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RPA 2020.06.08

RPA導入で失敗する原因はココにあった!企業に浸透させるためには

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近年、「業務の自動化」が注目されています。
働き方改革が推進される中で、多くの企業にとって業務の効率化は避けて通れない課題となったためです。そこで注目されているのが、業務を自動化できる「RPA」です。
企業の業務の中には、ルーティンワークと呼ばれる定型業務があります。ルーティンワークの工程は一定にも関わらず、1日の大半を費やさなければならないこともあるでしょう。しかし、RPAを活用すれば、ロボットが休むことなく働き続けてくれます。
株式会社MM総研の「RPA国内利用動向調査2020」によると、企業のRPA導入率は全体の38%であることが分かっています。ところが、RPA導入した企業の中には、理想的な運用をできず、業務の改善を果たせないケースもあるようです。
本記事では、RPAの導入が失敗する原因や、その失敗から学んだ成功プロセスなどをご紹介します。

【目次】

RPA導入が失敗となる5つの原因

RPAは、毎日のルーティンワークを効率化できるテクノロジーです。
RPAをうまく活用できれば、単純作業はロボットに任せ、そのほかのロボットが代行できない業務に人的リソースを割くことができるようになるため、特に人手不足に悩む企業から大きな注目を集めています。

しかし、RPA導入に成功する企業もあれば、失敗に終わる企業もあることが実情です。では、なぜ一部の企業は、RPAの導入が失敗に終わるのでしょうか。

目的不明確のまま導入

RPAの導入が失敗する企業の最大の原因は、導入目的が不明確であることです。
たとえば、「とりあえず人気のあるツールを導入してみる」という曖昧な理由でRPAを導入することが失敗を招きます。「RPAを導入=業務の自動化の成功」ということは、誤った考え方です。

RPAは、あくまで業務の一部を自動化するためのツールです。解決したい課題や目標が明確でなければ、RPAの恩恵を受けることは難しいだけでなく、逆効果となってしまう可能性もあります。

ルール設定ミス・漏れ

RPAを運用するにあたり、ルール設定が肝心となります。
RPAは、人が決めたルールに従ってロボットが自動的に処理を行います。しかし、このルール設定に漏れやミスが生じることで、思わぬトラブルが起こります。

ルール設定のミスにより間違った処理を繰り返した結果、修正に多くの時間を要したり、誤ったデータの活用によりクレームにつながったりします。
本来、大きな業務効率の改善を実現できるRPAですが、ルール設定ミス・漏れにより、逆効果になる恐れがあるのです。

ロボットの作業域を理解していない

RPAは、全ての業務を自動化できるという訳ではありません。

RPAの作業領域は、従業員が行うルーティンワークのような単純業務に限られます。基本的に、入出力のフォーマットが確定している業務を作業域としているため、都度変化する業務や特殊な工程が必要な業務には適していません。

したがって、複雑な業務を自動化するためにロボットを導入しても、開発に時間を要するでしょう。また、RPAへの理解が不十分なまま導入すると、エラーが多発する、定期的な更新によって業務が停止するなどの問題が生じます。

メンテナンス未対応

作成したロボットは、定期的な確認作業と更新作業が必要です。初めはRPAの適応範囲が狭いため、適宜対応していれば問題ないでしょう。しかし、RPAの適応範囲が広くなれば、業務に対応したロボットと、不要なロボットの選別が必要になります。また、運用するにあたって、小さなエラーや誤作動が生じる可能性は否定できません。それらを確認せずに運用すると、大量のミスが生じる恐れがあります。

これらは、定期的にメンテナンスを行うことで解消されますが、メンテナンス実施にはRPAに関する知識と技術を持つ担当者が必要です。ところが、トラブルが生じた時に担当者が移動していたり、退職していたりすると業務のブラックボックス化が起こり、従業員が対応できない事態が生じます。

導入効果が可視化されない

企業が抱える課題がRPAによって解決できたのか、効果を測定できていないケースが多々あります。効果が可視化できていないと改善点も分からないので、PDCAを回すことができず、RPAを導入したものの何も効果が得られず失敗したと判断してしまいます。 

