RPA導入のよくある失敗事例を紹介
RPAを導入する際、よくある失敗例を5つ紹介します。同じ失敗をしないために、自社の状況と照らし合わせて確認しておきましょう。
RPAの導入目的がはっきりしていない
「RPAを導入すると業務改善につながるらしい」という噂を聞き、とりあえずRPAを導入した企業は、失敗する可能性が高いでしょう。
A社は社長が別の会社の役員から「RPAを導入して生産性が上がった」という話を聞き、自社の情報システム部門(以下、情シス)の担当者にRPAを導入するようにオーダーしたそうです。
とりあえず、RPAを導入した情シスの担当者ですが「これを使って何するの?」という状態になり、さまざまな部署に対して「RPAというツールを導入したので、使いたい部門は教えてください」といった形でヒアリングをかけましたが、ほとんど反応はありませんでした。
その結果、せっかく導入したRPAは社内でほとんど使われず、半年後に解約したそうです。
そもそもRPAはパソコンなどで行う定型業務を、ソフトウェアロボットを活用して自動化するためのITツールなので、利用用途や見直しをしたい対象業務などが明確でなければ導入しても意味がありません。RPAはあくまでも業務改善や生産性を向上させるための手段に過ぎないので、導入目的を明確にし、対象業務を洗い出すなどの準備をしておかなければ失敗する可能性が高いので注意しましょう。
導入効果が可視化できていない
RPAの導入効果を可視化できない企業も、失敗に終わる可能性が高いです。
B社は入力、集計作業がたくさんあるバックオフィス部門にRPAを導入し、いくつかの作業を自動化することに成功しました。しかし、予想していたよりも削減できた工数が少なかったため「RPAの導入は失敗だった」というムードが社内に漂ったそうです。
しかし、RPAの導入効果は、工数削減だけではありません。RPAで作業を自動化することによって、スタッフの負担が軽減され、残業時間抑制や働き方改革につなげることが可能です。また、作業の自動化によって空いたスタッフのリソースは、より重要なコア業務へアサインできますので、生産性向上にもつながるでしょう。
さらに、RPAはソフトウェアロボットによる正確な作業が可能になるため、ヒューマンエラーの抑制につながることも大きなメリットです。
RPAの導入効果を、単純な作業工数の削減だけで見ている企業は「導入に失敗した」と思いがちですが、全体最適の視点を持って、多面的なメリットがあることを理解したうえで、導入効果を可視化することが成功のカギといえます。
業務プロセスを明確にしていない
全社的な業務プロセスがRPAの導入前に明確化できていない企業も、RPAの導入に失敗する可能性が高いでしょう。
RPAを導入したC社は、社内の各部署で活用するため、情シス部門の担当者が業務プロセスのヒアリングを行いました。しかし、部門ごとに業務フローがバラバラで、全社的な生産性を上げるためには、大幅な改善が必要だったそうです。また、部署によっては、RPAを導入しても生産性が上がらない業務がたくさんありました。
その結果、C社はRPAを導入しても、一部の部署の作業を自動化できただけで、全社的な生産性向上にはつながりませんでした。
RPAを導入する際には、全社的に業務フローの棚卸しを行い、RPAで自動化できる業務とそうではない業務のすみ分けをしておくことが必須です。そのうえで、費用対効果を踏まえ、導入判断をしましょう。
経営陣と現場に温度差がある
経営陣と現場のRPAに対する温度感に差がある場合も、導入に失敗する可能性が高いです。
D社の役員はITリテラシーが高く、自社にもRPAを活用して生産性を向上させたいと思い、トップダウンで導入を決めたそうです。しかし、十分な説明もないまま現場へ「RPAを使え!」とオーダーしたため、現場のスタッフから反発され、社内に浸透しませんでした。
現場のスタッフとしては、「今でも十分忙しいのに、余計な仕事を増やすなよ……」という気持ちが強かったそうです。また、そもそもRPAがどのようなもので、どんな効果があるかについても説明されていなかったそうです。
