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RPAの選び方 2022.01.12  [最終更新日] 2023.07.25

【2022年最新】RPAおすすめツールランキング|実績・シェアや用途別に徹底比較

  • 業務効率
  • RPAメリット・デメリット
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  • 比較検討
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RPAと一口にいってもその種類は多様で、目的や用途によってさまざまな選択肢があります。そのため、RPAなら何でもいいといった形で導入を進めてしまうと、必要な機能が足りない、使わない機能が多過ぎるといった問題も出てきてしまうでしょう。また、大手企業と中小企業とでは求められる機能も使い方も変わってくるかもしれません。
そこで重要となるのが自社の課題を把握したうえで、課題解決に最適なRPAを選択するにはどうすればよいかを知ることです。
今回はさまざまなRPAを実績、市場シェアや用途別に比較したうえで、自社に最適なRPA選択のポイントを徹底解説します。

【目次】

 

RPAとは?

RPAとは、Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーションの略で、主にホワイトカラーがパソコンで行う定型業務を自動化するためのシステムです。

 

RPAの主な用途

RPAの主な用途は、前述したようにホワイトカラーがパソコンで行う定型業務の自動化です。

定型業務の具体例としては「給与計算」「(Excelなどを活用した)顧客データの作成」「販売データの集計」「請求書の作成」「ネット上からの情報収集」などが挙げられます。

よくAI(人工知能)と一緒に説明されることが多いRPAですが、RPAではAIと違って人の判断が必要な作業は、自動化することはできません。

 

RPAを利用するメリット

RPAを利用するとさまざまなメリットが得られますが、その中でも主として挙げられるのは次の5点です。

 

現場レベルでのロボット開発

RPAでは、シナリオを制作して人の代わりにデータ入力などの定型的なPC業務を実行させます。そのため、ロボットを制作する専門の担当者がいないと導入できないのではと思われるかもしれません。

しかし、いくつかのRPAは簡単な設定だけでロボットを制作できるため、新たに人材を雇用する必要はなく、現場レベルですぐに運用を開始することができます。

 

業務効率化

業務内容にもよりますが、RPAを利用することで、これまで人間の手で丸1日かかっていたような業務を数分~数時間で処理させることも可能です。RPAは基本的に24時間365日稼働できるため、特に繁忙期には大幅な業務の効率化が実現するでしょう。

現在では、部署にかかわらずパソコンを使った業務が当たり前となっているため、全社的にも業務効率化が進みます。

また、これはRPAの直接的なメリットではありませんが、導入を進めていくうえで業務のボトルネックを見つけるために業務フローの可視化を行います。その際、余計な手間をかけていた業務や必要ない業務が見つかる可能性もあり、間接的ではあるものの業務の流れの見直しにもつながるでしょう。

 

ヒューマンエラーの防止

請求書の作成や給与計算などお金が絡む業務は、単調な定型作業とはいえ絶対にミスが許されません。しかし人が行う以上、作業ミスの可能性を0%にするのはほぼ不可能です。

その点RPAであれば、設定や条件さえ間違えない限りミスを犯してしまう可能性はほぼありません。特にミスの許されない業務に関しては大きな効果を期待できるでしょう。

 

現場のストレスからの解放

単純作業ながらミスが許されないとなれば、現場のストレスは相当なものとなります。そのような業務が頻繁に発生すれば、よりミスが起こる確率は高まり、業務の非効率化、生産性低下につながるでしょう。そのような業務がRPA導入によって自動化されれば、多くの社員が現場のストレスから解放されます。

 

生産性向上

これまで人手を使って行っていた業務が自動化されれば、空いた時間をより生産性の高い業務に充てることが可能となり、生産性向上が実現します。

例えばRPAの導入で経理業務の効率化が進めば、月次決算報告書などもこれまでより速く作成することができ、迅速な経営判断が可能になります。これもまた生産性向上につながるメリットといえるでしょう。

 

RPAの導入パターン

企業がRPAを導入する際、大きく分けて2つのパターンがあります。一つは情報システム部が全社に対して導入するパターン、そしてもう一つは各業務部門が単独で細かい事務作業の自動化を行うパターンです。