また、導入効果を分析する際は単純な費用効果に注目しがちですが、従業員のモチベーションへの影響など数値化されづらい効果についても検討する必要があります。

失敗から学ぶRPAの導入成功手順

RPAの導入が失敗する原因として、導入目的が不明確、ルール設定ミスによるトラブル、ロボットへの理解不足、メンテナンス不足、導入効果が可視化されない、という5つが挙げられました。では、これらの問題が起きないためには、どのように改善すれば良いのでしょうか。

手順①:業務整理&運用計画

RPAを導入するにあたって、最も重要なことが計画です。そのため、導入を検討する段階で、業務整理と運用計画を行いましょう。 

まずは、日々の業務の中で自動化したい作業をピックアップします。全体の定型業務に関して、作業効率が悪いものを洗い出します。導入効果や採算などは考えずに一通り並べてから、変化のある業務や複雑な業務は避けてRPAを導入できる業務を絞り込みましょう。

 次に、業務における課題を見つけることも重要です。例えば、煩雑な作業の解消、正確性の向上、人手不足の解消、労働時間の縮小などが挙げられます。この時に、現場で業務に就く従業員にヒアリングを行うことで、効果的にRPAを導入できます。

最後に、RPAを導入する業務と運用の進め方を計画し、達成目標を決めておきましょう。なお、運用計画はスモールステップで徐々に行い、ノウハウを蓄積したうえで広範囲にRPAを適用していくことをおすすめします。

手順②:ツール選定

自社の目的に合うRPAツールを選定しましょう。
一口に「RPA」といっても、多くのRPAツールが各社から提供されています。また、RPAのシステムには「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3つがあるため、特徴を理解して選ぶようにしましょう。以下で、その特徴を簡単にご説明します。

デスクトップ型はPC内で稼働するため、各PCにおける作業に限り担当者レベルで管理するタイプです。そのため、大量のデータを処理するのは困難というデメリットがあります。しかし、小規模での導入がしやすいというメリットがあります。

サーバー型はサーバー上で稼働するためさまざまな業務を一括管理でき、全社レベルで管理できるタイプです。サーバー上で100体以上のロボットを稼働させることができるため、大量のデータを処理することが可能というメリットがあります。特性を踏まえると、将来的に大規模展開を検討する企業に適しているでしょう。ただし、デスクトップ型に比べて初期費用が高いというデメリットもあります。

クラウド型はクラウド上のサーバーで稼働するため、自社内にサーバーを構築する必要がありません。そのため、比較的低コストで始められるというメリットがあります。しかし、業務データをクラウド上にアップするため、他のタイプに比べてセキュリティの課題があります。また、自動化できる作業がWeb上の作業に限定されていたり、多くの制約があります。

また、各RPAツールには特色があります。例えば、「大量高速処理に適したツール」「細かい作業に適したツール」「エンジニアに適したツール」「現場活用に適したツール」などです。各RPAツールの特徴を踏まえて、自社の業務改善に最適なものを選びましょう。

手順③:テスト運用

RPAは即戦力の人材ではなく、新人社員と捉えましょう。新人社員には、研修期間やOJTが必要です。同様にRPAを導入してもすぐに完璧な状態は目指しません。そのため、テスト運用が必要なのです。

まずは、これまで人が行っていた作業を標準化します。担当者ごとに判断基準や作業方法が異なっていたものを標準化して、RPAが一定のルールのもとで稼働できるようにするのです。その後、RPAを試験的に稼働させ、気になる部分や不具合などを見つけてRPAの課題を洗い出します。そのうえでテスト運用を行った結果を踏まえて、導入範囲などを見直しましょう。

また、テスト運用の過程の中で、RPAを運用する従業員に向けてマニュアルを作成し、RPAの操作方法などの研修を実施し、本格的な導入に備えます。

このように、本格導入までは、RPAの運用・チェック・調整を何度も繰り返しましょう。

手順④:運用方法改善

RPAは、本格的に導入したら終わりではありません。運用中は、保守・運用・改善が必要です。保守とは、メンテナンスを指します。定期的なメンテナンスによって小さなミスやエラーを適宜改善することができ、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

その他にも、RPA導入効果の検証も定期的に行いましょう。導入における総コスト・データ処理量・エラー件数・残業時間の推移・従業員のモチベーションの推移など、多角的に、効果を検証すると望ましいです。結果をもとに、改善が乏しい内容にフォーカスしてロボットを改善することで、RPAの業務自動化による恩恵を最大限に活かすことができます。

