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WILLER 株式会社

ロボパット浸透の最短ルートは「現場でのロボ活」と「経営陣・管理者層への普及活動」の両軸を回すこと。
独自の工夫の積み重ねで、リモート環境での運用成功、ロボ活参加者56名に

業務:乗合・貸切バス事業 、鉄道事業、旅行・マーケティング事業など( 大阪府)
導入ライセンス
フル機能:2ID
稼働ロボ数
72 (2021年2月5日時点)
従業員数
グループ社員 847人(2018年12月)

移動ソリューションを提供するWILLER 株式会社。グループ会社は、日本国内と、シンガポール・ベトナム・台湾といった海外にも拠点を置き総社員数は867 名です(2019 年12 月時点)。
高速バスWILLER EXPRESS の運行を行うバス事業、WILLER TRAINS として京都丹後鉄道の運行を行う鉄道事業、日本全国の高速バス、フェリー、タクシー、鉄道、ホテルやそれらを含むツアーが予約・決済でき、年間約405 万人(※2019 年末時点)が利用する移動ポータルサイト「WILLER TRAVEL」の運営を行う旅行事業などを展開し、人の移動のソリューションをトータルに提供しています。

この事例のポイント

  • 週1回のロボ活に参加してもらうべく、積極的に声をかけ続けた

    ロボパットを現場に浸透させるために、週1回「ロボ活」という会を開いています。多くのメンバーに興味をもってもらうべく、全社会議で毎回RPAの共有をしたり、「勉強会があるのでぜひ参加してください」と宣伝したり、積極的に声をかけ続けることに。その結果、累計56名のメンバーがロボ活に参加してくれました。

  • ロボットはリモート環境で誰よりも忙しく、スケジュールにほぼ空きがナシ

    在宅勤務を導入しており、リモート環境でロボットを活用しています。ロボットを稼働させるスケジュールの管理で使うのは、Googleカレンダーです。ロボット専用のアカウントを作り、各自ロボットの予約を入れていくことで、稼働はほぼ100%。ロボットは誰よりも忙しく働いていて、月231時間の効率化が実現しています。

  • 「現場での活動」と「経営陣・管理者層への普及活動」の両軸を回した

    全社的にロボパットを浸透させるため、「現場での活動」だけではなく「経営陣・管理者層への普及活動」も重視しました。役員やマネージャー一人ひとりに対して、ロボパットの効果について話す機会を設けることで、理解を深めてもらうことに成功。さまざまな部署から「うちの部署でもRPAをやってみよう」と提案が生まれるようになりました。

INTERVIEW

※以下、敬称略WILLER株式会社は、2020年6月に「ロボパット」のトライアルをスタートし、8月に本導入しました。
「2021年末までに150のロボットを作成する」と目標を掲げ、2021年4月13日時点で111件のロボットを作成しています。
順調に目標へと近づいている同社では、なぜロボパットがスムーズに浸透しているのでしょうか?
WILLER株式会社 Marketing & Solution Business Unit、Business Solution Dept.の佐藤雄一さん、道中麻衣さん、上田恵里さんにお話を伺いました。

ロボパットを導入した目的は、業務効率化ではない。時間削減はあくまでも通過点

まず、ロボパット導入の旗振り役となっている部署について教えてください。

佐藤さん

佐藤

ロボパットの導入を進めているのは、「Marketing & Solution Business Unit」のなかの「Business Solution Dept.(以下、ビジネスソリューション部)」です。業務改善を通して全社の課題解決をしていくことをミッションに活動しています。
課題解決を推進するためのひとつの手段として取り入れているのが、RPAや業務アプリ構築クラウドサービスなどのツールです。バスや鉄道の予約をしたり、マーケティングをしたりする弊社独自のシステムもあります。
こうしたツールを使いながら、BPO事業を担うベトナム・ハノイにあるグループ企業「WILLER VIETNAM Co., Ltd.」にさまざまな部署のノンコア業務を依頼しつつ、トータルソリューションという位置付けで業務改善を進めています。

ビジネスソリューション部は全社の課題解決をミッションにしているとのことで、具体的にどのような課題を解決するのでしょうか?