情報システム部が先導して導入する場合は、さまざまな部署で利用することを想定しているため、多少シナリオ作成に専門知識を求められても、豊富な機能や連携できるシステムの多さが重視されます。これに対し部署単独で導入する際は、機能を絞ったRPAであること、現場でのロボット制作がしやすいこと、直感的に扱いやすいことなどが重視される傾向にあるでしょう。

 

実績・シェアで選ぶ!RPAランキングTop5

自社の課題解決に最適なRPAを選択しようにも、どのようなものがあるのかを知らなければ、自社に合わないものを選択してしまうリスクもあります。そこで、ここではMM総研発表の調査結果を元に、日本国内のRPA市場でシェアの高いツールを5つ紹介します。

※機能や特徴などはすべて2021年8月現在のものです

RPA国内利用動向調査2020|MM総研

 

WinActor

NTT研究所が開発したデスクトップ型のRPAです。NTTグループで長年利用したノウハウが詰め込んであり、プログラミング不要で、導入してすぐにロボット制作、運用が可能となっています。社数での国内導入率がNo.1のRPAです。

RPAをインストールしたパソコンでWinActorを起動させ、あとは通常通りに自動化させたい業務を行うだけでロボットの作成が可能です。業務の追加、改善も400種類以上あるライブラリからドラッグ&ドロップをするだけで可能なため、現場レベルでも問題なく運用を進められます。

NTTデータ・パートナー企業によって国内ほとんどの地域が網羅されているサポート体制も、WinActorならではの強みといえるでしょう。

画像参照元:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

 

UiPath

2005年にルーマニアで創業したUiPath社が提供するRPAです。2019年9月時点で世界4,000社以上での導入実績を持ち、2017年2月、日本法人設立後は日本の多くの企業でも導入が進んでいます。

UiPathの特徴の一つは、デスクトップ型、サーバ型、クラウド型のいずれにも対応している点です。自社の用途に応じて最適なタイプを選択できる点は大きなメリットです。

海外製RPAの問題点として、国産RPAと比べて日本での業務には不向きでは? サポート体制は? といった懸念が挙げられます。しかしUiPathは日本法人もあり、日本語でのサポート体制も充実しているため、そうした心配も少ないでしょう。

画像参照元:UiPath株式会社

 

BizRobo!

RPAテクノロジーズ株式会社が提供するRPAで、国内2,200社以上での導入実績を持っています。デスクトップ型とサーバ型(2種類)が用意されており、さまざまな用途に対応可能です。

サポート体制は、10の業界、20の業種、40社とパートナー連携によるデジタルレイバー運用スキルを習得したパートナーが、それぞれの業界、業種に特化したノウハウやサービスを提供しているため、業界・業種を問わず多くの企業で安心して導入を進められるでしょう。

画像参照元:RPAテクノロジーズ株式会社

Automation Anywhere「Automation360」

2003年にアメリカで創業したAutomation Anywhere株式会社が提供するRPAです。世界90か国以上で導入されており、日本でも2018年3月に法人が設立され、導入企業が増加しています。

クラウド型のRPAで、自社のサーバーやパソコンにインストール不要な点、メンテナンスの手間やコストがかからない点がメリットです。また他のRPA同様、プログラムの知識がなくても容易にロボットの制作が可能な点もおすすめポイントといえます。

 

Blue Prism

2001年にイギリスで創業したBlue Prismグループが提供するRPAです。クラウド型、サーバー型、ハイブリッド型が用意されています。基本的に、全社の業務を一括で統合し自動化を行うRPAのため、テストの後の本格導入や大企業での利用に適したRPAといえるでしょう。セキュリティの観点からも定評があります。

 

 

用途に合わせて使いたい注目のRPA5選

前項では、導入実績が多く、シェア率の高いRPAをご紹介しました。導入実績のあるRPAはそれだけ汎用性が高いといえますが、自社の課題解決に最適かどうかは別問題です。そこで、ここでは用途別におすすめのRPAを5つご紹介します。

 

ロボパットDX

株式会社FCEプロセス&テクノロジーが提供するデスクトップ型のRPAです。

ロボパットDX最大の特徴は、現場での使いやすさとサポート体制で、「初心者でも導入が簡単だと思うRPA」「導入時のサポート満足度が高いと思うRPA」「取引先に勧めたいと思うRPA」の3つの部門で1位を取得しています(日本マーケティングリサーチ機構調べ・2021年4月期)。

