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RPAを学ぶ 2020.10.02  [最終更新日] 2023.07.28

RPAの運用にあたって知っておくべきデメリットとは?対策も紹介

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2019年あたりから急速に普及が進むRPA。特に大手企業での導入率は、2018年6月で27%、2019年1月で39%、そして2019年11月には51%とついに50%の大台を超えています(MM総研「RPA国内利用動向調査2020」より)。
しかし、導入企業のすべてで効果を発揮しているかというと必ずしもそうではないでしょう。導入したもののうまくいかなかった理由の中には、メリットばかりに目がいき、デメリットを把握していなかった、という点が挙げられます。
そこで今回はRPA運用を成功させるためのポイントの一つとして、デメリットの把握とその対策方法をお伝えします。

【目次】

 

RPAについておさらい

RPAの導入、そして運用を成功させるには、RPAとはどういったものでどういった特徴があるのかを把握したうえで、メリットとデメリットの両面を知る必要があります。そこでまずはRPAの概要、特徴をおさらいします。

RPAとはRobotic Process Automationの略で、直訳すれば「ロボットによる手順の自動化」。つまり、ロボットによって業務を自動化し効率化を図るためのツールのことです。

ここで、ポイントとなるのは、自動化される業務の内容です。

従来、ロボットによる業務の自動化というと、工場での産業用ロボットを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、RPAは工場で見られるようなロボットではなく、主にオフィスでパソコンによる業務を自動化するもので、具体的には次のような業務を自動化します。

・全国から送られてくる商品の販売データをExcelにまとめ、販売管理システムに登録する。

・営業社員が提出する営業日報から交通費の部分を抜き出し、経理管理システムに経費として記入する

・SNSやブログを巡回し、自社や自社商品に関する口コミを収集する

・取引先への請求書メール、顧客への新商品案内メールなどを送信する

・コールセンター業務における顧客データの照会、更新、通話明細の作成

・新たなPCを導入した際の初期化、指定アプリのダウンロード

基本的にはイレギュラーの発生しにくい定型作業を得意とし、それらの業務を自動化させることで、効率化を図ります。

RPAはこれまでになかったオフィスでの提携作業の自動化、いわゆるホワイトカラーの業務を効率化させるという点がもっとも大きな特徴です。

機械制工場や蒸気力の利用を中心とした第一次産業革命、石油を使った重化学工業の技術革新による第二次産業革命、コンピューターやICT、インターネットの普及による第三次産業革命に続いて、RPAをはじめとするIoTやAIの活用は第四次産業革命とも呼ばれています。

RPAの主なメリット

RPAのデメリットについてまとめる前に、まずは基本的なメリットについて見ていきましょう。RPAにはさまざまなメリットがありますが、そのなかでも主なものは次のとおりです。

業務効率化と生産性向上

ここまでに何度もお伝えしているように、RPA最大のメリットは業務の自動化による効率化です。

また、自動化した業務は基本的に人が実施した際に起こるようなケアレスミスなどは起きないため、生産性向上も期待できます。

導入、運用ハードルが低い

通常、業務の自動化を行うシステム、ツールとなればプログラミングの知識や高いITリテラシーが求められます。そのため、そうした社員がいない、もしくは少数の場合、ほかの業務に追われてRPAの導入は優先事項からは外れてしまう可能性があります。

しかし、いくつかのRPAはプログラミングの知識がなくとも直感的な操作で自動化のための設定が行えるため、導入、運用のハードルが低いのも大きなメリットです。

既存のシステム、ツールとも連携可能

パソコンを使った定型作業には複数のシステム、ツールを連携して行うものも少なくありません。

例えば、次のようなものが挙げられます。

 

・取引先の情報を顧客管理システムから抜き出し、メーラーを立ち上げ、展示会案内のメールを送信する。

・FAXで受け取った手書きの発注書をOCRで読み取り、受注管理システムに登録する

・WEB上で収集した企業データを営業管理システムの企業概要に登録する

 

これらシステムやツールは、すべてが同じメーカーのものであれば、ツールの機能で連携ができる場合もあります。しかし、それぞれが異なるメーカーのものである場合、一つひとつの作業が自動化できても、ツールをまたぐ作業は人の手で行う必要があり、効率化は中途半端なものになってしまいます。

一方、多くのRPAは既存の顧客・営業・販売・労務・財務管理システムや各種SNS、メーラー、グループウェアなどのツールをまたいだ業務の自動化も可能です。そのため、異なるメーカーであることを気にせず連携作業の自動化が行えます。

 

 

注意が必要なRPAのデメリットとは?