佐藤

ロボパットを導入した理由にもつながってくるのですが、業務効率化ではなく、生産性の向上を目的としています。業務効率化というと「業務時間を減らす」「人を減らす」といった削減のイメージが強くあります。しかし、私たちビジネスソリューション部は、その先の「業務の手間が減った分、何ができるようになるのか」に観点を置き、社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスをあげるための環境作りをしているのです。
RPAに関しても「ロボパットを導入して◎時間削減できた」というのは目的ではありません。削減はあくまでも通過点で、「ノンコア業務をロボットに任せられるようになった分、人間はどのようなコア業務を進めていくのか」ということが重要です。こうした「生産性向上」の視点で見ると、ロボットを作るという手段が目的化せず、RPAが浸透しやすくなるのではないでしょうか?

RPA導入の目的
業務効率化に向けてオペレーションデザイン

月231時間の効率化を実現。スケジュールにほぼ空きがなく、誰よりも忙しいロボパット

どのような業務を自動化されているのでしょうか?

上田さん

上田

最初に自動化し、もっとも効果を感じているのは、Webサイトに掲載されている商品を販売停止するロボットです。弊社のWebサイトでは、全国各地の船会社様と提携し、フェリー商品の販売を行っています。
商品はフェリー専用システムで管理されており、通常は予約受付期限を迎えると、自動的に予約受付がストップされるようになっており、その期間中に入った予約情報を各船会社様に送信しています。
多くのフェリー商品を取り扱っているため、この流れは毎日発生しています。ただ問題があり、土・日に予約受付期限を迎える商品については、毎週金曜日に手動で販売停止作業を行い、金・土・日と3日間の予約情報を船会社に送らなければなりませんでした。
各船会社様で予約受付期限が異なり、「出港の1週間前までの予約」「出港前日までの予約」などさまざまなパターンがあるため、手動での販売停止作業は手間がかかっていました。「販売停止する商品」「予約情報の送信先である船会社様」の間違いを防ぐため、社内でダブルチェックを行いながら、作業完了までに40分ほどの時間をかけていましたね。
この業務を行うなかで「作業時間を減らしたい」「間違えてはいけないというプレッシャーから解放されたい」といった思いを強くもっていたのです。そのため、ロボパットを導入して最初に自動化に取り組みました。

自動化した結果、作業時間はどのくらい変わりましたか?

上田

手動で行っていた作業を100%自動化することに成功し、人がかける時間は0分になりました。人間の手で作業をして40分かかっていましたが、ロボットがかけている時間は10〜15分程度です。ロボットは的確に仕事をこなしてくれて、人的ミスが起こる心配もないので、安心して業務を任せられています。

ロボパットを本導入して約8カ月、全体でどれほどの効率化が実現しているのでしょうか?

道中

ロボットを111件作成した時点で、月231時間の効率化が実現しています。
現在、弊社では在宅勤務を導入しており、リモート環境でもロボットはほぼ100%稼働しています。そのため、今後もロボットを積極的に増やしていき、さらなる生産性の向上を目指していきたいです。

リモート環境でもロボパットをうまく活用いただき、ありがとうございます!リモートでどのように運用されているのか、くわしく伺えたらと思います。

道中

東京オフィスにロボパットのパソコンが置いてあり、メンバーはリモートデスクトップを使って交代でアクセスし、ロボットを稼働させています。
ロボットを稼働させるスケジュールの管理で使うのは、Googleカレンダーです。ロボット専用のGoogleアカウントを作り、各自でロボットの予約をカレンダーに入力しています。スケジュールにほぼ空きがないくらいの人気ぶりで、誰よりも忙しく働いているのではないでしょうか。

リモート環境を整備するうえで、苦労されたことはありましたか?

道中

苦労したのは、導入直後、昼間はきちんと稼働するにも関わらず、夜間にタイマーセットしたロボットがうまく稼働しない期間があったことです。
FCEプロセス&テクノロジーの赤司さんにもご協力いただき、原因探しを数カ月間行い、使っていたリモートデスクトップの性質上の問題だったことがわかりました。
現在は「Splashtop」を導入し、24時間問題なく稼働してくれています。数多くのリモートデスクトップサービスがありますが、さまざまなサービスをトライアルした結果、ロボパットにはSplashtopが向いていることがわかりました。リモート環境でロボパットを活用したい方は、ロボパットとSplashtopをセットで導入することをおすすめします。

2020ー2021年稼働シナリオ数
タスク表
WILLER 株式会社は、2020 年8 月にロボパットを導入。「導入期」からシナリオの作成数を着実に増やしている。
旅行業ならではの、煩雑で期限厳守が求められる事務処理を始め、多数の業務をロボットに任せられるようになりつつある。

 

累計56名が「ロボ活」に参加。ポイントは『しつこさ』や『名付け』

ロボパットの稼働がほぼ100%になる人気ぶりとのことで、たくさん使っていただけてうれしく思います。社内では、どれほどの人がロボパットに関わっているのでしょうか?