特にサポート体制に関しては、契約者専用ヘルプデスク、サポート支援、操作勉強会などといったサービスをすべて無料で提供しているため、システム部に負担をかけることなく導入・運用が可能です。

画像参照元:株式会社FCEプロセス&テクノロジー

 

Robotic Crowd

株式会社チュートリアルが提供するクラウド型のRPAです。Robotic Crowd最大の特徴は導入コストの安さで、もしWeb上での限定された業務を自動化したい場合には、他のRPAに比べコストをかけずに導入・運用が可能です。

 

Power Automate Desktop

マイクロソフト社が提供するデスクトップ型のRPAです。マイクロソフト社のものだけあって、Office製品との相性が良いといったメリットがあります。また、最大の特徴はWindowsのパソコンであれば無料で使える点です。とりあえずRPAの導入テストをしてみたい場合にはおすすめでしょう。ただしロボットの制作にはある程度のITスキルを要します。

 

UiPath

前項でも紹介したRPAです。UiPathはエンジニアが使う場合に圧倒的に使いやすいという特徴があります。自社にエンジニアを抱え、エンジニアを中心としてRPAの利用を拡大していきたい企業には効果的なRPAと言えます。

画像参照元:UiPath株式会社

 

NICE

1986年にイスラエルで創業したナイス社が提供するデスクトップ型・サーバー型のRPAです。日本法人は2004年10月に設立されています。

NICE最大の特徴は、コールセンター業務に特化している点です。コールセンターのさまざまな業務を自動化させ効率化を実現するRPAのため、自社にコールセンターがある企業におすすめです。

 

RPA導入を成功させる3つのポイント

前項でさまざまなタイプのRPAをご紹介してきました。しかしいざ導入となった場合、RPAのそれぞれの特性や特徴を把握していたとしても、上手く導入が行えないケースも少なくありません。では、どうすればRPA導入を成功させられるのでしょうか。ポイントは次の3点です。

 

現場の現状をもとに自動化すべき業務を決定しよう

RPAには得意な業務と不得意な業務があります。得意な業務はパソコンを使って行う定型業務、そして不得意な業務は柔軟な思考が必要な業務や毎回手順が異なるような複雑な業務です。そのため、まずは自社のボトルネックを探し出し、そのボトルネックとなる業務がRPAの得意とするものか不得意とするものかを分析しなければなりません。

そこで重要となるのが業務フローの可視化です。

業務フローの可視化を行う際は、導入を予定している部署だけではなく、導入予定のない部署も含めなければなりません。気付かない箇所で他部署と業務の連携をしている可能性があり、そこも可視化させないとボトルネックが明確にならないためです。

 

例えば、経理部の業務でRPA導入を行ったとします。経理部の業務フローを作成したところ、毎月給与計算が遅れていて、それによって月次決算書の作成も遅れていることがわかりました。そこでRPAを導入しましたが、給与計算は一向に速くなりません。

よく調べてみると、営業部の残業時間報告の遅延が給与計算の遅れにつながっていました。RPAで給与計算を自動化させたとしても、営業部の残業報告が早まらなければボトルネックは解消されません。このようなミスを防ぐ意味で、今後RPA導入予定がない部署であっても業務フローの可視化が必要となるのです。

 

もう一点RPA導入を進めるうえで欠かせないのが、既存システム、ツールと導入予定のRPAが連携可能かどうかの確認です。全社の業務フローを可視化させ、ボトルネックを見つけ、自動化する対象業務を決定したとしても、それだけで導入を進めるのは早計といえます。

多くのRPAは他社製のシステムやツールとの連携が可能ですが、種類によっては連携ができないケースもあります。例えば経理管理システムと連携ができないと、請求書の作成や給与計算の自動化が行えない可能性が出てきます。また、ペーパーレスに対応するためにOCRを活用しようと考えている場合は、OCRとの連携が可能なRPAを選ばなければなりません。自動化を行う業務の選定に合わせ、導入予定のRPAと既存システム、ツールが適切に連携できるかどうかは必ず確認しましょう。

 

スモールスタートで使い始めよう

すでに多くの企業で導入が進んでいるRPA。しかし、日本で普及し始めてからまだ数年しか経っていない点を考えれば、導入をしていない企業の中にはRPAの効果に懐疑的な人がいるのも無理ありません。

