

 

IT投資が不十分

DX人材の不足に加えて、IT投資が十分にできない点も課題です。IT投資では現状の経営資源で利益の最大化を目指す企業と、環境に応じて変革していくことを重視する企業に分けられます。

前者のスタンスも重要ですが、既存システムの保守がIT投資の目的になりがちです。一方の後者はビジネス全体の変革や人材育成、業務効率化がIT投資の目的とする場合が多いです。

このように企業の経営視点の違いからIT投資を十分に行えないケースが考えられます。しかし市場のニーズの変化が激しく不確実な世の中では、変革を目指す取り組みが大事です。

また、製造業の国際競争力低下の側面から経済産業省においても「スマートファクトリー(IoTやAI、ロボットなど活用して業務改善や業務最適化をした工場)」推進を促しています。外部環境の変化を認識しつつ、根本的な経営視点を見直すことも課題でしょう。

 

参考:経済産業省 中部経済産業局「スマートファクトリーロードマップ」

 

製造業のDX推進プロセス

製造業にもDX推進が求められていますが、何から着手していいかわからない場合があるでしょう。ここからは製造業のDX推進プロセスをご説明します。

 

実現したいゴールイメージの共有

まずはDX推進で実現したいゴールイメージを大きく描き、社内全体で共有してみましょう。現状課題に感じていることに対し、「もし、何も制約がないとしたら、どのような状態を実現できるだろう?」を想像してみると、自社がDXで何に取り組むべきか戦略が見えてくるでしょう。

決定した戦略や施策については経営者が全体に告知して共有を促すと、取り組みとしてまとまりが出てくるでしょう。

「経営陣が本気で取り組んでいるならば現場もしっかりと協力しよう」という心境になるものです。全社で共有することを大前提にDXのゴールイメージを共有してください。

 

課題の明確化

つづいて、改善したい課題を明確にしましょう。現場の従業員が何に困っているのか、効率化が期待できそうなフローはどこかなど、現状の業務内容を深く振り返ることが必要です。ゴールイメージと現状のギャップを把握することで課題が見えやすくなります。課題が分かればDXで何を実現したいのかが見えてきます。

またDX推進は部門ごとに進めるのではなく、経営陣を含めて会社全体として取り組む必要があります。課題の洗い出しやその後の目標設定のステップなどは、一部の人間が関与するのではなく、会社全体の共通認識を高めるように進めていくことが大切です。

「会社全体で変革していく」という意識をもって課題の洗い出しを行いましょう。

 

データの収集・分析や人材の獲得・育成

ゴールイメージと課題が明確になった後はデータの収集や分析に着手します。ゴールイメージ、つまりDXの目的を達成するにはどのようなデータが必要なのか、データを分析した後はどのように活用していくのか、市場のニーズに合わせながら考えていきます。

ここで重要なのはDX人材やIT人材の獲得や育成です。自社でDX人材を獲得できない場合は、コンサルティングやサポートが受けられるシステムの導入などを検討してください。

データの収集・分析・運用は実際に動かしながら常にPDCAサイクルを見直して、データの信憑性を高める必要があります。

 

ITシステムによる業務の効率化

データの蓄積や運用がある程度進んだら、客観的に見直して非効率な部分を自動化するなどの改善を行います。DX化は適用範囲を小さくして徐々に広げていくケースが事例などからもわかります。

DXを導入した部署は一定期間の効果測定を実施して、施策に対する効果や成果を確認して業務効率化につなげてください。

 

ビジネスモデルの変革

DXの運用を本格的にスタートできたことがゴールではありません。ここでもPDCAサイクルを回して、常に改善していくことが求められます。

PDCAサイクルを回す際は、経済産業省が策定している「DX推進指標」を活用して、自社のDXの進捗や状況を確認してみてください。

PDCAサイクルを回して改善を継続することで、ビジネスモデルが変革していき、生産性の向上や競争力の強化につながります。

参考:「DX推進指標」とそのガイダンス

 

製造業におけるDXの成功確率を上げる3つのポイント

前章では製造業のDX推進のプロセスをご紹介しました。ここではそのプロセスをこなす際に成功確率を向上させる3つのポイントをご紹介します。

 

DX推進は段階的に進める

繰り返しになりますが、DX推進は段階的に進めることをおすすめします。理由は社内のシステムを一気に変えてしまうと、現場が混乱する可能性があるからです。

最終的には全ての部署にデジタルツールを導入する場合であっても、段階を経て少しずつ進めてください。段階的にDX化を進めることで従業員の負担の軽減につながります。

なお導入するツールに関しては、各部署でどのようなツールを導入すれば業務効率化につながるのか、組織の変革につながるのかを考えてみてください。そしてDX化する優先順位を付けて一部の部署からスタートしましょう。洗い出した課題のなかで早急に解決したい課題から優先順位を高めてください。

 

手段の目的化を防ぐ

こちらも再確認となりますが「DX推進に取り組むこと」を目的にしてはいけません。もちろん、デジタルツールを導入することが目的になってもいけません。

DXの本来の目的は、デジタル化やデータの活用で、新たな顧客価値を創造することです。そして競争力の高い企業になることが目的です。

そのために経営層がDXにコミットする必要があります。場合によっては部署間の共創ができるような組織編成や再構築が必要でしょう。

経営層はDXによって変革しやすい企業文化や企業風土を構築することが求められます。

 