道中さん

道中

隔週に1回、ロボパットについての勉強や情報共有を行う「ロボ活」を開催しており、累計56名のメンバーが参加しています。
ロボ活はもともと、ビジネスソリューション部のメンバーを含む(orを中心に)10名弱でスタートした会です。当初はRPAについての知識がなく、各自マニュアルを見たり、FCEプロセス&テクノロジーが開催する勉強会に参加したりして「こんな機能があった」「ここでつまずいている」と共有する小さなミーティングでした。
部署関係なくロボパットに興味があるメンバーを募っていくうちに、だんだんと輪が広がっていき、今でも参加者が増え続けています。

参加者を増やすために、どのような工夫をされたのでしょうか?

道中

週1回の全社会議にて、「こんなロボットが完成しました」といったように、毎回ロボパットの導入状況について共有していました。あとは、別部署のメンバーにロボットが動いている動画を見せたり、「来週火曜日に勉強会があるので、ぜひ参加してください」と声をかけたり。しつこいくらいに宣伝していたと思います。
その結果、徐々にメンバーに「RPA」「ロボ活」といったワードが全社へ浸透していきました。「うちの部署でこういうロボットを作りたいから、ロボ活に参加したい」と声をかけてもらうことも増えていきましたね。

ロボ活調査表
WILLER 株式会社では社内のRPA 活用の実態を把握しながら、「ロボ活」を進めているのも特長。
社員アンケートでは、ロボット活用を「楽しみ」ながら「業務を楽にすることができた」と感じている声も多い。
RPA 導入期の時点で、既に現場からの「活用を促進や拡大」に対する前向きな反応も出はじめている。

もうひとつ、ロボ活が社内に浸透した要因は、上田がたくさんのロボットを作り、普段の業務にロボットが溶け込んでいたからだと思います。たとえば、ロボパットのパソコンを「ロボ活男(かつお)」と名づけ、ロボ活男からメンバーにメールが配信されるシナリオを作っています。
そのため、自然と「このメールはロボットから送られているのか」とRPAに対する意識が植え付けられ、「もしかしたら自分のあの業務もロボットにお願いできるかも」と発想が転換されるようになったのではないでしょうか。
今では、ロボパットはメンバーの一員のように扱われ、「活男!」と呼ばれて愛されています! 春にはもう一ライセンス追加するので、そのロボパットには「ロボ多良男( たらお)」と名付ける予定で、みんな楽しみに待っています。

カツオシナリオタイマー
ロボットの活躍は日中だけではない。深夜から早朝にかけても、タイマーセットで稼働させている。
ロボパットとSplashtop を同時に導入するで、リモート運用と24 時間稼働の双方を実現できるようになった。
カツオ予約状況
「活男(カツオ)」の愛称で親しまれるロボットの予定表。社員の予約で隙間なく埋まっている。
コロナ禍以降の在宅勤務体制でも、予約すれば誰でもリモート環境でロボットが使える体制となっている。
佐藤

ロボパットに名前をつけたことも、社内にRPAを浸透させる要因だったと思います。なぜなら、「ロボット」ではなく名前で呼ぶことで、親しみが生まれ、RPAがより身近な存在に感じられるようになるからです。実際に社内に浸透していく様子を見て、ネーミングから楽しめるように工夫することは大切だと感じます。

初めてロボ活に参加して、ひとりでロボットを作れるようになるまで、なかなかスムーズにいくものではないかと思います。メンバーがひとり立ちできるように工夫されていることはありますか?

上田

汎用性が高いシナリオを意識して、ロボットを作るようにしています。たとえば「フォルダを開いて、ファイルをすべて選択して削除する」など。必要なときにコピペして簡単にシナリオを組めるよう、スムーズにロボットを作成できる土台を作っています。

ロボ作成方法
上田様は社内のロボ作成をけん引する一人。社内のあちこちから、「ロボの上田さん」と声をかけられることも。
シナリオは、自分の業務だけではなく、他の人も「コピペして使えるように」
「ロボの使い方がよりわかりやすくなるように」と考えながら作成するのが習慣になっている。
「上田さんのロボの作り方は、普段の業務姿勢が反映されています。
全体を見渡し、周りに配慮できる仕事の仕方がロボ作成にも生きています」と上司の佐藤様。
佐藤