手順⑤:定着化

最終的には、社内全体にRPAの運用を定着させましょう。RPAは特別な知識や技術を必要としませんが、初めて導入する際には従業員に負担がかかります。導入するメリットを感じることができなければ、活用しない従業員が多くなり、社内に定着しない可能性もあります。

RPAの導入失敗という事態を避けるためにも、導入後は従業員へのサポート体制を整えましょう。具体的には、運用チームの結成・サポートシステムの活用・RPAの活用情報の共有などが挙げられます。運用からサポートまで行えば、RPAの効果を最大限に発揮させることができるでしょう。

RPA導入で失敗しないために

ここまで、RPA導入成功へのプロセスを解説してきました。RPAは、必要な工程をしっかり踏まなければ成功させることは難しいです。せっかくRPAを導入しても、上手く活用できなければ意味がありません。では、導入に失敗しないためにはどのような点に注意すればいいのでしょうか。

RPA導入成功事例から学ぶ

RPAの導入に失敗しないためには、当然、目的の明確化から定着化までのプロセスが重要です。

しかし、それだけおさえていれば成功するとも限りません。順調に進めていたはずなのに、結果的に上手くいかなかったという事態は起こり得ます。導入を成功させた企業はどのように成功を収めたのでしょうか。ここからは、RPA導入成功事例から学ぶRPAの導入を成功させる秘訣をご紹介します。

事例①

30年以上の歴史をもち、情報システムの保守・運用業務が主な事業であるA社は、アナログな作業による業務の負担を課題としていました。同社は、「決められたことを決められた手順で行う」という20年にわたる慣習があり、業務効率と品質向上の妨げになっていたそうです。具体的な障害は、以下の通りでした。

・業務に必要以上の時間を要する
・手作業によるミスに対する従業員の心理的な不安を生じさせる

A社のRPA導入目的は、長年凝り固まっていた運用業務の改善と自動化、ミスの削減、業務品質の向上です。しかし、RPAの選定においてプログラミングなどの技術的な不安があったため、現場メンバーが使用でき、ベンダーのサポートが無償であることから導入に至りました。A社はRPA導入までに業務の優先順位をつける、パイロット版の開発、社員教育、複数のシナリオ作成など必要なプロセスを着実に踏むことができたそうです。 

その結果、従来は年間2,350時間を要した作業を、700時間で終えられるようになりました。さらに、アナログ作業により生じていたミスに対する社員のプレッシャーも減少しています。着実なRPA導入によって、品質向上や業務負担軽減を実現しました。

自社で全ての工程を行おうとせずに必要に応じてサポートを利用し、簡略化しすぎずプロセスを踏むということが重要だとわかります。

事例②

製造業者であるB社の業務における課題は以下のようなものでした。

・作業時間と業務量が膨大である
・定型的な作業による従業員のモチベーションの低下
・複数のシステムへのアクセスが必要

同社は、定型業務を自動化することで従業員のモチベーションを向上させ、契約業務のリソースを増強して売上に貢献するために、RPAの導入を検討しました。

RPAを導入後は、業務の自動化によって大幅な生産性の向上と、全量検査による精度向上が実現しました。生産ラインは自動化して、検査工程では人の目視による外観検査をして抜き取り検査を行うことで品質を維持しているそうです。

また、状況確認については、これまではメールで問い合わせを受けて、請求や支払情報を把握するためにワークフローとERPを操作する必要がありました。しかし、問い合わせにチャットボットを介し、RPAツールによって両方のシステムを自動操作して必要な情報を取得することで、問い合わせ業務全体を自動化することを実現しています。 

この事例からは、RPAに依存するのではなく人とロボットが共存する、RPAを含む複数のツールを組み合わせて業務の自動化を図るということが重要だとわかります。

まとめ

RPAを導入すればこれまでの業務を改善できると考え、安易に導入すれば失敗に終わるでしょう。RPAの導入にあたって、高度なプログラミング知識は必要なくとも、RPAに関する基本的な知識は身につける必要があります。地道な努力を怠らなければ、RPA導入を成功に導くことができるのです。

ぜひ、ここでご紹介した内容を参考にし、RPA導入を成功させてください。

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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

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