RPAを導入する際には、導入目的を明確化することはもちろん、導入後に得られる会社や現場にとってのメリットをきちんと説明しておくことが、プロジェクトの成功には欠かせません。
野良ロボットがトラブルの原因に
一元管理できていない野良ロボットが多い企業も、RPAで大きな成果を上げることは難しいでしょう。野良ロボットとは、現場のスタッフが自分の作業を自動化するために作成したロボのことで、パソコンの中で管理されていることが一般的です。
E社はRPAを半年ほど前に導入し、現場のスタッフがロボを作って作業を自動化できるところまで実現しました。ある日、RPAが不具合を起こし業務がストップしたことがあったそうで、その原因が野良ロボットだったそうです。しかし、ロボを作成したスタッフが、すでに辞めてしまったため、対応が遅れてしまいました。
RPAを導入し、社内で運用する場合は、ロボや作業の自動化を一元的に管理できる体制にしておくことが重要です。野良ロボットが増えると、思わぬトラブルの原因になるため注意しましょう。
RPA導入が失敗となる7つの原因と対策
RPAの導入に失敗しやすい原因と、その対策を7つ紹介します。これからRPAの導入を検討している企業の担当者さまは、ぜひ参考にしてみてください。
目的不明確のまま導入
目的不明確のままRPAを導入することも、よくある失敗原因です。
RPAは、あくまで業務の一部を自動化するためのツールです。解決したい課題や目標が明確でなければ、RPAの恩恵を受けることは難しいだけでなく、逆効果となってしまう可能性もあります。
したがって、RPAを導入する際には、導入前に自社のどのような課題解決や目標を達成したいのか明確化しておくことが必須です。そのうえで、課題解決や目標達成につながる機能が提供されているRPAツールを選ぶことが必要でしょう。
ルール設定ミス・漏れ
RPAを運用するにあたっては、ルール設定が肝心です。
RPAは、人間が決めたルールにしたがってロボットが自動的に処理を行います。しかし、このルール設定に漏れやミスが生じることで、思わぬトラブルに発展する可能性があるのです。
例えば、ルール設定のミスにより間違った処理を繰り返した結果、修正に多くの時間を要したり、誤ったデータの活用によりクレームにつながったりします。本来、大きな業務効率の改善を実現できるRPAですが、ルール設定ミス・漏れにより、逆効果になる恐れがあるのです。
そのため、RPAを導入する際には、ロボットを扱える人材の育成やチェック体制の強化が必須でしょう。また、RPAツールのベンダーが提供しているサポート体制を有効活用するのも有効な方法です。
ロボットの作業域を理解していない
RPAで実現できることと、できないことを理解しないまま導入することも、失敗の原因になりやすいです。
RPAは、全ての業務を自動化できるITツールではありません。RPAの作業領域は、従業員が行うルーティンワークのような単純業務に限られます。基本的に、入出力のフォーマットが確定している業務を作業域としているため、都度変化する業務や特殊な工程が必要な業務には適していません。
したがって、複雑な業務を自動化するためにロボットを導入しても、開発に時間を要するでしょう。また、RPAへの理解が不十分なまま導入すると、エラーが多発する、定期的な更新によって業務が停止するなどの問題が生じます。
RPAを導入する際には、自社の業務フローを棚卸しして、RPAで改善する業務を洗い出し選定する作業が必須です。また、人手による作業が必要な業務や、RPAでは自動化や効率化が実現不可能な業務がどの程度あるのか、可視化しておくことも忘れずに行いましょう。
担当者を決めていない
RPAプロジェクトをけん引する担当者や、管理やメンテナンスを行う担当者を決めずに導入することも、失敗する原因の定番です。
RPAはまだ、新しいツールであるため、多くのスタッフが構造、設定方法はもちろん、RPA自体が具体的に何をするツールであるかを完全に把握しているわけではありません。前項までに挙げた原因の多くも、RPAに関する知識や知見が乏しいことから発生しているものがほとんどです。
