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RPAを学ぶ 2020.08.27  [最終更新日] 2023.07.28

RPAとOCRの組み合わせで入力業務を効率化!活用例を紹介

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ビジネスにおいて、作業の効率化は避けることができない課題です。昨今はデジタル化が進んでいることもあり、手書きの書類やPDFなどのテキストをPCで入力して電子化するという作業は多くの業種で発生しているでしょう。
しかし、こうした単純作業に時間を割いてしまうのは非効率で、人間の創造性を活かすべき業務が他にもたくさんあります。
こうした課題を解決するための一つの手段として、「OCR」と呼ばれる技術を駆使し、画像から文字を認識してRPAで自動処理を行う方法があります。今回は、そのOCRとRPAの概要と、おすすめのツールについてご紹介します。

【目次】

 

RPAとOCRの基礎を解説

冒頭で簡単に触れたように、RPA・OCRは共に業務簡略化につながる技術です。RPAは幅広い領域における単純作業について、OCRは画像認識について、それぞれ特化した技術です。では、それぞれのトピックについて、さらに詳しく解説します。

RPAとは?

RPAとは「Robotic Process Automation」の略称で、定型作業をソフトウェアが代理でとり行ってくれるシステムです。人間が実行できるコマンドであれば、基本的にはRPAで代用ができます。作業工程を手順化してRPAシステムに取り込むことで、データの抽出や加工といった処理を自動で実行します。

RPAのメリットはいくつかありますが、中でも大きなものとして「生産性の向上」と「人材不足の解消」が挙げられます。

RPAは単純な繰り返し作業に強い特徴があり、先ほどもご紹介したデータの抽出はもちろん、メールや電話のサポート、請求関連の業務も自動化できます。こうした日常業務で発生し得る単純作業をRPAに任せることで、浮いた時間を付加価値の高い業務に充てられるようになります。

また、人が手作業する場合とは違って、機械による操作でミスの心配もないため、確認業務の手間も減らせます。こうしたメリットから、RPAは働く従業員の心理的な負荷を軽減することにもつながるとされています。

もうひとつ、重要なメリットは人材不足の解消です。昨今は少子高齢化が進み、どの業界も人材が不足しています。また、仮に有望な人材がいたとしても、雇用の確保が困難なケースも少なくありません。こうした背景から社内人材の高齢化が進んでいる企業も多く、IT化が進まないケースも多くあります。

RPAはIT化が進んでいない企業にこそおすすめのツールです。なぜなら、RPAツールの多くはノンプログラミングで、誰でも簡単に使えるよう設計されているためです。従来の手法では何か自動化をするために、プログラマーやエンジニアの手でシステムを開発してもらう必要がありましたが、RPAでは不要です。また、先ほど説明したように多くの単純業務を機械に任せられるため、より少ないリソースで、多くの業務に対応できるようになります。IT人材が少ない企業や非効率的な業務が多い企業、人出が少ない企業こそ、こうした仕組みを積極的に使うことで、より多くのリターンを生む可能性を秘めています。

現在、RPAは金融業や製造業、地方自治体といった幅広い業種・業界で導入が進められています。AIを含めた最新技術との連携も積極的に進んでいるため、今後のさらなる活躍が期待されています。この先に控える超高齢化社会や地方分散型社会においても、RPAは重要な技術の一つになるでしょう。

OCRとは?

OCRはOptical Charactor Recognitionの略称で、光学文字認識と呼ばれる技術です。具体的には、紙をスキャンして文字を画像として取り込み、テキストデータに変換する技術を指します。

今までのように、テキストを画像データとして保存しておくと、メモリ容量を圧迫し、活用できる用途が限定されてしまうというデメリットがあります。そこで、画像データとして取り込んだものをOCRでテキストデータに変換することで、それらの課題を解消することができます。

OCRを導入するメリットとして、RPAと同じく入力作業の効率化という側面もあります。OCRの技術を使えば、該当するテキストデータに変更や追記をしたり、文字検索をして該当箇所をすぐに発見したりすることもできます。

ちなみに、このOCRの歴史は古く、文字認識技術の開発は1900年初頭から始められています。1950年頃には印刷された文字を読み取るOCRの製品化に成功しています。日本製のOCRが製品化されたきっかけは、当時の郵政省が郵便事業自動化の一環で、郵便番号の読み取りシステムを導入したことです。RPAと同様、AIと連携した「AI-OCR」の技術も積極的に進められているので、さらなる利便性の向上が期待されています。

近年注目が集まる「AI-OCR」

AI-OCRは、その名の通りOCRの技術にAI技術を足し合わせたものです。OCRをベースとして、AIによる筆致認識率の向上や、転記業務の効率化などが実現するとされています。また、前述したRPAの技術と合わせて、こうした業務を自動で行う研究も進められています。

AI-OCRを活用した事例としては、2018年にゆうちょ銀行が行った、投資信託の口座開設業務に関わるものが有名です。ゆうちょ銀行では、顧客から紙面で届いた口座開設申込書を自動処理に変えたところ、手作業で行っていた従来の方法と比べて、1/3の時間に短縮できたとしています。その他にも、NECが帳票入力作業時間を75%も効率化することに成功したり、東京都港区が乗車券発行の時間を900時間短縮できる予測を立てていたりするなど、AI-OCRで大幅な時間短縮が実現します。

RPAとOCRの組み合わせの有用性

RPAとOCRの最大のメリットは、あらかじめ設定をしておくことで、人の代わりに入力作業を代替してくれる点です。従来のように人力で対処する場合には、入力作業におけるヒューマンエラーや、業務時間帯による制限といった問題点がありました。しかし、RPAやOCRは正確性が高く、ヒューマンエラーの心配はありません。さらに、昼夜を問わず稼働できるので、繁忙期でも業務を圧迫する心配はありません。こうした業務効率化によって、新たな業務の幅が広がり、業務の質向上などが期待できます。