また新型コロナウイルス感染拡大によるテレワーク増加の影響もあり、新規導入に二の足を踏んでいる企業も多いでしょう。そこで上手く導入を進めていくためのポイントは、スモールスタートです。

新しいシステム、ツールの導入に懐疑的になってしまう理由の多くは、ユーザーが実際に成果が上がるのかどうかの不安が大きいからです。日本企業において、RPAの利用はまだ当たり前でないため、周りで成功事例を耳にするケースが少ないのも懐疑的になってしまう要因の一つでしょう。これを覆す最大のポイントは、自社で成功事例をつくってしまうことです。

ただ、賛否が分かれるなかで全体に導入を進めることは簡単ではありません。だからこそ、まずは一つの部署で小さな成功体験をつくるのです。そして、その成功体験に興味を持ってくれた社員を少しずつ巻き込み、適用範囲を拡大していきましょう。この小さな成功体験の積み重ねがやがて大きな成功へとつながり、結果を出すことで、それまで導入に懐疑的であった層も興味を持ち始め、やがては全社での導入が実現します。

もちろん社内に懐疑的な層がいない場合であっても、スモールスタートがおすすめです。仮に成果を上げられなかったとしても、スモールスタートであればすぐに改善が可能ですし、大きな損害にはつながりません。そうした意味で、小規模で試行錯誤を繰り返しながら導入を進めていくのがよいでしょう。

 

RPA活用を推進する組織を構築しよう

RPA導入にはスモールスタートが重要ですが、スモールスタートから全社へ拡大していくためには、RPA導入に積極的な人材の活躍が欠かせません。そこで、部署単位ではなく、専用の組織を構築して導入することをおすすめします。その理由として、次のような点が挙げられます。

 

スムーズなスモールスタートが可能になる

部署単位で導入を進めていくと、導入に積極的な層と消極的な層に分かれてしまうケースもあり、足並みを揃えるのが難しくなります。そうなるとスムーズな導入ができなくなってしまうでしょう。その点、積極的な層だけで組織を構築すれば無駄な手間が省け、スムーズに導入できます。

 

RPA導入が成功する可能性が高まる

 

スムーズなスモールスタートが実現すれば、その後の展開も進めやすくなるでしょう。導入を成功させて全社に拡大させたいという思いも強いため、問題点の改善も積極的に行い、成功の確率を上げるのにも大きく貢献します。その結果、導入成功の可能性が高まるでしょう。

 

全社への拡大にも大きく関与できる

部署単位での導入の場合、その部署内での業務が効率化できればOKとなります。仮に導入に成功したとしても、その部署内だけで終わってしまい、他の部署への拡大には至らない可能性もあります。

しかし、専用の組織であれば、一つの部署での成功がゴールではありません。小さな成功を重ねていき、やがては全社員を巻き込み、全社へ導入を拡大するのがゴールとなります。そのため一つの成功で終わらせることなく、全社への拡大へ向かって一層の働きかけを行っていけるでしょう。

 

 

RPA導入における”費用対効果”の考え方とは? 

ここまでRPA導入を成功させるためのポイントについてお伝えしてきました。しかし問題は、何をもってRPA導入が成功かどうかの判断とするか、という点でしょう。

ここで気を付けなくてはならない点は、単純に自動化による工数削減時間や人件費削減を成功の指標にしないことです。

 

RPAは導入してすぐに成果が出るものではありません。長期的な視点で見ないと成果が上がったかどうかはわからず、短期間で工数削減時間が減らないから導入は失敗と判断してしまうと、どれだけ自社に合ったRPAを導入したとしても、成功には結びつけられないでしょう。

RPA導入による工数の削減時間は、もちろん重要な指標の一つであるのは間違いありません。しかし、特に導入初期の段階では「ヒューマンエラーの撲滅」「現場のストレスからの解放」など数字に表れないRPAの効果も重視する必要があります。

また個数削減の面についても、スモールスタートで開始する点を考慮し、導入直後の自動化状況だけで削減時間を判断しないようにしなければなりません。自動化対象の業務を徐々に増やしていければ、自然と効果は拡大していくため、結果的に時間削減効果も大きくなります。そうした意味でも、RPAの費用対効果は導入直後の数字だけで見るのではなく、数字に表れない効果も重視しつつ、長期的な視点で見ることが重要だといえるでしょう。

 

無料のRPAは使える?