RPAに限った話ではありませんが、会社に新たなツールを導入する際は、そのツールの用途、目的を把握したスタッフを担当者として、周囲に指示を出しながら導入を進めていきます。しかしRPAの場合、ただでさえ把握しているスタッフが少ないところに担当者も決めずに導入してしまうケースが少なくありません。その結果、誰も手を付けられず、導入したものの活用ができずに使わなくなってしまうのです。
したがって、RPAを導入する場合には、担当者やプロジェクトメンバーなど管理体制を整えることはもちろん、現場の管理体制を整えることも併せて実施する必要があるでしょう。
管理体制が不十分
RPAの管理体制が不十分なことが原因で、導入失敗につながる企業も多いです。
導入を進めていくための担当者不在の状態では、運用も上手くはいきません。その結果起こるのが野良ロボット化です。野良ロボットとは、管理者が不在となってしまったRPAのロボットを指すものです。勝手に意図しない動きをして、効率化どころか、かえって業務を滞らせてしまうリスクを持っています。
野良ロボット化は、ロボットを構築したものの誰も管理をしなくなってしまうことが大きな原因です。また、管理体制が不十分な場合、RPAのメンテナンスが未対応になり、ブラックボックス化やトラブルに発展する可能性もあるでしょう。
したがって、RPAを導入する場合は、管理体制を整えてメンテナンスの担当者を立てて進めることや、野良ロボットを抑制するためのルール作りなどを行う必要があります。
現場に浸透しない
RPAが現場に浸透しない場合は、導入失敗の原因になる可能性が高いでしょう。
RPAの効果を把握している社員がいるにもかかわらず、導入が上手く進まないケースもあります。それは、社内にRPAの導入に批判的な層が多い場合です。
例えば、経営層は改革を進めるため、積極的にRPAの導入を進めていきたいのに、現場の社員が自分たちの仕事がなくなってしまうことを恐れて批判的になってしまうケースが考えられるでしょう。
また逆に、現場の社員はルーティンワークを減らしたいのに、経営層がRPAの効果に疑問符を持っていて導入が進まないなど、経営層と現場の温度差があると導入に失敗してしまう可能性が高まります。
本来、RPAはルーティンワークを自動化し、空いた時間を生産性の高い業務に充てて効率化、生産性向上を目指すものです。しかし、それが理解されていないことで、こうしたケースが起こってしまいます。
RPAを現場に浸透させるためには、RPAおよび作成したロボットの仕様書・取扱マニュアルの作成が必要です。また、RPAツールの普及活動を定期的に行うことも、社内に浸透させるためには有効な方法といえるでしょう。スタッフによるロボの開発コンテストなどを行ってもよいかもしれません。
導入効果が可視化されない
「RPAの導入効果がよく分からない……」という状況になることも、RPAの導入に失敗する大きな原因のひとつです。
企業が抱える課題がRPAによって解決できたのか、効果を測定できていないケースが多々あります。効果が可視化できていないと改善点も分からないので、PDCAを回すことができず、RPAを導入したものの何も効果が得られず失敗したと判断してしまうことが多いのです。
また、導入効果を分析する際は単純な費用効果に注目しがちですが、従業員のモチベーションへの影響など数値化されづらい効果についても検討する必要があります。
RPAを導入する際には、事前に解決したい課題や達成したい目標を明確化することが必須です。そのため、具体的なKPIを社内で設定し、経営者とスタッフ間で共有しておくことで、導入の成否を判断しましょう。また、RPAの導入範囲策定時に目標設定を行い、測定環境の整備をすることも忘れてはいけません。
失敗から学ぶRPAの導入成功手順
RPAの導入が失敗する原因として、導入目的が不明確、ルール設定ミスによるトラブル、ロボットへの理解不足、メンテナンス不足、導入効果が可視化されない、という5つが挙げられました。では、これらの問題が起きないためには、どのように改善すれば良いのでしょうか。
手順①:業務整理&運用計画
RPAを導入するにあたって、最も重要なことが計画です。そのため、導入を検討する段階で、業務整理と運用計画を行いましょう。