情報の蓄積と共有を重視する

製造業のDX推進では情報の蓄積と共有が重要です。これは製造業のプロセスであるエンジニアリングチェーンとサプライチェーンを結びつけることで付加価値を生み出せるからです。

エンジニアリングチェーンとは、企画研究や製品設計、工程設計、生産が連鎖することです。この工程でデジタル技術を導入する場合はAIが効果的です。計算力や分析力などを活かすことで、変動性や不確実性に備えたデータ収集が可能になります。

またサプライチェーンは、受発注、生産管理、生産、流通、販売、アフターフォローの連鎖です。IoTなどの技術で見える化をする試みが注目されています。IoTで見える化した情報を活用して、問題点をフィードバックすればミスを未然に防ぐことが可能です。

サプライチェーンが最適化されれば製品の品質が向上したりコストをおさえることができたりします。このようにエンジニアリングチェーンとサプライチェーンは、いずれも情報の収集・蓄積から共有を経て施策に活かしていくことがポイントです。

 

製造業におけるDXの事例5選

ここでは製造業におけるDXの事例をご紹介します。ここまでの流れを踏まえて、具体的な事例に触れることで、DX推進のイメージが見えてきます。以下の5つの事例を参考にしてください。

 

デンソー

デンソーは自動車部品メーカーです。同社は複数の工場からデータを集めて活用するシステムを自社開発しました。開発したシステムは「Factory-IoTプラットフォーム」といいます。

世界中の向上をクラウドで結びつけ、それらのデータを基に各地の需要に応じて生産変動への対応を可能にしました。また同サービスはクラウドサービスであるため、社外のパートナーともデータの共有が可能です。

本事例は自社が実現したいシステムをDXのために独自開発した点がポイントです。

参考:Udemy メディア

 

ダイキン

ダイキンは空調機や化学製品メーカーです。同社はエンジニアリングチェーンとサプライチェーンの最適化が課題でした。そこでIoT技術で実現したリアルタイムのデータ授受を活用しました。

そして製造現場のデータを発掘、データの収集・統合、データの見える化・分析、顧客価値の提供というサイクルを構築しています。結果として生産状況の可視化、生産計画の最適化によってロスを減らすことができました。

参考: AI専門ニュースメディア AINOW

 

旭化成

旭化成は化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクスなどを手がける総合化学メーカーです。同社は2018年からDXに取り組み、MIや生産技術革新、IRランドスケープ、デジタルマーケティングなどを実施しました。

その結果、グループ全体の数百のプロジェクトのなかで開発期間の劇的な短縮、革新的な素材開発を実現しています。2020年から2021年にかけては、機能別DXの基礎固めからDX推進の範囲を拡大する取り組みに着手しています。

参考:ROBoIN ロボット情報コラム

 

碌々産業

碌々産業(ろくろくさんぎょう)は汎用のマシニングセンタを製造するメーカーです。1996年に強みを活かした微細加工機を他社よりもいち早く開発しました。2010年にはオペレータの経験と勘に頼らなくても微細変位の補修ができるようにして、複数センサにより機械の挙動を見える化する「M-Kit」を開発しています。

2018年にはユーザー支援を新たなビジネスチャンスと捉えてユーザーと一体となった微細加工場を遠隔で監視できる「AI Machine Dr.」を開発しました。同社の開発はその時々でビジネスに変化をもたらしています。

参考:中小規模製造業者の製造分野における デジタルトランスフォーメーション(DX) 推進のためのガイド – 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) 社会基盤センター

 

IHI

IHIは重工業を主体とする製造会社です。同社は事業が多岐にわたり、それぞれの戦略事業単位(SBU)でIoTなど個別にデジタル化を導入してきました。それらのデータの連携を検討するなかで専門部署を設置しています。

具体的な取り組みには、デジタル人材の募集や人材育成などがあります。結果として幅広いスキルや業界知識を有する人材が集まり、多様なアイデアが生まれるようになりました。

参考:製造業DX取組事例集 – PwC

 

まとめ

社会情勢や市場の変化が目まぐるしい現代において、製造業もDX推進が求められています。製造業におけるDX推進は一部の部署からスタートして、徐々に広げていくことがポイントです。

本記事にて紹介したDX推進のプロセスや成功率を高めるポイントをもとに、DX化に取り組んでみてください。

DX推進はデジタル化と混同せず、ビジネスや組織を変革することを最終目的にすることを忘れてはなりません。また、DX推進は常にPDCAサイクルを回して、改善することで最終目的に近づきます。焦らず確実に進めていきましょう。

 

なお製造業におけるDX推進の第一歩として、RPAツールの導入が挙げられます。RPAツールを導入することで定型業務を自動化することができます。

RPAツールは多岐にわたるものの、「ロボパットDX」は「現場(スタッフ)が自分で作業を自動化する」をコンセプトに開発されています。製造業においても多数導入されており、DXに向けた取り組みが進んでいます。

RPAツールに関する無料セミナーも定期的に開催していますので、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。

 

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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

広報部・編集長

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