導入初期の費用対効果を高める目的で、無料のRPAを検討している企業も多いのではないでしょうか。一般的なRPAは決して安価とはいえないため、無料のRPAはコスト面で魅力的であるのは確かです。

ただ、基本的には企業利用において無料のRPAはおすすめしません。その理由として、次のような点が挙げられます。

 

利用できる機能が少ない

一般的な有料のRPAに比べ、無料のRPAは利用できる機能が制限されているケースが多く、実際の業務で使おうとしても使えない可能性があります。機能が限定されてしまえば、RPAのメリットも半減してしまうため、初期費用やランニングコストを抑えられたとしても成果を出す可能性も低くなるでしょう。

 

用途が制限されている場合がある

無料RPAの場合、自社のボトルネックに適用できる機能があったとしても、利用規約で細かく規定されていて実際には使用できない場合があります。「請求書や発注書など外部に出すものには使えない」「データ収集の件数は月100件まで」など、利用規約をしっかりと確認しておかないと、かえって業務が非効率になってしまう場合もあるでしょう。

もちろん、本格的な導入を前にテストとして無料のものを使う、有料RPAのお試し版を使うのであれば問題ありません。しかし、本格的な導入を目的として無料のRPAを使うのはおすすめしません。

 

自社に適したRPAツールを選ぶ方法とは?

おすすめのRPA、そしてRPA導入を成功させる方法を見てきましたが、これらを踏まえたうえで、自社に適したRPAを選択するためにはどのような点に気を付ければよいのか、そのポイントについてお伝えします。

 

RPAの種類について知る

ここまでは主にRPAの機能について説明してきましたが、それ以外にも理解しておくべき点があります。それはRPAにはデスクトップ型、サーバ型、クラウド型の3種類があるという点です。それぞれの違い、特徴について見ていきましょう。

 

デスクトップ型

パソコンにインストールするタイプのRPAです。自動化が必要な業務に使うパソコンにだけインストールできるため、「特定の業務だけを自動化したい」「本格導入をする前に一部の業務でテストをしたい」など、比較的気軽に導入できる点が大きなメリットといえます。注意点としては、全社で本格導入するとなった場合、改めて別のタイプにする、もしくは各パソコンでロボットを制作する手間が発生してしまう点です。

 

サーバ型

サーバーにインストールして利用するRPAで、全社的に導入する際にはこのサーバ型がおすすめです。一旦インストールしてしまえば、あとは各パソコンからネットワークを通じてサーバのRPAにアクセスするだけで、多くの業務を自動化できます。ただし他のタイプに比べ、若干価格が高いため、導入の目的や用途はしっかりと検討する必要があるでしょう。

 

クラウド型

自社のパソコンやサーバーにインストールするのではなく、クラウドにアクセスして利用するタイプのRPAです。インストールの必要がなく導入後すぐに使える点、自動的にアップデートが行われる点などがメリットとなります。ただし他のタイプに比べて動作するアプリケーションが少ない場合もあるので、導入する際は事前にベンダーに問い合わせておきましょう。

 

実際に導入する際は、それぞれの特徴やメリット・デメリットを予算と合わせ、しっかりと検討したうえで選択しましょう。

 

自社に必要な機能を見極める

RPAは、多機能なもの、シンプルなもの、特定の業務自動化に特化したものなど、そ

の種類はさまざまです。どのRPAを導入すればよいか迷うこともあるでしょう。その際には、自社のどのような業務にRPAを利用するかを見極める必要があります。

RPA導入の検討を始めたら、まずは自社の業務フローを見直し、ボトルネックを見つけ出します。そしてそのボトルネックにRPAを適用できるか、適用できる場合どのRPAが適しているかを選択していくことが重要です。

とりあえずどのようなボトルネックにも対応できるようにと、多機能なものを選択してしまうと、ほとんどの機能を使わないといったことにもなりかねません。そうなれば費用対効果が悪くなり、RPA導入は失敗であったとなる可能性もあります。

 