RPAには業務効率化を始めとし、さまざまなメリットがありますが、そのメリットばかりを意識してしまうばかりにデメリットに目がいかないといったケースも少なくありません。

デメリットを考慮せずにRPAを導入してしまうと、運用時になってから思わぬトラブルや課題点が見つかってしまう可能性が高まります。

そこで、導入・運用前に把握しておくべき、RPAのデメリットをお伝えします。

セキュリティリスク

RPAは多くのホワイトカラー業務を自動化しますが、その自動化を設定するのは人間です。そのため、設定段階でミスがあれば、正常に業務が遂行されないうえ、場合によってはセキュリティリスクにつながるケースも考えられます。

具体的には次のようなものが挙げられます。

 

・限られた取引先にだけメールで送信するはずの発売前の新商品情報を、すべての取引先に送信してしまう。

・役職者だけに回覧する資料を配布する作業を自動化した際、資料を開封するID、パスワードを平文のまま設定してしまい、役職者以外の誰もが閲覧できる状態にしてしまう。

 

また、ミスによるリスク以外に、悪意を持った社員がほか部署の機密書類にアクセスしたり、社外秘の情報をコピーしたりなど、不正利用によるリスクも考えられます。

RPAの不具合・トラブル

設定を正しく行った場合でも、100%安心ではありません。これはRPAに限った話ではありませんが、機械である以上、必ず不具合や誤作動が起こる可能性があります。

RPAは基本的に設定されたとおりに動きますが、仮に不具合やトラブルが起きて誤作動を起こしたとしても、それが間違った作動なのかどうかの判断はできません。

RPAは自らが考え誤作動を修復するといったことはできないため、誰かが気づかない限り、永遠に間違った作動を繰り返してしまいます。

業務のブラックボックス化

前述したようにRPAはそれが正しい設定であっても間違えた設定であっても、設定を中止しない限りは作業を継続します。そこで気を付けなければならないのが業務のブラックボックス化です。

ブラックボックス化とは、業務の詳細な手順や注意点を知った社員が異動や退職でいなくなっても作業を継続している状態をいいます。こうした状態になると、仮に業務の手順が変わる、設定したシステムやツールを新しいものに入れ替えたといった際に誰も対応ができなくなります。

また、ブラックボックス化にはもう一つのデメリットがあります。それは、RPAにより業務が自動化されているため、社内にそのシステムやツールの使い方や活用方法といった知見が蓄積されなくなる点です。

RPAの導入によって誰でも同じ業務ができるようになれば、属人化の防止というメリットが生まれると思うかもしれません。しかし、設定した社員がいなくなれば、誰も設定を変更できず、結局、属人化は防止されていなかったといった結果になります。これはRPAに頼りすぎることで起こりえるデメリットといえるでしょう。

メンテナンスにかかる負荷

RPAは正しい設定をして、不具合やトラブルがなければもう何もしなくてもよいかといえば、そうではありません。

なぜなら、自動化したシステムやツールが仕様変更を行ったり、必要な書類のフォーマットが変わったりと、メンテナンスが必要になるケースは珍しいことではないからです。

そのため、特に頻繁に仕様が変わるシステム・ツールや、組織変更が行われる取引先を含んだ自動化に関しては注意が必要です。自動化による効率化以上に手間を要してしまう場合があります。また、その際のメンテナンスを行う社員が修復のためのスキルを得るコストもかかります。

これはRPA自体のデメリットとは言い切れませんが、効率的な運用をするためにはそれなりの負荷がかかるといえるでしょう。

管理が行き届かない可能性

RPAに業務を任せるには、システム、ツールによって限られたものだけが持つアクセス権限をRPAに持たせる必要があります。この管理をしっかりと行わないと、トラブルやセキュリティリスクにつながる場合も十分にありえます。

また、前述したような理由でRPAがブラックボックス化してしまうと、管理者が不在になります。その後、誰も対応しないと「野良ロボット」として勝手に誰も設定していない作業を繰り返し行ってしまうリスクがあります。

この野良ロボットが増え続けると、予想もできないようなトラブルが発生してしまう可能性も考えられるでしょう。

RPAのデメリットを軽減する対策とは?