まずは、日々の業務の中で自動化したい作業をピックアップします。全体の定型業務に関して、作業効率が悪いものを洗い出します。導入効果や採算などは考えずに一通り並べてから、変化のある業務や複雑な業務は避けてRPAを導入できる業務を絞り込みましょう。
次に、業務における課題を見つけることも重要です。例えば、煩雑な作業の解消、正確性の向上、人手不足の解消、労働時間の縮小などが挙げられます。この時に、現場で業務に就く従業員にヒアリングを行うことで、効果的にRPAを導入できます。
最後に、RPAを導入する業務と運用の進め方を計画し、達成目標を決めておきましょう。なお、運用計画はスモールステップで徐々に行い、ノウハウを蓄積したうえで広範囲にRPAを適用していくことをおすすめします。
手順②:ツール選定
自社の目的に合うRPAツールを選定しましょう。
一口に「RPA」といっても、多くのRPAツールが各社から提供されています。また、RPAのシステムには「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3つがあるため、特徴を理解して選ぶようにしましょう。以下で、その特徴を簡単にご説明します。
デスクトップ型はPC内で稼働するため、各PCにおける作業に限り担当者レベルで管理するタイプです。そのため、大量のデータを処理するのは困難というデメリットがあります。しかし、小規模での導入がしやすいというメリットがあります。
サーバー型はサーバー上で稼働するためさまざまな業務を一括管理でき、全社レベルで管理できるタイプです。サーバー上で100体以上のロボットを稼働させることができるため、大量のデータを処理することが可能というメリットがあります。特性を踏まえると、将来的に大規模展開を検討する企業に適しているでしょう。ただし、デスクトップ型に比べて初期費用が高いというデメリットもあります。
クラウド型はクラウド上のサーバーで稼働するため、自社内にサーバーを構築する必要がありません。そのため、比較的低コストで始められるというメリットがあります。しかし、業務データをクラウド上にアップするため、他のタイプに比べてセキュリティの課題があります。また、自動化できる作業がWeb上の作業に限定されていたり、多くの制約があります。
また、各RPAツールには特色があります。例えば、「大量高速処理に適したツール」「細かい作業に適したツール」「エンジニアに適したツール」「現場活用に適したツール」などです。各RPAツールの特徴を踏まえて、自社の業務改善に最適なものを選びましょう。
手順③:テスト運用
RPAは即戦力の人材ではなく、新人社員と捉えましょう。新人社員には、研修期間やOJTが必要です。同様にRPAを導入してもすぐに完璧な状態は目指しません。そのため、テスト運用が必要なのです。
まずは、これまで人が行っていた作業を標準化します。担当者ごとに判断基準や作業方法が異なっていたものを標準化して、RPAが一定のルールのもとで稼働できるようにするのです。その後、RPAを試験的に稼働させ、気になる部分や不具合などを見つけてRPAの課題を洗い出します。そのうえでテスト運用を行った結果を踏まえて、導入範囲などを見直しましょう。
また、テスト運用の過程の中で、RPAを運用する従業員に向けてマニュアルを作成し、RPAの操作方法などの研修を実施し、本格的な導入に備えます。
このように、本格導入までは、RPAの運用・チェック・調整を何度も繰り返しましょう。
手順④:運用方法改善
RPAは、本格的に導入したら終わりではありません。運用中は、保守・運用・改善が必要です。保守とは、メンテナンスを指します。定期的なメンテナンスによって小さなミスやエラーを適宜改善することができ、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
その他にも、RPA導入効果の検証も定期的に行いましょう。導入における総コスト・データ処理量・エラー件数・残業時間の推移・従業員のモチベーションの推移など、多角的に、効果を検証すると望ましいです。結果をもとに、改善が乏しい内容にフォーカスしてロボットを改善することで、RPAの業務自動化による恩恵を最大限に活かすことができます。
手順⑤:定着化