作業者のITスキルに合ったものを選ぶ

多くのRPAはプログラミングの知識がなくてもロボット制作が可能です。しかし種類によって使い勝手に大きな差があり、ITスキルがない社員には扱いにくいものがあるのも確かです。

価格や機能面だけでRPAを選択してしまうと、多少のITスキルがないと使いこなせないという問題が生じる場合もあります。日本は環境的にエンジニア不足の側面から、多くの企業が自社に技術者を抱えておらず、万が一の際は外部へ依頼するケースがほとんどです。そのため、一定のITスキルがないと使えないRPAでは、改善や修正が必要となった際に自社内で解決できないというリスクも発生するでしょう。

ロボットを制作する社員に合わせたものではなく、実際にRPAを使って作業をする作業者のITスキルに合ったものを選択することが重要です。

 

導入や学習のサポート体制が充実したものを選ぶ

作業者のITスキルに合ったものを選択することを前提として、それでもどうしても自社のボトルネック解消にはある程度のスキルを必要とするRPAを選択しなければならないケースもあるでしょう。

また、社内だけではIT教育や導入後の扱い方をサポートするだけの人員を割けないといったケースも少なくありません。そうした際に重要となるのが、導入支援や社内でのRPA活用人材育成などのサポート体制が充実しているかどうかです。

導入コストはかからないものの、サポート体制が充実していないため、トラブル時は自分たちで解決しなければならない、さまざまなサポート体制が整備されているが無償ではなく、かえってコストが高くなってしまった、となれば費用対効果も下がってしまうでしょう。

RPAを選択する際は「どのようなサポート体制があるのか」「どこまでが無償でどこからが有償なのか」「サポートはメールのみか、電話や出張サポートもあるのか、24時間体制かどうか」など、細かい部分までしっかりと確認しておく必要があります。

 

トライアルを必ず行う

いくつかのRPAにはトライアル版として一定期間無料で使えるサービスを提供しています。基本は機能が限定されていますが、中には本格導入後とまったく同じ機能を利用できるものもあります。

トライアル版で使い心地を確かめておけば、実際に導入した後で使いこなせない、思っていたものとは違った、というようなミスマッチが避けられるため、必ずトライアルを行ってください。

特に、現場で使う作業者が問題なく使いこなせるかどうかを見るにはトライアル版を利用するしかありません。可能であれば1社だけではなく、複数のRPAでトライアル版を利用し、その中から現場の作業者がもっとも使いやすいRPAを選択するとよいでしょう。

 

まとめ

日本においてRPAはまだ普及段階とはいえ、海外製、日本製含め多種多様なRPAが提供されています。これらの中から自社にもっとも適したRPAを選択するのは、決して簡単ではありません。そこで重要なポイントは次の5点です。

 

  1. RPAの機能や特徴をしっかりと把握すること
  2. 自社の業務フローを可視化させボトルネックを明確にすること
  3. 自社のボトルネックを解消するには何が必要かを見極めること
  4. 自社の作業者が問題なく使えるかどうかを確認すること
  5. スムーズな導入を実現させるためのサポート体制が整備されているかどうかを確認すること

 

この5つのポイントを押さえたうえで、今回ご紹介したRPA比較を参考に選択すれば導入が上手くいく可能性が高まります。そのうえで、RPAを推進させるための専用チームを構築し、スモールスタートで小さな成功体験を少しずつ積み重ね、社内での協力者を増やしていきましょう。それが全社でのRPA導入につながっていくポイントとなります。

 

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これだけは押さえておきたいRPAツール4選

これだけは押さえておきたいRPAツール4選

RPAの導入を考えている皆さんの中には、「まずはトライアルで試してみたいなぁ…」と考えている方も多いのではないでしょうか?
とはいえ、世の中にはすでにたくさんのRPAがあり、少しネットで調べただけでも「RPA比較20選」「おすすめのRPA10個を紹介!」といった記事が見つかるような状況です。
当然、それらのRPAをひとつずつ、トライアルで試してみるような時間はないはずです。 そこで本資料では、今まさに「RPAをトライアルしてみたい!」と思っている皆さんに向けて、実際にトライアルしていただきたいRPAを4つピックアップし、それぞれの特長について簡潔に解説しました。ぜひRPA選びの参考にしてください。

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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

広報部・編集長

ロボパットDX編集部です。
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