RPAの導入、運用時に考えられるいくつかのデメリットを見てきました。しかし、これらのデメリットも予め対応策を用意しておけば、デメリットを軽減できます。具体的には次の3つの対策が効果的です。

アクセス権限の管理徹底・セキュリティ対策

システムやツールのアクセス権限の管理徹底は、効率的な運用はもちろん、セキュリティの観点からも重要なポイントです。施策としては、自動化を行う業務の担当者が中心となり、アクセス権限の利用範囲や責任の所在、誰がロボットを管理するかなどの明確なルール化です。

セキュリティ対策としては、ウイルス対策ソフトの導入に加え、社員に対するセキュリティ教育の徹底です。これはアクセス権限に関しても同様で、どういったリスクがあり、それを防ぐためには何をすべきか、もしくはしてはいけないかをしっかりと教育します。

業務内容の明確化

自動化を行う業務に関しては、必ず担当者一人ではなく、複数名でその内容を確認し、なぜ、自動化を行うのか、どういった手順でRPAに設定するのかなどを共有します。

また、もし担当者が異動や退職でいなくなっても問題ないよう、それらの共有事項は必ず文書化しておきましょう。これにより、後に改修の必要が生じた際でも迅速な対応が可能になり、ブラックボックス化や野良ロボット化の防止につながります。

サポート体制の充実したRPAを選ぶ

RPAによって自動化を行う業務は基本的にはどれもビジネスのなかで欠かせないもののはずです。そのため、万が一のトラブルや不具合、セキュリティリスクが発生した際には、できるだけ迅速かつ正確な対応が必要です。

もちろん、前述したように自動化のプロセスや設定方法を文書化しておくことも重要ですが、社員のITリテラシーやリソース不足ですぐには対応できない場合も考えられます。

そこで、RPAはサポート体制が充実したメーカーのものを選択しましょう。

多くのRPAでは無料トライアル期間があるので、その際にどういったサポートをしてくれるのか、迅速な対応は可能かといったことを確認されることをおすすめします。

 

 

RPA運用はデメリットと対策を把握しよう

今回、RPAのデメリットとその対策方法をお伝えしました。

企業によってそれぞれRPAの導入目的は異なりますが、それでもデメリットの多くは基本的には共通しています。そのため、自社以外の企業で何かしらのRPAトラブルが発生しても、それを対岸の火事として見過ごさず、自社にも似たような状況が起こっていないかを確認する必要があります。

もちろん、すべての対策を行ったとしても、それでも100%のリスク回避は困難です。そこで重要となるのは、サポート体制の充実したRPAの選択です。これにより、万が一の際にも自社のリソースだけに頼らずとも、迅速な解決が実現します。

ロボパットDXは、導入コンサルティングから、設定のためのスクリプト作成支援などさまざまなサポートを行う体制を整えています。RPAの導入を検討しているものの、デメリットに不安があるといった際にはぜひ、無料トライアルでロボパットDXのサポート体制を実感してみてはいかがでしょうか。

 

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RPAで自動化すべき業務を見極める3つの視点

RPAで自動化すべき業務を見極める3つの視点

RPA導入時、「どの業務に対してRPAを適用し、自動化するのか」を見極めることがとても大切です。
今まさにRPA導入を考えている皆さんは「どのくらい業務時間を削減できたかで費用対効果を測ろう」と考えているのではないでしょうか?
本資料では削減時間だけに注目してRPA適用業務を決めることの問題点を示したうえで、RPAを適用して自動化すべき業務を見極めるための視点を解説していきます。

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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

広報部・編集長

ロボパットDX編集部です。
RPAを検討中の方、業務最適化を目指し情報収集をしている方向けに有益なコンテンツを発信していけるようサイト運営をしております。

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