各々のモチベーションアップの観点では、ロボット作りを個人の目標のひとつに設定して、評価と結びつけています。たとえば、ロボパット推進担当者の道中は「社内で◎シナリオ完成するように、推進担当者として動く」、ロボット作りのエースである上田は「いつまでに◎シナリオ作る」といったように。
RPAに対する取り組みが、年1回の昇給やボーナスにつながっているので、モチベーションを高く保ちロボットを作れる環境ができています。私たちビジネスソリューション部だけではなく、ほかの部署でもロボット作りと評価を結びつけている事例もあるようです。

RPAを全社的に浸透させるには「現場での活動」と「経営陣・管理者層への普及活動」の両軸を回していく

RPAは、現場が動くだけではなかなか浸透していかないのが現実です。その点、御社はロボット作りを評価に取り入れるなど、現場だけではなく、管理側も積極的にRPA活用に取り組んでいるように感じました。

佐藤

おっしゃる通り、現場でロボパットを浸透させていくだけではなく、役員やマネージャーへのRPA普及活動も同時に進めています。
具体的には、役員とマネージャー全員に対し、RPAの説明を一から行いました。先ほどお話しした通り、週1回の全社会議で必ずRPAのことを共有していたため、ロボパットの活用状況については役員もマネージャーも知っている状態でした。
そこで、さらに追い討ちをかけて理解を深めてもらうべく、ひとりずつ時間をもらって「2020年はこれだけのメンバーと、これだけの数のロボットを作ってきた」「実際にこんな効果が出ている」といった話をしています。そして、ビジネスソリューション部が重要視している「ルーティン業務などを自動化すれば、その分人間にしかできない仕事に集中できる」ということも。
こうして意思決定に関わる人物全員がロボパットの効果を理解し、現場メンバーが積極的にロボット作りに取り組める状況を作ることで、RPA化を推進する環境が整ってきます。むしろ、役員やマネージャーから現場に「うちの部署でもRPAやってみよう」と話をもっていってくれるようになり、好循環が生まれています。

2020-2021年部署別稼働シナリオ月次工数時間
全社員とRPA をつなぐ役割を担うのが、道中様。
「ロボ活」はじめ、現場への働きかけと同時に、経営陣・管理者層への説明も積極的に行ってきた。
社内の実態を明確にした資料を用意し、丁寧な説明を行う。また、説明会の開催も一度きりで終わらない。
全ての人に必要な説明ができるまでスケジュールを調整し、自ら出向くことで、全員とのコミュニケーションを図ってきた。

「現場でのロボ活」と「経営陣・管理者層への普及活動」の両軸を回すことで、うまくロボパットが浸透していったのですね。

佐藤

はい。その結果、コンプライアンス部といった一見RPA化が難しそうな部署の役員などからも「うちのこの業務、自動化できる?」と相談が来るようになりました。
そのRPAに対して生まれた灯火を消さず、大きな炎にしていくためにも、スピーディに進めていくことを重視しています。自動化の案が出たら、その場でミーティングを開き、業務診断のために「実際の業務内容をくわしく教えて」とヒアリング。そして、業務の見直しや簡素化も含めて検討し、自動化の道筋が見えたら、すぐにシナリオ作成のミーティングを設定しています。

2021年はRPAの成長期。ロボパットを社内のインフラへ

「2021年末までに150のロボットを作成する」という目標の折り返し地点に来て、今後どのように自動化を進めていこうと考えられていますか?

佐藤

2021年は、弊社にとって「RPAの成長期」という位置付けで自動化推進を進めていきます。
2020年6月にロボパットのトライアルをスタートし、これまで走り続けてきて感じるのは、私たちが想定していたよりも効果が出ているということ。ロボットの数が増えて、これまで人の手で行ってきた業務がどんどんRPAに代替されています。そのなかで、全社的に「昨年よりも本格的に注力し、自動化を加速させる」と舵を切り、走り出している最中です。
そして、RPAの成長期を終えた先で、RPAがひとつの社内インフラになる未来を作っていきたいと思っています。「メンバー全員が、何気ない業務でも『自動化したい』と思ったら、ササッとロボットを作れるようになる」。そして、「ロボパットが日々の業務へと溶け込み、ロボットがいるのが当たり前の状態にもっていく」。
こうしたインフラ化した状態を作るためには、引き続き「現場での活動」と「経営陣・管理者層への普及活動」の両軸を回し続けることがポイントになるでしょう。
そして、私たちビジネスソリューション部自体も、生産性向上におけるインフラになっていきたいです。「『このままこの業務を続けていいのだろうか?』『もっと生産性が上がる方法はないだろうか?』などと業務の進め方に迷ったら、ビジネスソリューション部に相談することが当たり前になる」。そんな存在でいることが理想ですね。