最終的には、社内全体にRPAの運用を定着させましょう。RPAは特別な知識や技術を必要としませんが、初めて導入する際には従業員に負担がかかります。導入するメリットを感じることができなければ、活用しない従業員が多くなり、社内に定着しない可能性もあります。
RPAの導入失敗という事態を避けるためにも、導入後は従業員へのサポート体制を整えましょう。具体的には、運用チームの結成・サポートシステムの活用・RPAの活用情報の共有などが挙げられます。運用からサポートまで行えば、RPAの効果を最大限に発揮させることができるでしょう。
RPA導入で失敗しないために
RPAを推進する人材を確保
RPAの導入を成功させるには、RPAの経験、知見を持つ人材の確保が欠かせません。これまで何度も説明してきたように、RPAは単純に導入しただけで成果を出せるツールではありません。RPAを理解し、先頭に立って批判的な層を納得させながら成果を挙げていくリーダーなしには、導入の成功確率は大きく下がってしまうでしょう。
人材確保の方法は、社内の人材を育成する、もしくは外部から採用するかの二択です。社内の人材育成は、業務に対する理解が元々あるため、RPAの理解が進めば導入がスムーズに進みます。しかし、育成に時間がかかってしまうデメリットもあります。
外部採用は、迅速に導入を進めていけるメリットがありますが、業務に対する知見がない、部署間の調整が難しいといったデメリットが考えられます。どちらにも一長一短あるため、予算や状況に応じて自社にとって最適な方法を選択しましょう。
スモールスタートして、徐々に拡大
RPA導入に失敗する理由として、いきなりすべての業務で活用しようとする点が挙げられます。これもまたRPAに対する理解の足りなさが要因ですが、多くの企業でRPAを積極的に活用したいという層と、効果に懐疑的な批判層がいます。それにもかかわらずいきなりすべての業務で導入しても、批判層の協力を得ることは難しいでしょう。
そこで、まずは積極的に活用したい層を中心に導入を進め、確実に成果を出していきます。効果があるとわかれば、無関心層が興味を示してくれるようになるので、そこを巻き込み、少しずつ活用の範囲を拡大していきます。そうして成果を出していければ、批判層も協力せざるを得なくなり、トラブルを起こさず、スムーズに導入を進めていけるでしょう。
目標設計と成果の計測
前項で説明したように、RPA導入には運用計画の設定が重要なポイントです。自社業務の棚卸を行い、課題を発見し、RPAの適用が可能であれば、どの程度の業務効率化、生産性向上を果たせるか、その具体的な目標設計を行います。
そして、次に重要なのが成果の計測です。目標設計だけを行なってもそれが実際に達成されなければ、RPA導入が成功したとはいえません。目標によっても異なりますが、一般的な成果の計測方法は次のとおりです。
導入前と導入後で業務にかかる時間の計測
RPA導入前に手作業で行っていた業務が導入後、どれだけの時間短縮になったかを計測します。短縮された時間を金額に換算することで、RPA導入による利益が可視化されます。
自動化されたことで生み出された業務の利益の計測
RPA導入で自動化され、空いた時間にほかの業務を行って得た利益を計測します。RPAのメリットは、自動化による人件費の削減ではなく、自動化で得た時間で生産性の高い業務を行えるようになる点です。空いた時間に行なった業務で得た利益はRPAの成果となります。
従業員満足度の計測
RPA導入の成果は、前述したように明確に金額として数値化できるものだけではありません。ルーティンワークからの解放、本来の業務に集中できる環境の構築などによる、従業員満足度の向上もRPA導入の成果の一つです。
そこで、定期的に従業員満足度調査を行い、そのなかでRPA導入による設問を設置し、満足度を計測します。
まとめ
RPAを導入すればこれまでの業務を改善できると考え、安易に導入すれば失敗に終わるでしょう。RPAの導入にあたって、高度なプログラミング知識は必要なくとも、RPAに関する基本的な知識は身につける必要があります。地道な努力を怠らなければ、RPA導入を成功に導くことができるのです。
ぜひ、ここでご紹介した内容を参考にし、RPA導入を成功させてください。