さらに、RPAとOCRは非常に親和性が高く、相互連携によってさらなる効果が期待できます。例えば、OCRの技術を使って、紙面に書かれている文章を読み取りテキストデータに変換して、そのままRPAによってシステムへの入力作業を行う、といったことが可能です。あらかじめ、文字の入力後に納品用の形式に変えるプログラムを組んでおけば、そのまま納品ファイルまでを自動化することもできます。

 

RPAとOCRの連携例

ここからは、RPAとOCRの連携によって具体的にできることについて、いくつか例をご紹介します。

まず一つ目は勤怠情報の登録です。

BPO業務を行う企業の多くは、給与事務の代行をしたり、勤怠情報の登録作業を行ったりしています。こうした情報がデータ化されている場合は比較的楽に済みますが、依然として書類で管理されている場合も珍しくありません。こうした場合、紙に書かれた勤怠情報を各支店から送付してもらい、それを見ながらシステムに手入力する作業が発生します。この作業にRPAとOCRの技術を採りいれることで、勤怠情報の自動登録が実現します。一般的に、こうした勤怠に関する連絡は業務終了後に送られることも多いですが、RPA・OCRであれば人がいない夜間においても処理を実行することができます。

二つ目は、物品受領書と販管システムの自動照会に適用する例です。

食品メーカーや日用品メーカーは取り扱う物品の分量も多く、物品受領書の処理業務だけでも膨大な作業量になりがちです。そこで、物品受領書をOCRでデータ化し、RPAで受領書と伝票の照会作業を自動化することで、業務コストを大幅に削減できます。また、いままで紙の帳票で管理していた場合でも、システム上で目的の情報をすぐに見つけられるようになるので、問合せの際にもスムーズに対応できるようになります。

三つ目は、受付に関する定型業務に活かした例です。

顧客企業からの連絡手段にFAXが多い場合、データの入力作業・登録・申請・顧客へのメール報告など、踏むべきステップも多く、定型作業が業務を圧迫してしまうケースもあります。特に繁忙期になるとさらに業務量が増え、従業員のモチベーション低下につながってしまう課題もあります。しかし、FAXで受け取った情報をOCRで読み取った後、RPAで基幹システムに取り込むことで、業務を自動化できます。

その他にも、月末や月初に立て込むことが多い経理業務を任せることで負担を軽減したり、申込登録の処理を自動化したりすることが可能です。特に、経理業務や発注業務は紙で管理されていることも多いので親和性が高い分野でもあります。業務効率が上がらずに悩んでいる方は、ぜひ導入を進めてみましょう。

OCR利用時の注意点

ここまで、OCRの概要やメリットについてご紹介してきました。OCRに関心を持った方も多いかと思いますが、注意すべきポイントがあります。それは、文字抽出後の確認作業が必須となる点です。

AI-OCRのように学習機能が搭載されている場合は手書き文字の認識もできますが、一般的なOCRでは不鮮明な文字を認識することはほぼ不可能です。中にはカラー文字・文字のかすれ・原稿が斜めになっている場合など、原本が読み取りに向かない仕様になっているケースもあります。このような場合、予期せぬエラーを起こす可能性もあるため、文字抽出後に正しいデータになっているかどうか、人の手で確認する必要があります。認識率を上げる対策として、カラー原稿は白黒でスキャンし直す・コントラストを強調する・傾きを補正するといった対策がありますが、定期的にチェックを挟むように意識しましょう。

OCRの導入なら「Pat-OCR」

ここでは、OCRツールの中でも高い精度を誇る「Pat-OCR」についてご紹介します。

Pat-OCRの特徴は何と言っても読み取り精度が高いことです。

20,000文字を超えるトライアルデータから導き出された精度は96.7%にも及びます。くせ字や枠からはみだした文字、訂正印、手書きの訂正といった文字でも読み取ることができます。スマートフォンで撮った画像の歪みや傾きを自動的に補完してくれるため、原本のデータが粗悪な場合でも対応することができます。

二つ目の特徴は、ITに詳しい専門家がいなくても使いこなせる点です。

直感的で使いやすいUIになっており、簡単なマウスの操作だけで読み取りの設定が可能になっています。ITツールの取り扱いに慣れていない方はもちろん、初見で扱う方でも簡単に活用できます。

三つ目の特徴は、RPA「ロボパットDX」と組み合わせることで、それまで入力やデータ処理に充てていた工数を大幅に削減できること点です。

入力作業に充てていた時間を他の作業に割り当てることができるため、業務の質にも寄与します。また、RPA「ロボパットDX」と連携することで、読み取ったデータの活用を自動化する際にも役立ちます。

プランは三種類に分かれているほか、トライアルプランもあるので、職場の状況に合わせて導入できます。オンラインデモも開催しているので、詳しく確認してみたいという方は、ぜひお問合せください。

「OCRのお役立ち資料」最新OCR選び方の3つのポイント

 

まとめ

今回はOCRとRPAについてご紹介してきました。

どちらも業務を効率化する手段として注目が集まっていますが、まずはそれぞれの特性や適用する業務分野を選定することが大切です。手書きの伝票・注文書などの書類記入を手作業で行っている場合は、ぜひ導入を検討してみてください。

導入の際には、RPAとのシナジーが見込める、当社のPat-OCRがおすすめです。みなさんも、OCR・RPAツールを上手く活用して、業務効率化を目指しましょう。

 

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最新OCR選び方の3つのポイント

最新OCR選び方の3つのポイント

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この記事を書いたコンサルタント

ロボパット編集部

広報部・編集長

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