最後に、ロボパットの導入を検討している企業へ、みなさんからアドバイスをいただけたらと思います。

上田

新しく何かをスタートさせるときは、必ずコストや時間がかかってきます。そのため、タイミングによっては「今は忙しいから手をつけられない」などの理由で、ロボパットの導入を見送ることもあるでしょう。
もし導入を見送ることになっても、RPAという選択肢を消さず、常に頭のなかでアンテナを張り続けることが重要だと思います。
「コストや時間がかからないから、RPAを導入しない」という道を選び、現状維持し続けるのは、一見安定しているように見えるかもしれません。しかし、日々テクノロジーが進化していく現代において、その場に立ち止まり続けることは、下りのエスカレーターに乗って下降していることと同じように感じてしまうのです。
一旦は自動化を諦めても、「RPA」という選択肢を常に忘れなければ、然るべきタイミングで巡り会えると思います。そのタイミングは、きっとRPAが最大限の効果を発揮してくれる機会であるはずです。

2021年協働して行いたいこと
2021 年を「RPA 成長期」と定義し、本格的な自動化推進を進めている。
取材日以降もシナリオの数を日々増やし続け、年末の150 ロボット作りの目標に向けて着実に前進しているという。
道中

トライアルをする際は、まず簡単なロボットから作ってほしいです。なぜなら、最初から複雑なロボットを作ると、時間がかかるし難しくて、心が折れてしまう可能性があるから。人間誰しも、最初からすばらしい成果を残せるわけではありません。まずは小さなハードルから乗り越えて、だんだんとパワーアップしていき、気づいたら大きな力がついているものでしょう。
私がロボ活で新しいメンバーをサポートするときは、「ダウンロードするだけのロボット」「メールを配信するだけのロボット」など、簡単なロボットから作るよう促しています。ロボットがひとつ完成して、そのロボットが動いたという成功体験を積み重ねていくことが重要なのです。
推進担当者としては、メンバーが成功を掴める環境を作りながら、レベルアップしていけるよう適度にお尻を叩くことが大切だと思います。

佐藤

導入することを決めたら、片手間でプロジェクトを進めていくのではなく、しっかりと推進担当者を立てる事をお勧めします。弊社の場合、道中がほぼ専任となって進められたのが、社内にロボパットを浸透させる大きな決め手だったと感じています。専任が難しい場合でも最初の6か月だけでも集中して取り組める環境つくりがポイントだと思います。
「RPAの導入を進めておいて」と担当者に伝えるだけではなく、担当者の時間をしっかり確保し、会社として明確な目標・期日を決めることが重要ではないでしょうか。
あとは、RPA活用の計画を細かく立てて、可視化しておくこともポイントです。私たちは、Googleスプレッドシートで全体のスケジュール管理を行い、業務アプリ構築クラウドサービスで「予定」「実行」「進行中」と細かい進行状況を可視化しています。こうすることで、RPA推進のチームメンバーに一発で状況を共有できる環境作りができています。
ロボパット導入プロジェクトをどう進めるべきか迷ったとき、一つの事例として参考にして頂ければ幸いです。

※本記事の全ての資料画像はWILLER 株式会社様のご提供資料です。
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導入担当者からのコメント

赤司 泰朗 営業推進部・DX推進チーフセールスコンサルタント

WILLER様はリモート環境を整える際には苦労されたものの、ロボパットのサポートも積極的に活用して、運用体制を構築されました。 今ではWILLER様のgoogleカレンダーのロボパット予約表は隙間がないほどいっぱいになっています。これも、様々な部門をまたいだ「ロボ活」、企業としてのビジョンや明確な目標、担当者と部門長のすり合わせなど素晴らしい取り組みの結果です。RPA導入後の運用に悩んでいる企業様はぜひ参考にしてみて下さい。

この記事を書いたコンサルタント

赤司 泰朗

営業推進部・DX推進チーフセールスコンサルタント

大手外資系ホテルチェーン勤務を経て、その後通信系コールセンターにてSV、管理職として従事。営業管理、カスタマーサービス、品質保証、新人育成など多数の業務に携わる。「ミスが許されない環境」の中、「人が行う限りミスは無くならない」という課題に多数向き合ってきたことから、RPAロボパットの有用性と理念に共感。経験で培ってきた「ホスピタリティ」と「分かりやすさ」を生かし、根本的な解決が「現場で出来る」というロボパットの魅力を伝えるべく活動中。

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